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X短編  作者: 大塚斎
64/69

ep.64 煮干しチョコ

お題:2/14は何の日?

A. バレンタインデー、予防接種の日、煮干しの日

企業戦略に乗せられ、チョコレートを大量消費する日がやってきた。

街にはハートが溢れている。


「22にもなって、ひねくれすぎじゃない?」

「まだギリ社会人じゃないからセーフ」


俺の問いに隣を歩く幼なじみが答えた。彼女の両手には小さな紙袋がいくつもぶら下がっている。どうして昔から、俺より貰うチョコの数が多いんだ。


「社会人になったら、会社できっと沢山貰えるよ。義理チョコ」

「義理確定かよ」

「本命がいいの? 好きでもない人から好かれるの、めんどくない? お返しも大変だよ」


そりゃ、そんだけ貰ったらね。俺の手元を見て! 今年もチョコはゼロ!


と、少し前の俺なら言ってただろう。だが、こいつの苦労を知ってるから、今は言わない。俺も大人になった。


「そうだ、私からこれ。ハッピーバレンタイン」


彼女はボディバッグから小さい小包を出した。そんな紙袋大量に持ちながら、器用だなと素直に感心する。


「煮干しチョコ」

「なぜ煮干しとチョコを合体させようと思った?」

「知らない」


どうせくれるなら、オーソドックスなチョコでいいのにと思ったが、こいつからバレンタインデーに普通のチョコを貰うのもなんかきまずい。


「会社で貰う義理チョコ中には、変なの混じってるかもしれないからね。今のうちに慣れておこう」

「予防接種的なことね。これを作った企業に謝れ。……てか、それメンヘラが本命にやるやつ。会社で大量に配る義理チョコにはやらねえわ」

「ツッコミどころ、そこなんだ?」


しょうもないことを言い合ってると、あっという間に分かれ道まで着いた。


「これ、お酒のツマミによさそうだな。今度うちで宅飲みする時に一緒に食おうぜ」

「お前ならそう言うと思ってた」


じゃあな! とお互いに手を振りそれぞれの自宅に向かう。


ホワイトデーまでにネタになるようなマカロンを見つけないといけない……。

早速調べようと俺はスマホを開いた。

ホワイトデーのお返しって、物によって意味が違うらしいですね。

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