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ep.37 桃太郎の帰還
「お前も鬼にならないか?」
首に刃を突きつけられた鬼が、血の滲む口で笑う。鬼の戯言に応える気はない。俺は刃を振り下ろした。
血の滴る首と宝を船に積み、仲間と別れて故郷に戻った。だが、目の前の景色は俺が予想していたものとはまるで違う。かつて家があった場所は緑に呑まれ、いくら呼んでも爺と婆の返事はない。村人達はこちらを見ようともせず足早に立ち去る。
宝の山から首が落ちた。血走った目が俺を見ている。
『これでお前もーー』
声は俺の中から響いた。
「お前も鬼にならないか?」
首に刃を突きつけられた鬼が、血の滲む口で笑う。鬼の戯言に応える気はない。俺は刃を振り下ろした。
血の滴る首と宝を船に積み、仲間と別れて故郷に戻った。だが、目の前の景色は俺が予想していたものとはまるで違う。かつて家があった場所は緑に呑まれ、いくら呼んでも爺と婆の返事はない。村人達はこちらを見ようともせず足早に立ち去る。
宝の山から首が落ちた。血走った目が俺を見ている。
『これでお前もーー』
声は俺の中から響いた。