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X短編  作者: 大塚斎
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28/91

ep.28 5回目の

今日は幼馴染兼親友の結婚式だ。少し前までは広い会場で多くの知人・友人を招き豪勢な式を挙げていたが、今日は身内だけのこじんまりとした式らしい。参列しているのは、両家のご両親と俺も含めた友人3人ずつ。新婦側も同様で、全体で10人と少しのこじんまりとした式となっていた。



みんなで1つの長いテーブルについて、コース料理を堪能する。披露宴というよりはお食事会のようだ。思い出ムービーや友人からの出し物もない。

みんなで1つの話題で盛り上がることもあれば、席が近い者同士で話に花を咲かせることもある。

お色直しで新郎・新婦が席を立った。


「僕、ちょっと不思議な気持ちなんですよね。」

話しかけてきたのは新郎側の招待客の1人だ。

「どうして、僕が招待されたのかなって。」

「あ、それ私も思ってました。」

もう1人の新郎の友人が相槌をうつ。

「もちろん招待されて嬉しいんですけど、本当に親しい人たちとの式に私が参列していいのかなって。」

「あの人、いろんな人と仲いいから僕よりも仲いい人はたくさんいると思うんですよね。」

同じ疑問を持っている2人は、少し声を抑えて言う。確かに、この2人が招待された理由についてこの場で話すことではない。

「あなたは古くからのご友人なんですか?」

俺も自分たちと同じだと思っているらしい。嫌味でない程度に、新参者の君たちとは違うことを見せつける。

「ええ、まあ。腐れ縁、幼馴染ってやつですよ。」

「へぇ、小さい頃の話とか聞いてみたいなあ。どんな幼少期だったんですか?」

「俺よりもお父さん・お母さんに聞いた方がいいですよ。ねえ?」

徐々に新婦側の親族・友人達とも加わり、話題は新郎・新婦の思い出話へと移った。



新婦の幼少期の話を聞きながら、俺は考える。

さあ、今回の婚姻関係はどのくらい続くのだろうか?

あいつも40を過ぎて、5回目の結婚式だ。20代の嫁をもらうことなど、もうあり得ない。5回も離婚するなど、世間体も悪いだろう。結婚式に俺と最近知り合った者しか招待できてないのがその証拠だ。どのくらいの期間で幼馴染の家庭を壊せるのか、また新しいゲームを開始できることに俺は胸を躍らせた。

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