4 帰還(無事とは言わない)
彼女は、メテオが突っ込んできたが、冷静に対処し、ぶっ飛ばした。対処としては間違ってなかったが…
「「…………」」
両者は思った、そして、
「なんで突っ込んだ?」「なん、で、来た?」
その後、少しの間沈黙が続いたが、しばらくして起き上がったメテオがその沈黙を破った。
「なんでぶっ飛ばすのー?酷くない?」
また再びツッコミたくなるのをなんとか抑える。そして、
「今のは、お前が悪い」
「え、一体何が、」
ランドは簡潔に言うと、メテオは更に訳の分からないことを言おうとした。そう、言おうとしたのだが言えなかった。
「おい、馬鹿野郎!今から話聞くやつに突っ込んどいて何が悪くねぇだ、いい加減にしろ!」
と、1番が、馬に跨りながらメテオをぶっ飛ばしたので、それ以上何も言えなかった。
「て言うか、それがお前が持ってる幻獣ってやつか?」
「ああ、そういや何気にお前に幻獣は初めて見せるかもな。こいつはシルバスタン、銀揺馬って言う種類の幻獣だ。体が大きくて、とても重く、早いせいで普通の場所だと地震を起こしかねないから、大戦以来あまり使ったりはしなかったんだがな、ちょうどそこでバテてる奴がさっきまた変なことを言いそうだったからぶっ飛ばす為にな。」
1番はそれをいい終わると、地面に半分埋まってたメテオを担いで馬に乗り、
「おい、お前らもさっさと乗れ。他の連中も丁度帰り始めたらしく、もう2人ぐらいいるからとっとと飛ばして帰るぞ。」
と言われたので、
「ほら、早く乗ろうぜ、多分早いし。てか、戻った?」
「戻った?何の話?あ、ええと、それでは、失礼させていただきます。」
……なるほど、なかなか都合良くやってるのか、アイツらは。
そうして俺たちは乗ったが、この時のことをだいぶ後悔している。だって、
「よし、それじゃあ、跳べ。」
「はっ?」「えっ?」
次の瞬間、吹っ跳んだ。比喩表現も何もなく、物凄い勢いで幻獣が吹っ飛んだ。ただ俺はルルでだいぶ慣れてたから良かったが、生憎後ろがダメだったようで気絶したと思ったら……これ以上は、彼女の尊厳を守るため言わないが、とにかく俺は後悔した。そして、もともといた場所に戻った後すぐに何も言わずにシャワーを浴びに行った。
後から一言1番に言った、
「次からは初めての奴がいたら、まず最初に言っとけ!」
と。
ちなみにだが、少女はしばらくした後に気がついた。ただし、起きたすぐ後はしばらく悶え苦しんだそうだが。何でとは少なくとも俺は言わない、………言わないが、他の奴がポロッと言ってしまいそうだが。
まあ、そんなこんなが色々あり、やっと元の会議室に戻ってきた。さっきまでいなかった他の戦犯が何人か居るが、やっぱりまだ全員は帰って来てない様だ。さて、処理の続きでもするか。