2 14番と呼ばれる少女と追いかけっこ
先程逃げた少女の視点からです。
(何アレ何アレ!マジで怖すぎて思わず逃げ出しちゃったけど、怖すぎて戻るなんて、絶対絶対無理なんですけど!
別に何も、普通に悪魔や、魔族、魔人たちを束ね上げて戦争してお父様たちに勝っただけなのになんで呼び出しとか最初意味不過ぎて行こうと思わなかったけどあんな脅迫めいたもの送られたらどうしようもないから(精神的に)重い腰を上げて行ってみたらこのザマだよー。
私って、とってもとっても臆病で、怖がりで、小心者だから、出来るだけ、自分が痛い思いをしないようにわざわざ色々手回して、やっと、こっちの被害を出来るだけ最小限にしてから戦ったら、被害がこっち側が0だったのに対してあっちは完全に潰しちゃったのはちょっとやり過ぎちゃった感があったけど別に悪いことしてたあっち側を成敗したから別にいいじゃん。それなのに呼び出しとか最悪だよー。しかも、怖いから、逃げたのにまだ追いかけてきたりとかやばいって、って、)
「なんで追いかけてきてんのよーー!。来んな来んな来んな来んな来んなーー!」
実際彼女は、全力で、それこそ最高速度ではなかったが、常人なら、まず目で追う事すらできない速さで逃走していたのにも関わらず、ランドは追いかけていた。ランドも戦犯である以上、能力を持っていた。その能力の一つが、(模倣)である。これでもランドの持つ能力の中でも、あまり強いとは言えない。というのも、ほとんど同じ動作を行いかつ、相手の動作を見続けないと、この能力は発動しないからだ。ただし、条件さえ満たしてしまえば、相手全く同じ事ができるので、今のランドにとって、最も適した能力と言えるだろう。ただ、相手が今以上に早くなると、さすがに一度能力の効果を終わらせないと、その速さにはならない。ところが、相手はもちろんこの能力のことを知るはずもなく、そして、今以上に速くなると、彼女たちにとってまずい事になるので、この追いかけっこは長く続いた。
ちなみにだが、この時側から見る人が仮にいたら、間違えなく、小さな子供2人がかけっこしているとでも思っただろう。それほどまでに彼女達は小さかったのだ。まあ、そう思う以前に早すぎて見えるかどうか分からないが。
あらあら、またこの子は、慎重で臆病なのもダメとは言わないけど、少なくとも、逃げに徹し過ぎるてのもダメよねー?さあて、私の可愛い私ちゃんに手を出そうとする子はお仕置きしなきゃねー!
さて、追いかけっこが終わるまであと少し。そして、ランドと彼女たちが敵対するのもあと少し。