表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

4-初めての食事

ルーナ特製スープは、驚くほど美味しかった。

トロトロのクリームスープは野菜と鶏肉のうま味が凝縮されていて、しっかりと味を感じるのに全くしつこくなかった。体に染み渡り、全身が温かく喜んでいると感じる。たしかに、ジャガイモは煮崩れていてほとんど溶けているが、それも計算と思えるほどに、舌触りがいい。まだ口に入っているのに、行儀悪くもっと食べたいと口に運んでしまいそうになる。無言でかきこんでいると、


「・・・はははっ!!よっぽどおなかがすいていたのね!大丈夫よ、3人で食べきれないくらいたっくさんつくったから!おなかがびっくりしないように、ゆっくり食べてね」

とからっとした笑いとともにルーナが言った。その笑顔に見とれつつ、手を止めない自分に、少し恥ずかしくなってしまった。


顔を赤らめながら、こんなに食事を美味しいと感じるのはいつぶりだっただろう。と思う。仕事に追われ、重責に耐えながらなんとか過ごしてきたためか、栄養さえとれればよいと、食事に重きを置いたことがなかった。最高の食材でつくられた食事を食べてきたはずなのに、今食べているスープ以上のものを食べたことがないように感じた。


 4回目のおかわりのスープをすくっていると

「ところで、貴方はこれから行く先はあるの?」

そう聞かれた。

「・・・大変図々しいお願いなのですが、ひと月ほどおいていただけないでしょうか。」

本当は、ここまで回復していればすぐに追い出されても何とかなる。優秀な側近たちだ、すでに敵を制圧しこの森の中に入っているだろう。でも、出ていきたくなかった。彼女のそばにいたかった。


「・・・そう。わかったわ。じゃあこの家においてあげる。私は優しいから。」

彼女はまたからっとした笑いとともにそう言った。とてもホッとした自分に笑いそうになりながら、心から感謝を述べた。もちろん自分を置いてくれるといった彼女と、そして出会わせてくれた神にも。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ