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3-自己紹介

「…貴方は?」

カミルは、できる限り落ち着いた風を装って尋ねた。なぜか知らないが、この動揺は知られたくなかった。


「私はルーナよ。薬草やキノコを売ったり、作ったものを売って生計を立てている、ごく普通の可愛い女性よ。」

ルーナは、動揺を隠しているカミルなんぞ見ずに、鍋に注目しながら答えた。具材に火が入りすぎたスープは好みではない。シャキシャキしているものは、食感が残っているに限るのだ。


動揺を知られはしないが、目も向けられないことに、カミルは喜びと不満を同時に抱いた。先ほどから、理解できない感情が胸を走る。


「助けていただきありがとうございます。私はカミル=・・」と名乗ろうとしたところで、

「カミルね!カミル!!よしそれで十分よ!!おなかを掻っ捌かれてほぼ死んでいたけれど、生きるべきものだったから復活した、ただのカミルね!!」

ルーナはそう遮り、満面の笑みでカミルを見た。


…ただのごまかし。詳しくは知りたくない。深入りしたくないというただの拒絶。カミルの頭は正しくそう理解しているのに、胃の下がぐっと重くなるような悲しみと、笑顔を見ることができたという心臓が躍る喜びを、同時に感じていた。


「…よしっ!できた!コトコト煮込んだルーナ特製クリームスープ♡~ほくほくジャガイモとぷりぷり鶏肉の社交ダンス~ジャガイモは尻に敷かれて段々姿を消します風~」

謎の料理名を高らかに叫び、ルーナは皿によそっていく。


「あぁ!掻っ捌かれたおなかはちゃんとふさがったわよね?中身(内臓)がふさがっていなくてぐちゃぐちゃのままな感じとかする??」


そんな聞き方する?…と思いながら、

「いえ、全くそのような感覚はありません。治療していただいたのですよね?ありがとうございます。」

と、やっとお礼が言えた。この奇妙で美しい人のペースに飲まれ、やっと今言えた。


「気にしないで!ちょっと迷ったんだけど、人としてちゃんとしようと思っただけだから!!さぁ美味しいスープを飲んで、エネルギーを満たすわよ!」

ちょっと迷ったんだ…と思いながら、

「ありがとうございます。」

とカミルはキッチンの前にあるダイニングデーブルの席についた。

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