アドニクスモーテ
―標歴■■■年■■月■■日 夕七―
時間の感覚等、もはや感じられない。空虚な世界。乾いた風の音だけが、永遠に、粛々と奏でられていた。
それはまるで、世界の終わりを表すかのように。それはまるで、世界の始まりを表すかのように。
夕暮れ時。山も海も川も、そして、草木も、生き物も。何もない場所で【それ】は佇んでいた。
ヒトの形のような、異形のような、ヒトならざるもの、かつてヒトだったもの、既に朽ち掛けた【それ】は一言、
哀しそうな表情で、思い出すかのように、口を開いた。
「―やっと、はじまる…ø■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」
乾いた風の奏とは異なったいくつかの調べを背に、【それ】は歩き出した。どこまでも広がる地平線へ。全ての終わりの場所へ、そして、全ての始まりの場所へ。
これは、死が確定した世界で、その運命に立ち向かう物語。
時間の感覚等、もはや感じられない。空虚な世界。乾いた風の音だけが、永遠に、粛々と奏でられていた。
それはまるで、世界の終わりを表すかのように。それはまるで、世界の始まりを表すかのように。
夕暮れ時。山も海も川も、そして、草木も、生き物も。何もない場所で【それ】は佇んでいた。
ヒトの形のような、異形のような、ヒトならざるもの、かつてヒトだったもの、既に朽ち掛けた【それ】は一言、
哀しそうな表情で、思い出すかのように、口を開いた。
「―やっと、はじまる…ø■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」
乾いた風の奏とは異なったいくつかの調べを背に、【それ】は歩き出した。どこまでも広がる地平線へ。全ての終わりの場所へ、そして、全ての始まりの場所へ。
これは、死が確定した世界で、その運命に立ち向かう物語。
en_終わりの始まり
2021/09/02 15:08
(改)