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第22話〜ディスク

第十二支部近くの喫茶店にて



¨侍¨が待ち合わせの喫茶店に入ると、¨怪人¨と¨ドクター¨が向かい合って話していた。


¨侍¨が来たことに気がつくと¨ドクター¨が手をあげる。


「¨侍¨、こっちだ!お疲れ様、首尾はどうだい?」


「……。」


¨侍¨は無言で頷くと、給仕に身振りで待ち合わせだと伝えた。


¨ドクター¨が代わりに紅茶を頼むと¨侍¨は無言で腰掛ける。


2人とも¨侍¨の見た目の変化には触れなかった。


「¨侍¨も帰ってきたことだし、本部への報告といきますか」


¨ドクター¨は無線機で¨電波¨に成功したことを伝えると¨科学者¨に替わった。


『やぁお疲れさん。どうやら無事達成できたらしいね。立て続けで悪いんだが、急いで本部まで戻ってきてくれないか?』


「何か問題でも?」


¨ドクター¨が尋ねると¨科学者¨が困ったように答えた。


『ああ。第一研究所の方に行っていた¨ツチノコ¨が帰還したんだが重傷でね。君に治療を頼みたいんだ。詳しいことは着いてから話すよ。とにかく急いでくれ』


「了解、直ちに帰還する。」


無線機を切ると¨ドクター¨は今のことを二人に伝えた。


¨侍¨は無言だったが、¨怪人¨は微妙な表情になった。


「どうかしたのかい?」


¨ドクター¨が聞くと、¨怪人¨は言いにくそうに答えた。


「スヤマギの記憶に、¨ツチノコ¨が出てきたのよ。多分、彼が¨突然変異¨になったときの実験…。彼はスヤマギの手で『ツチノコ』になったのよ」


「…そうだったのか。その話は君の胸の内にしまっておいたほうがいい。彼の古傷を抉るだけだ」


「ええ、そうよね。それに今は急いで本部に戻らなくちゃね。」


そう言うと¨怪人¨は代金を置いて店の外に出て行った。



某国某所、本部にて



「¨ツチノコ¨さんが持ち帰った資料、ここに記されていることは本当でしょうか?」


「詳しくは分からないな。しかしこの資料の内容と¨ツチノコ¨の証言、¨ボーン¨が命を賭して残してくれた記録からして間違いないだろう」


「そうですか…。ではこの事実は皆に公開しない方向で行きますか。一部幹部クラスを除いて、このことを知ってしまえば仲間たちの志気に関わります。」


「ああ。この資料等の中身は全てトップシークレットだ。なんとしてもやつがあれだということを隠し通さなければ…」


「ええ。化け物の中の化け物、『不老不死』の特性をもつ相手なんて勝ちようがないですから」


第一研究所、隠し部屋にて

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