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186 一旦まとめた結果がこれだよ

文章校正があまりできてません。

万全な状態で出したいのですが、物語を早く進めた方が良いと思うので手早く進めていきます。


「一旦まとめよう!!」


 掃除をすべて終えて布団をお天道様の下に干し、昼食を簡単に済ませた僕は右手を高々と上げた。

 突然声を出した僕にアンは背筋を伸ばし、トトトと小鳥が歩くように近くに来て正座。

 エリルも近くに座って、同じように右手をピシッと上げた。

 

「小声でね。窓開けっぱなしだから」

「了解です!」

「わかりました」


 エリルは他の人に聞こえないって。まぁ、つっこむのはやめておこう。


「今から、僕のステータスとアンの大まかなスキルとかの話をまとめて、どうするかっていうのを決めたいと思います」

「どうするか、とは」

「パーティーの時にどういう動きをするか、とか?」

「二人なのに、ですか?」

「役割の確認的なのも兼ねてね」


 この前僕がした『遅滞戦闘』。これは、完全に却下されている。

 「選択はいいかもしれませんが、遅滞戦闘で殿しんがりをする側というのは命を落とす覚悟でしないといけないんですよ」と怒られた。誰にって? 二つ結いの鬼教官にだ。

 他の人にも全員怒られた。アンにも、エリルにも。もう、僕のHPはゼロだ。

 

「まずはアンのスキル。目立つ奴だけでいいので教えてください」

「目立つものなら……え、っと。両親からの贈物ギフトの中にもそういったものが……」


 空中に指をなぞらせて、ステータスボードを見ていく……ような動作。僕からはアンのステータスボードは見えないけど、おそらく見てくれているのだと思う。

 正座のまま、ゆっくりとアンの言葉を待つ。


「……」

「……」

「…………」


 え、そんなに見る項目があるの……?

 僕なんか、その、一スクロールくらいで足りるっていうのに。四スクロールくらいしてたけど。

 

「そうですね。大きなところでいえば、『自動修復者リジェネーター』と『無慈悲ナ一撃(カディッツォロ)』『魔素改変』……この三つのユニークスキルですかね。あとは……耐性は高いと思います。ただ、攻撃のスキルの数があまり多くはないです」

「なるほどなるほど。そのユニークスキルってたしか、体を回復していくのと……現段階の最大威力を撃てる奴だよね。最後のは初めて聞いたけど、どんなの?」

「私も分からないんです。マソカイヘン……魔法とか、治癒魔法とか……なのでしょうか」

「ふむ」


 僕が持っている『魔素操作』や『魔素理解』とはまた違うモノだよな。

 魔素を改めて変えるって? 想像できないな。保留だ。


「あるじはどうですか?」

「僕は、目立った攻撃スキルは持ってないんだ。ユニークスキルも全部がパッシブスキルだし。あ、でも『魔素感知』は恒常的に発動ができるから感知系なら……ぁ」


 と言いかけて、腕を組み、僕の方もステータスボードを展開して一スクロール。

 待てよ。アンって感知系スキルがすごかった覚えがあるぞ。レッドキャップを倒した時なんか、僕が気づかなったのに倒してたし。

 ふむ……いくら見ても、目立つスキルは無しっと。


「……うん。役に立てれそうなのは『魔素感知』くらい」


 僕の言葉を聞いて、真剣な表情になったアン。

 それも数秒で、すぐに顔を上げた。


「それでは、やはりわたしが前。あるじが後ろ。わたしの耐性は盾の役割も果たせますし。あるじは魔素での感知が、わたしは他の感知ができるので。それでどうですか?」

「うん。いいと思う……けど。アンの、その感知ってどんなのがあるの?」


 僕が感知できない相手を感知できるスキルがあるはずだ。戦略などを考える時に必要となるだろう。


「そうですね、あまりレベルが高くないので目立つという訳でもないのですが……『熱源感知』『気配感知』『殺気感知』『振動感知』『背面感知』『射手感知』『脅威感知』『魔法感知』があります」

「……????」


 指折りで数えられた聞いたこともないスキル達。

 エリルに僕が知らないスキルの解説を頼もうと目を向ける。気付くと、うんっと大きく頷いて、指をピンっと立てた。


「『背面感知』はバックスタブ。えーっと、不意打ちの警戒スキルですね。暗殺者アサシンからの強襲を感知するスキルです。背面、と言っても視界外からの攻撃なら感知は可能だった気がします。『脅威感知』は、自分よりも圧倒的な力量を持っている者がいた時に知らせるスキル。『魔法感知』は魔法の発動時に感知できるという『魔素感知』の下位互換ですね」


 魔素を消している相手にも、はたまた気配がない相手にも通用する感知スキルばっかりってこと?

 えっ、待って。それを「目立たない」って言う辺り、かなりぶっ飛んでる気がするんだけど。

 アンの中では、目立たないってことなんだろうけど。僕が一つの感知スキルを嬉々として話してたってのに……。


「……ありがとう。じゃあ、そうだね。アンの言うとおりに僕が後衛で、アンが前衛で。お願いします」

「はい!」


 背筋を伸ばしたアンの方を見て、力なく笑った。

 大丈夫? 僕いらない子じゃない? 

 感知系では絶対に負けてるし、攻撃も耐性も敵うわけないし……魔法も、アンが魔法攻撃に怯んでるところとか見たことないし。

 落ち着け、僕だって強くなってるはず。うん、レベルアップしてるんだ。

 ……してるよね?



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