00/ はじまり
初投稿です。よろしくお願いします。
VRMMOゲームを題材にしておりますが、スキルやステータスなどは読みやすく・執筆しやすくしておりますので、実際のMMOゲームとは異なった取得方法・成長方法になる可能性があります。ご容赦ください。
また、VRMMO系小説の売りともいえる
「チートスキルで無双」
「主人公最強」
「いつの間にかトップランカーになる」
「大体1番最初に隠しクエストや称号、ダンジョンなどの発見者・攻略者になる」
「掲示板で有名人orファンクラブができる」
「リアルアイディアやVRMMO知識ゼロで他のプレイヤーとは異なる進め方をしてユニークスキル・アイテムを入手する」
「レアアイテムなのに高確率でゲットする」
「NPCとの仲がとても親密になる事で分かりやすく贔屓・優遇される」
「召喚やテイムで強キャラを仲間にする」
「竜種や獣種の人化・それに伴う疑似ハーレム/逆ハーレム状態」
といったような要素は殆どありません。
入れられたら少しは混ぜたいな~とは思っていますが、9割以上は「桜城4兄妹のどたばたVRMMOゲーム」なので、上記の要素をお求めの方はプラウザバック推奨です。
以上、誠に申し訳ございませんが作者の趣味嗜好にしか配慮しておりませんのでご注意ください。大丈夫な方のみどうぞ。
↓
それは私たちの兄と姉の一言から始まった。
「ユキ!ソウタ!一緒にゲームしよう!VRMMOだぞー!」
「私と兄さんで2人分の招待券ぶん取ってきたから。一緒にやろう?」
「ん?なんて?」
「ゲーム……?ぶん取って……?」
20XX年、家庭用ゲーム・医療用リハビリプログラムなどではお馴染みとなっているVRMMO。
発売当初は大きなカプセルのような機械の中に入って360度リアルな風景を満喫できるって感じで、今みたいにアバター作ってファンタジーな世界を駆け回るとか無理だったし、結構な大きさがあったから家庭用なんて以ての外。
ゲームセンターでちょっとお高めの値段で非現実な風景・世界観を感じられるっていう所から始まって、今現在は小型のヘッドギアを装着して布団に寝転んでいるだけでリアルすぎるファンタジー世界を駆け回ったりできるんだから凄いよね。
VRMMO専用ソフトだってゲームセンターでファンタジーな風景を体感できるだけで種類も片手で数える位しか無かったものが、今ではファンタジー系からガンシューティング系SF系農業系などなど……顧客のニーズに合わせて多種多様に出回っている。
そんなVRMMOゲームだが、勿論ヘッドギアやソフトの値段もそれなりにする。
……はずなのだが。
目の前にはゲームソフトを掲げている兄ソウスケと、恐らく新品であろうヘッドギアの入っている箱をテーブルに並べて置いた姉カスミ。二人共満面の笑みだ。
「お兄ちゃんもお姉ちゃんもどうしたの?」
「聞いてくれるかユキ!先週まで俺とカスミで”フリワデ”のβテスターやってただろ?」
「うん、めちゃくちゃテスター募集殺到してた~ってやつでしょ?」
「兄貴と姉さんがβテスター当たった~って言ってた……アレだよね?」
「そうそう。私と兄さんで1カ月、フリワデ時間で3ヶ月間βテスターとしてプレイしていたの。」
「へ~!……ん?でもβテスターとヘッドギア、なんの関係があるの?」
”FreeWorldDays.on-line”、略称フリワデ。
よくある剣と魔法で冒険する王道ファンタジーでありながら、サービス開始前であるにも関わらずCMやβテスターからの情報で
「今世紀最高のグラフィック」
「圧倒的世界観」
「NPC=現地人・命がある」
と注目を集めている。
中には
「スキルや魔法といったファンタジー要素がありながら、それらを鍛錬や実地で1つ1つ段階を踏んで習得していく所がリアルで楽しい。まるで現実の自分が本当にスキルや魔法を習得しているような気分になれる。」
「種族は人で固定だが決まったジョブが無い上にリアルの運動能力や手先の器用さは影響しないので、好きな職業になれる」
「リアルでの犯罪行為はフリワデでも禁止だから、ファンタジーな世界観でも倫理観は現実寄りでプレイしやすい」
「生産職は色々アレンジできるみたいで今日もものづくりが楽しい!」
という意見もあったりして、コツコツ作業するのが好きな人やのんびりプレイしたい人なんかからも注目されている期待のVRMMOゲームだ。
その為βテスター募集500名に対して1万人を優に超える希望者が殺到したらしく、当選したお兄ちゃんとお姉ちゃんがはしゃいでいたのは良い思い出……かな?
「ふふふ。実はβテスターの中でね、メインクエスト攻略率やモンスター討伐率・ギルド貢献率なんかが高いテスター上位20名には、サービス開始時に1人だけβテスターと同じタイミングでスタートする事が出来る招待券を貰えたのよ。」
「ほら、俺らβテスターは一般購入者より1日早くスタート出来るからよ!ソフトは1本あれば良いし、ヘッドギアは新品でも俺らと同型のやつで最新型じゃねーし、2台同時に買ったから割引してもらって結構安く手に入ったから、俺らからお前らへの高校入学祝いっつー事で!」
「わ~!ありがと~!どうしようソウタ私たちもVRMMOゲームデビューだよ~!」
「16歳未満だから0時になったら強制終了だけどね。でも……フリワデ気になってたから嬉しい。ありがとう。」
「どういたしまして。」
「気にすんな!」
テーブルの上に置いてあったヘッドギアの入った箱をそれぞれ受け取る。
私のは黒地に水色のライン入りで、ソウタのは黒地に青いライン入り。
これからこのヘッドギアが相棒になるのか……とソウタと2人してニコニコしてしまうのはまぁ仕方ないよね!
次回予告:おっしアバター作るぞ!俺らもβテスターで使ったアバターは色味だけなら変更できるからよ、家族だって分かりやすいように髪とか目の色揃えようぜー!
(以下4兄妹簡易設定)
(話が進むにつれて項目が増えていきます)
桜城ブラザーズ
・全員黒髪黒目のストレート
・男の子は母親に似た顔になり女の子は父親に似た顔になる、の典型的なタイプ
・兄弟はつり目気味で姉妹はたれ目気味
長男:桜城霜介
大学3年生。
長女:桜城霞
大学1年生。
次男:桜城霜太
高校1年生。ユキの双子の兄。
次女:桜城雪 本作品主人公
高校1年生。ソウタの双子の妹。