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荒野からの転移者  作者: ふわりTAMAごぉ
8/8

第8話 傭兵達の会話

次回異世界に転移の予感

ヴォイツとの挨拶を終え、他の仲間にも声を掛けた。

軽量二脚型乗りで時代遅れのふざけたウェスタン気取りのカウガールビッチ レイシア

重量戦車型乗りで大喰らいで女好きのガイル

機動戦車乗りでガイルの相棒で機械の神を崇拝しているイカれ野郎の9Q9…ガイルはコイツの事をナインと読んでいる。

空戦型乗りでヤク中で常に可笑しな目付きをしているレズガキの糞女 レイチェル


「あー……其で皆集まったけど何するの?ハッパパーティー?」


まだ殴りあっている馬鹿二人を除く五人に一通り挨拶はしたが、其処でレイチェルがハッパを吸いながらそう言った。


「馬鹿野郎レイ、女四人に男四人……乱交パーティーに決まってんだろ」


レイチェルの言葉に隣にいたカウボーイハットを被ったレイシアが十二連射ハンドガン『ハーヴェスタ』を弄りながらそう言った、コイツとハッパ馬鹿は幼なじみらしい…そして、アメリカ解放軍で一緒に戦っていた手練れだ。


「……乱交ハッパパーティー?」


レイチェルは首を傾げながらそう言った、顔はそんな馬鹿見たいな事を想像しているのか顔がやや赤い。


「最高だな!おい!」


ガイルが合成肉にかぶり付きながらそう答えた。


「おいおい、よせよ頭が可笑しくなるぜ」


レイチェルとハッパ馬鹿に同意するガイルにヴォイツは頭を抱えながら言った。


そんな四人を他所にナインは謎の呪文めいた言葉を呟いていた。


「ヴォイツの言う通りだ、そんな馬鹿見たいな事より楽しい事しようぜ?」


アタシはスコッチを呷った後そう言った、こんなイカれた馬鹿共とそんな事したら体が持たない。


「楽しい事?ハッパより?」


「乱交パーティーよりもか?」


「ヘイ!ヘイ!その楽しい事に俺達も混ぜてくれよ」


レズガキと馬鹿男が興味津々とばかりに聞いてくるが、そんなアタシの言葉にアタシら以外の声が反応した。声がした方を向けば、其処には大柄で顔に大きな傷がある男と非常に見覚えのある人間が此方に近付いてきた。


「バレンシア!アンタも呼ばれてたの!?」


「アル!お前こそ呼ばれてたのか!」


「そりゃね、私は最高の整備士だから呼ばれて当然!」


薄汚れた作業服を着た小柄な女がそんな事を言いながら近付く女の名前はアル…アタシの友人であり、人型を整備する整備士でその腕はこの街の中で最高の腕を持つ。


「で!その楽しい事って何なのさ!!」


「それだ!早く其を言え!俺の様なロシア人は気が短いんだ!」


アルを押し退けながら、仲間の中で最も長身なロシア人がそう叫びながらアタシの肩を掴む。


「せっかちは嫌われるぜ?早漏野郎」


その言葉に周りが笑いだす、特にガイルの馬鹿男が笑い過ぎたのか椅子から転げ落ちた。


「блядь!!」


それに対し頭がきたのか顔を赤くして椅子に座ったままのアタシに殴り掛かってくるが、アタシは椅子から立ち上がりロシア人の腕を掴みそのまま腕を捻ろうとするが、急にアドレナリンを出したせいか酔いが急に回り初めたのか、バランスを崩しアタシとロシア人はそのまま後ろに倒れこむ。


「сука!сука!これが楽しい事か!!」


倒れこみ直ぐ様マウントを取ったロシア人がそう罵りながら殴り掛かってくる。流石ケンカっ早さなら世界一のロシア人だけあり、パンチ一発一発が重い。


「ロシア人を舐めるな!сука!!ураaaa!!」


そう叫びながら、アタシの顔にパンチをねじ込むがそれと同時にアタシもコイツの顔に右ストレートパンツを叩き込む。


「Чёрт возьми!」


アタシのパンツを食らい後ろに倒れこむ、義手は伊達じゃない……勿論手加減はした。


「イギリス陸軍を舐めるな!」


地面に落ちたイギリス陸軍の帽子を拾って被り、血をロシア人に向けて吐き出す。


ふと見渡すと、いつの間にか周りはケンカをしていた。


レイシアが近くの男に跨がりそのまま顔面を殴りつけ、レイシアの近くにいるレイチェルは誰かが飲んでた酒の瓶をバットの様に振り回し。


ガイルはたまたま此処に居た何らかの関係を持っているであろう女と揉め。


ナインは椅子に座りながら意味不明な糞みたいな言葉を大声で叫びながら痙攣し、ヴォイツは襲い掛かる奴等を殴り返しながら頭を抱えた。


「流石ねバレンシア」


いつの間にかアタシの隣に居たアルは伸びたロシア人に蹴りをいれた後にアタシにコロナビールを押し付けてくる。


「アンタ確かこれ好きよね?」


何も答えずコロナをひったくり一息に飲み干し気が付く、あの小さな使いが居ない事に気が付く。


「おい、アル」


「何よ?」


「ちっこいガキ何処にいる?」


「はぁ?アンタの子供?知らないよ……なら色物の変態にトイレに連れてかれたんじゃない」


「アタシに子供はもう居ない……酷い冗談だ」


確かにこの街にはロクな性癖じゃない人間は幾らでもいるから強ち冗談では済まない。


「………冗談、その子なら外に行ったよ」


その子供に安堵の溜め息を迫く、外なら此処よりは大分ましだしゴールデン・ドーンの所に戻ったのだろう。


「で?アンタの子供でも無いのに何でそんなに気になるのさ」


「うるさい、良い女には秘密が山程あるのさ」


そう良いながらアタシは外に出る。

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