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雲の話【エッセイ】

作者: 忠臣


 屋上とは屋の上。

 そんな言葉を知っていますか? 


 まあそんな言葉は無いんですけどね。

 要するに何が言いたいのかというと、屋上は建物の上の方にありますよねって事です。


 高い所にあるってことは、それだけ空に近い位置だということ。

 それはイコール雲に近い位置だとも言えます。

 まあだから何だということは無いんですけどね。


 空には太陽と雲があるなぁなんて思って、でも実は太陽は宇宙にあるんだよなぁと思ったので、消去法で必然的に雲が出てきただけの話です。


 意味の無い必然。まったくの無駄だね。意味が無いのに必然的に起こっちゃうんだもん。


 でも世の中には結構無駄なことって多い気がします。だからいいのかな。


 でもせっかくなので、意味の無い必然である雲の話に無理やり意味を持たせる為に話を続けようと思います。


 雲って、なんか時々ちょっと怖いと思うことないですか?


 なんていうのかな、入道雲みたいな、バカでかくてやたらと質感のある雲とかあるでしょ。

 ああいうの見ると僕、ミシュランを思い出すんですよね。


 青い空に浮かんでる、でっかいミシュランの変なキャラクター。

 落ちてきたら街とかちょっと潰れますよね部分的に。


 まあでも、なんていうのかな、たとえホントにそういうのが空から落ちてきたなんてことをテレビのニュースか何かで聞いても、自分の家族や知り合いなど、要するに自分に直接関わりのある人達が居ない地域に落ちたなら、あんまり気に止めないんだろうなぁとは思います。


 もちろん、そんなバカでかい変なのがいきなり上から落っこちてくるんだから、それなりの被害はあるでしょうし、その被害を受けてしまった人達は気の毒だなぁとは思います。


 大変だとは思いますけど、でもやっぱりどこか他人ごとに思ってしまうだろうなって気はします。人間って残酷ですね。


 とは言っても、僕は実際のところミシュランの変なのが一体何で出来ていて、どんなものなのかよく分かっていないので、その被害もどんな被害がでるのかよく分かんないんですよね。


 もしかしたらめっちゃ柔らかいかも知れないですしね。


 深夜の通販番組でダイエットに挑戦しようとしてる女性のセルライトくらいの柔らかさなら、重さもあるでしょうしまだそれなりの家屋被害とかもあるでしょうけど、なんかもう奇跡の柔らかさでフワッフワッで、まったく重さも無く、優しく、毛糸洗いのソフランのように優しく、フワッ……っと落ちてきたら、被害っつーかなんつーか、癒されそうな気さえしてきます。


 子供達なんかは考え方が柔軟ソフランだけにそうなので、ミシュランを怖がるどころかフワフワ楽しい遊び場にしちゃったりね。


 それこそもう、ミシュランの上でプロレスごっこしたり、ミシュランの中に埋まってかくれんぼしたり、高い所からミシュランに向かってダイブして、かくれんぼしてた別の子供に激突して、それが原因で引くくらいの取っ組み合いのケンカになっちゃって、その話が学校や近所の大人達に伝わって、街の子供達みんな、「もうミシュランで遊んじゃいけません!」なんてお母さんに言われちゃって、でもやっぱり子供達はミシュランで遊びたいもんだから、親の目を盗んでミシュランで遊んじゃう。


 で、ちょっと思春期になってくるとミシュランはデートスポットになったりもするんだけど、ミシュランの股関近くのフワフワには悪い奴らが溜まってたりして、運悪くその悪い奴らと、デートにきたカップルが鉢合わせなんかしちゃって、その時の彼氏の行動によって二人の愛が深まったり、はたまた彼女に幻滅されたりと、まあいろいろとミシュランの中で歴史とドラマが作られていくのかも知れません。


 それはそれでなんか楽しそうですけどね。


 以上、雲のお話でした。



     おわり




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