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GUARDIAN DEITY (ガーディアン デイティ)  作者: ミカオト
三人の鬼目との出会い
40/64

怪しい女(?)

ぅ、うぅーん……


「起きたか、大翔(やまと)

刹那が誇らしげに俺に言ってきた。


「刹那!おめぇーすげーよ!全く歯が立たなかった」


「そ、そうか。まっ当然だな!」


「あれ?シロノは?」


「しらん、どっか行っちまった」


シロノの事だ。どこかでストイックに修業してるんだろうな。(俺も刹那やシロノに負けてられないな!)


「よし!刹那!ヘルプタウンにいる【フパル】のところへ行こう!」


「フパル?誰だ?それは」


「行けばわかるさ!蔓延る悪をぶっ壊しに行こうぜ!」






ーーザザッザザッ(足音)


うーん、ヘルプタウン遠いなぁ。

四時間近く歩き、木々が生い茂る場所にきて、辺りはすっかり薄暗くなっていた。


「刹那どうする?ここで野宿する?」


「いやっ!待て!この先に何かの気配を感じる。確認するぞ、大翔!」


ーーサッ……サッ……


ゆっくりと刹那の後ろ姿を追った。(何がいるのだろうか?)


進んで行くと森の中に不自然な何もない空間があった。

そこでサッカーでも出来そうなほど綺麗な天然芝だった。

ただ、サイズが小学校の教室ほどで小さい。


あまりにも綺麗だったので入ろうとしたが刹那に止められた。


「ここから気配を感じる。少し待っていろ!」

刹那に怒られちった(๑>؂•̀๑)テヘ


1分ほど待っていると俺らの正面から人が歩いてきて、その不自然な芝に侵入した。


こんな暗い夜にこんな人気(ひとけ)の無い(ばしょ)に人が来るのはおかしい。絶対なにかあるはずだ。

いやまて、子供?身長が俺と同じくらいだ。(160cm)

魔術師みたいな格好をしていて髪はオレンジかな。


そんな事を考えていたら突然!

何も無かった場所に家を出現させた。


!?


何が起こったんだ?

それを思うよりに先に体が動いていた。


そいつを取り囲むように俺らは飛び出した。


「うぇわわわわぉぉ!??」

そいつが驚いて声を出した。女?


「お前!ここで何をしている!」

刹那が問う。


「た、旅をしていて、こ、この森をきょ、今日の宿泊場所にしようとおもったのですぅぅぅ」

女は相当焦っている。


「落ち着いて」

俺が言うと、彼女は落ち着きこう言った。


「この金髪の人怖いですぅ。僕の名前は【那須野(なすの) (かえで)】と言って、【魔術の使い手】です。使い手って何のことかわからないでしょ?こう言うことでぇぇぇす!」

そう言うと後ろにいた刹那に向かいどこからか出現した日本刀で刹那に襲いかかった。


ーーパキーン!!!


ただ無駄のようだ。刹那はその日本刀を真っ二つに折った。


「あゎあゎゎゎゎ……」

那須野 楓はその場に倒れるように座りこんだ。


「お前、使い手かぁ。実は俺らも使い手なんだ!」

俺が言った。


「そ!そぉーなんですかぁ!でも、これから僕はどうなるんですか……?」


「どうにもしねぇよ!ただ、ここで出会ったのも何かの縁!この家に止まらしてくれ」


「うーん……」

那須野は目を凝らして俺等のことをじっと見た。

顔は整っていてどう見たって女だよな?なんで自分の事を僕と言うんだ?


「お前、女だよな?」

俺が聞くと


「違いますよ!僕は男です!」(上半身の服を脱いだ)

少し苛立った声で言った。


一通り俺らをじっくり見たあと那須野はこう言った。

「大翔さん!刹那さん!止まらしてあげてもおっけーです!僕は人の考えていることが読めますから!少し時間かかるけど……。この芝生も家も日本刀も……(刹那が睨む)みーんな僕の使い手で作りました!」


なるほど魔術っていうのは何かを創造する能力のことか。


「どうぞ!」

家に上がらしてもらうとしっかりした作りの建物だった。


「楓!この家には風呂場ってあるのか?」


「ハイあります!ここです!」


ーードドーン!


すごいなぁ。大浴場じゃねえか!

久しぶりの風呂は気持良スギィィィ!!


俺が一人で入っていると刹那も楓も入ってきた。


「楓ぇ!俺らの仲間にならないか?」

まだ会ったばかりの奴に大翔は言った。


「いえ!僕は一人のほうが好きですから」


「そうか!なら仕方ないな!」

人が多いほうが楽しいと思ったが無理に誘うのも可愛そうだな。


風呂を出て椅子に座ってくつろいでいると楓が俺らのテーブルに料理を出してくれた。(魔術ってのは何でも出来るんだなぁ)


それにしてもうまそうだぁ!最近ちゃんとした飯を食ってない俺にとってここは天国やぁ!


ーーバクバクっバクバクっ!


俺が勢い良く食べていると、


「刹那さんは食べないんですか?」

刹那は口をつけていなかった。


「今は腹が減っていない」

と言うと俺の方を刹那が睨んできた。


あまりにも睨んでくるので聞いた

「刹那、俺の顔になんか付いてんの?」


「いや……」

そう言うと俺から視線を外した。(チラチラ見てるの知ってるけどなby大翔)

何なんだ本当に?


ーー1時間後


刹那はやっと食べはじめた。


「お前、さっき腹減ってないって言ってたけどあれ嘘だろ?その喰い付きみてれば分かる」

刹那は飢えた獣のように料理を喰らっている。


「ああ、そうさ。毒が入ってないかお前で確認してたのさ」

マジカヨ……


「刹那さぁーん。そんなこと言わないでくださいよぉ……」

楓が悲しそうだ。


「黙れ」


「は、はい!」



ーーその夜


俺らは川の字で寝ながら会話していた。


「楓、お前何歳?」


「15です」

俺らと同じ?!もっと下だと思ってた。


色々話した後


「おやすみ!」

「おやすみなさい」

「おやすみ……」


ーーコォォケコォォッッコォーーー!!!(鶏)


よく寝た!

俺が起きた時二人はもう起きていた。(俺起きんの遅いな)


そして出発の準備をして……





「大翔さん、刹那さん!昨日はほんとに楽しかったです!いつかまた逢う日までさようなら!」


「おう!俺も楽しかったぜ!また今度逢えたらいいな」


「じゃあな」


旅の一期一会に別れを告げたあと、

俺らは再びヘルプタウンへと向かった。



ーーその話


大翔「楓、お前女に間違えられない?」


楓「しょっちゅう間違えられますよ!だって街に出るだけで知らない男の人達からかわいいねぇ、付き合ってとか言われるんですもん!もうそれが嫌で体を鍛えまくりました。そしてある日、地元じゃ有名なヤンキー集団【810】に襲われました。その集団はほんとに恐ろしかったです。相手は全員男で組長にキスされそうになった時に僕は【魔術の使い手】になりました!」


こうして那須野 楓は魔術の使い手になりました。


【初見の方、忘れてしまった方へ】

使い手になる方法

気の遠くなるほどの修業をしたあとに自分の感情の限界を超える出来事があった時に発現します。

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