若き盗賊
チルさんと別れた俺達はまだ見ぬ場所へ行くために知らない道を歩いていた。
荒々しく舗装されていない道をひたすら進んだ。
すると道中、二人組の俺等と同じ年くらいの少年少女が現れた。
「俺はフィア!【フィア・リーディン】!」
「私は【アクト・リーディン】」
(なんか自己紹介してきたんだけど)
「この道に来たのが運のつきだったようだな、俺達はここ一体を支配している盗賊【リーディン姉弟】だ!」
フィア・リーディンが言う。
盗賊?!姉弟?!どういうことだ?!
「ねぇ、アト姉さっさと倒して色々奪っちゃおうよ!」
「君達、まだ幼いからって容赦はしないわよ!」
そういうといきなり
俺にはフィアが刹那にはフィアの姉貴が襲いかかってきた。
瞬間の速さで守護を使い、すんでのところで攻撃を防いだ。
使い手が使えない相手なら倒すのは簡単だ。
刹那も刹那の使い手を使い軽々とかわした。
リーディン姉弟が驚いたような顔をしている。そりゃそうだろうな今、目の前で起きていることは頭で理解できる域を越えているのだからな。
「あ、アト姉……こ、こいつら……」
「え、ええ……そ、そうね……」
ビビっていやがる。これに懲りたら盗賊なんてやめるんだ。
「こいつら使い手だから俺も使っちゃてもいいよね!」
「もちろん!私も使うわ!」
?!
リーディン姉弟、何を言っているんだ?
その瞬間フィアの体から炎が散り始めた。
アクトの周りにはたくさんの水の粒が浮き始めた。
「俺は【火炎の使い手】だー!」
フィアがいう。
「普通の人にこれを使ったら死んでしまうから使わなかったけど使い手同士なら平気。私は【泉水の使い手】」
何?!こいつらも使い手なのか……
俺の力を証明するんだ!
「よっしゃ!こぉぉい!」
フィアと俺は戦闘態勢に入った。
刹那視点
「ほぉう、泉水の使い手か。まあ俺の速さには叶わないだろうがな。どこからでも掛かって来い」
刹那とアクトは戦闘態勢に入った。