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GUARDIAN DEITY (ガーディアン デイティ)  作者: ミカオト
ロス・カルヴァレット戦
13/64

ロス・カルヴァレットー氷凍の使い手ー

 ここが士渡網(しどあみ)街か……




 街全体が透明な氷に覆われている。人の気配が何もない。

 

 俺らが街を歩いても子供がどこにもいない。氷漬けにされたんじゃなかったのか……


 遅かったか……



 そう思っているとスピーカーの音が響いた

 「貴様らは何者だ?すぐにこの場を立ち去れ!」

まだあどけなさの残る声が聞こえてきた。(こいつがロス・カルヴァレットなのか)



 なぜ俺らがいることがわかったのかは不明だが、そんな言葉で立ち去る俺らじゃないので音のする方向へダッシュで向かった。


 すると王宮?神殿?みたいな所に出た。とりあえず金がかかってそうで神々しい。


 おそらくこの場所にいるのだろう。

 階段がたくさんあり、入り口がどこかわからなかったが一番近い階段を獣のように王宮らしい長い階段を一心不乱に登った。


 

 のぼりきった時、息を切らしかけていた。

 周りには広い庭が広がっていた。


 そこには人の気配がしなかったので更に上の建物を目指した。





 ある大きな扉の前に来た。鍵がかかっている。

 恐らくここに敵はいる。




 「刹那。準備はいいな?」

 

 「とっくのとうにできている」




 俺は拳に橙色(とうしょく)の守護をまとわせ、刹那は助走を取るため後ろに下がった。



 「守護拳(しゅごけん)!!」

 「スピード・ストライク!!」



 扉をぶちやぶった。



 そこには……







 子どもたちがたくさんいた。

 驚いたよう顔をしていた。




 子どもたちは無事だったんだー!良かった。



 たくさんの子どもたちが俺らに向かってきた。

 「お兄さん達だーれ?」

 

 「俺は君たちを助けに来た。守護の使い手、守隨大翔だ」


 「守護の使い手?なにそれ変なのー。でもね、お父さんとお母さんは僕達を捨てたからもういいの」


 

 守護の使い手を馬鹿にされたのはイラっときたが、両親に捨てられた?どういうことだ。


 すると、奥から

 「俺らは遊んでいるんだ。邪魔しないでくれ」

 と俺らと同じ年ぐらいの少年がこっちに向かい歩きながら言ってきた。


 まさか、こいつがロス・カルヴァレットなのか!?明らかに他の子とは年齢が離れている。


 「お前、ロス・カルヴァレットだろ」

 刹那が堂々と言う。


 「ああ。そうだが」


 やはりコイツがロス・カルヴァレットか。


 「なぜ子供たちをさらい街から人を追い出した!」

 俺が問う。


 「大人が嫌いだからだ」

 小さな声だが迫力がある。


 


 そういえばこいつ奴隷だったんだもんな大人を嫌いになっても無理はないかもな。



 ただ、俺は大人には良い人たちだっているし悪い人ばかりではないと思った。


 「ロス!お前は悪い大人にしか触れてない。だから、大人を嫌いになるのはわかる!ただ、大人は悪い人ばかりではないということを分かって欲しい!」

 俺は諭すように優しくそして力強く言った。


 「お前に何が分かる!!!!」


 とロスは声を荒げ俺を掴み柵を壊し五メートルほど下のさっきの庭に落とされた。


 

 あっぶねぇ。守護を体に覆ってなかったら死んでたな。


 ロスも一緒に落ちた。だが氷をクッション代わりにして衝撃を和らげていた。


 拳で語り合うしかないな。


 「俺は氷凍(ひょうとう)の使い手。ロス・カルヴァレットだ。貴様は?」


 「守護の使い手!守隨大翔だ!!!」

 

 その言葉と同時に戦いは始まった。




 氷の粒が向かってきたので前方に守護を集中させ、全て防いだ。


 相手はずっと遠距離攻撃をしてくる。俺には飛び道具がないから防戦一方だ。





 ずっと守っている俺に痺れを切らしたのか後ろにいた刹那が動き出した。


 「こんなやつ、俺が潰してやる」

 と刹那が言い、ロスに向かっていった。






ーーーシュワワン……









 それは一瞬の出来事だった。





 刹那が氷漬けにされたのだ。





 


 

 

 

 

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