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第二話 Fighting with 魔王軍(の手下)

 今更では御座いますが、この作品の半分(以上)はご都合主義で出来ています。

 用法用量を守ってお読み下さい。


 ズンッ!


「んぁ?」


 寝ていた俺は、強烈な振動に目を覚ました。あまり寝た気がしないから、多分まだ夜は明けてないだろう。

 どうしたんだろう?上が騒がしい気がする。

 すると、奥から完全武装をした多くの兵がかけてきた。

 その中には、走りながら兜をかぶろうとして上手くできていないチャラ男の姿もあった。


「おい!何があったんだ?」


「あっ!?ああ、お前か。そこから動くなよ。逃げ出そうともするなよ!?」


 チャラ男は俺の前で止まってそんなことを言い出した。

 どうでもいいが、止まったおかげで上手く兜がかぶれたようだ。


「だから、何が起きたんだよ!?」


 周りがかなり騒がしく声が大きくなってしまう。


「魔王軍だよ!奴らが攻めてきたんだ!今までこんなことなかったのに!!」


「ここって魔王城から近いのか!?」


「はぁ!?魔王城は魔界の奥だろうが!!そうじゃなくて!ここは魔界の近くなんだよ!!でも人がいるだけで、進軍とかもしないから、今まで目を付けられていなかったんだよ!!何でいきなり!!」


 と、話し合っていたら階段の方から悲鳴が聞こえてきた。


「「なっ!?」」


 俺らが、階段の方を向くとオークやゴブリン達が入ってきていた。


「嘘だろ!?」


「上には、いっぱい兵士がいたはずなのに!?」


≪ギギッ!!≫

≪ア・レ・・カ・・・≫


 オークの一人が謎の黒い球体を持っている。その球体からは紫色の帯状の粒子が出ていた。その粒子はまっすぐ俺の方につながっている。

 ・・・・・・俺ッ!?

 どう言うことだ?


≪オ・イ・オマエタ・・チ・・・・アイ・ツヲ・コ・ロ・・セ≫

≪ギッギギッ!≫


 オークが命令を出すと、ゴブリン達が俺の方に向かって走ってくる。各々武器を振り上げて。

 怖っ!?


「おい!?罪人!お前何者なんだよ!?お前が連れ込んだのか!?」


「し、知らねぇよ!?」


 やばい!そうこうしてる間に兵士達がどんどんなぎ倒されていく!!


「お、俺も戦うよ!チャラ男!この手錠外してくれ!!」


「はぁ!?何言ってんだ!お前を出せる訳無いだろ!?現況かもしれないのに!それとおらはチャラ男者ねぇ!ちゃんとライアンって名前があんだよ!」


 ちっ!つかえねぇ。だが、このまま死ぬ訳にはいかねぇんだ!


「頼むライアン!俺が呼び込んじまったかもしれない以上は俺がけじめを付けねえといけないと思うんだ!」


「はっ!?・・・・ああもう!!どうなっても知らねぇぞ!?俺が出したって内緒だからな!?」


「ありがとう!」


 ライアンは急いで牢の中に入ってきて、俺の手錠をといてくれた。


「ほら!」


「おい!!ライアン!!貴様何をしている!」


「はう!こ、この者も戦闘経験があるようで、自分も戦うと申すので、そ、それで・・・・」


「逃走したら貴様の責任だぞ!」


「は、はいっ!!・・・絶対ぜっっったい逃げんなよ!!!わかったな!!?」


 ライアンが必死の形相でにらんでくる。


「お、おう。」


「いくぞ!ライアン!早くしろ!罪人も戦うのなら早くしろ!」


「は、はい!わ、わかりました!逃げんなよ罪人!!」


「わかったって。あと俺は罪人・・・だけどアヤキって名前がちゃんとあるから!」


「アヤキだな。絶対逃げんなよ!俺のために!」


「了解!」


 さて、ゴブリンどもとの距離がもう10mきっているな。急がねぇと。まずは、エセ神にもらった刀だが、俺の頭の中のをそのまま実体化させたならアレが出来るはず。

 俺は刀をイメージしながら両手を前に出し、手を合わせたあと、手のひらを下に向けた状態で、ゆっくり横に開いた。すると手の間から青白い光が漏れだし、手と手の間に鞘に入った刀が柄を左にした状態で、柄の方から出現していく。

 その出現した刀の鞘の頭の部分を持ち、一気に右手を振り抜いた。すると、刀がひときわ輝いて完全に姿を現した。

 おぉ。出来た。なんというご都合主義。いや、助かった。しかし、この刀重みをあまり感じないな。


「あ、アヤキ?お前どこにそんな物隠してやがったんだ?」


「隠してなんかいないさ。没収されていたのを今、召喚した。」


「はぁ!?」


「ま、この刀の特殊機能とでも思ってくれ。」


「お、おい!」


「行くぜ。覚悟しろゴブリンども!」


 俺は懐のホルスターからマグナムを抜き、・・・なれないと片手で刀とか無理と悟り元に戻してゴブリンの群れに突っ込んでいった。


「あれっ!?」


 つもりが全力で走ったら行きすぎてオークに突っ込んでいた。なんで!?しかも前に出していた刀が上手い具合にオークを貫いてるし!


≪グ、・・ガ・ッ・・・≫


 そう言って2m近いオークは倒れかかってきた。

 やばっ!!押し潰される!!


 俺は刀を握ったまま一気にバックダッシュをかけた。ら、また行きすぎて、今度は背中からゴブリンの群れにぶち当たってしまった。

 身長1mくらいしかないゴブリン達は高速でぶつかられ、しかも不意打ちであったためなすすべもなく吹き飛び、壁にグチャっといやな音を立てながらぶつかった。

 それと、さっきぶち当たってしまったオークは倒れたまま起き上がる気配がない。もしかして殺っちゃった?

 もしかしてだけど~。もしかしてだけど~。オークを一匹殺しちゃったんじゃないの~。(byどぶろっ○)


「「「おお!」」」


 なんか兵士の皆さんに感激されちゃってね!?


≪ギッ!ギギギギギッ!≫


 残りのゴブリンどもが一斉に飛びかかってきやがった!


「ちぃっ!でもさっきのが出来たんだしこれも出来るだろう!俺が地球にいた頃に考えた剣技、とくと見よ!<我ニ仇ナス者ヲ冥界ヘト送ラン>一刀流奥義!『曼珠沙華(まんじゅしゃげ)』!!」


 俺の周りに一陣の風が吹き、周りにいたゴブリンどもが一気に細切れになった。そしてその場に、血によって大輪の、彼岸花が咲いた。


 決まった。俺超かっけぇ!


「「「お、おおぉぉぉぉ!」」」


 兵士さん達が畏怖を込めた目でこちらを見てきている。


 これで進入してきたのは入り口に残っていたオーク×2だが・・・。

 振り向いて見入ると階段を駆け上がっていくところだった。


 ふっ。俺に恐れをなして逃げ出したか。


 だが逃がしはしない。よくわからんが素早く行動できるようになった俺の前から逃げられる敵はいない。

 と思ったら、階段の方が一瞬光った。

 次に瞬間、階段内を火がなめた。


≪グ・ガ・・・・アァァァア!!≫


「何が起きた!?」


 階段の方を見ると人が降りてきた。インテリ系とローブ、騎士が何人か。


「おお!レイイチ様と、アレン様がいらっしゃった!これでもう安心だ!」

「た、助かった。」


 なるほどあの二人はレイイチとアレンという名前なのか。どっちがどっちだ?


「部隊長はどこだ。被害状況の報告をしろ。」


 インテリ系がいきなりそう言い出すと、さっきライアンを怒っていたがたいのいいおっさん(兜ははじめからかぶっていなかった)が直ぐに駆け寄っていった。


「は!報告致します!負傷者は多数ですが死者は出ていないようです!」


「ほう?相当数入り込んだと聞いていたが。」


「は!それはあそこの罪人アヤキが・・・」


「なぜ罪人が外に出ている?」


 部隊長さんが話している間に俺に気付いた様子のインテリ系が俺の方を見ながら部隊長に質問した。


「そっ、それは・・・」


 部隊長はしどろもどろになりながら、ちらちらとライアンの方に視線を送っている。

 ライアンの方はと言うと、顔を真っ青にし、冷や汗を大量に流しながらうつむいている。

 仕方ない、俺が助け船を出してやろう。俺は出来る男だからな。


「それは俺がt・・・・」


「罪人には聞いていない。」


 聞いてもらえなかった。


「質問を変えよう。誰が許可をした?」


「じ、自分であります。」


 部隊長は腹をくくったようだ。南無。


「それはなぜだ?」


「罪人アヤキが自分も戦うと申すので。」


「戦わせただと?部隊長は罪人に武器を与えたというのか?」


「い、いえ。罪人アヤキは虚空から武器を取り出しました。」


「ほう。それは本当か?罪人よ。」


 そこで、インテリ系は初めて俺に向かって質問をしてきた。

 体はずっとこっちを向いていたのに俺への質問はこれが始めてだ。


「ああ。その人の言うとおりだぜ。」


「ふむ。ではやって見せろ。」


 は!?


「と言いたいところだが、ここの敵を倒したのは貴様だな?」


「あ、ああ。」


「では、ついてこい。」


「へ!?」


「地上にはまだ多くの魔王軍がいるのでな。戦えるのであれば手伝え。こいつの手錠をとった者は?」


「は、はい!お、俺です!」


「では、貴様が責任を持って見張れ。」


「は、はい。」


 どうやら俺はライアンに監視された状態で戦うことになるらしい。


「逃がしたらどうなるか、解っているな?」


「も、もちろんです。」


「では行くぞ。」


 そう言ってインテリ系はさっさと上に上がっていってしまう。

 ローブが急いでついて行こうとして、階段の段差につまずいてこけそうになり、騎士に支えられていた。

 やっぱり可愛い。


「おいアヤキ、行くぞ!早くしろ!」


 ローブを見ていたらライアンにせかされた。


「り、了解。」



★☆★☆★☆



 俺とライアンが上に出てみると、周りは明るかった。

 あちこちから火の手が上がっている。


「お、おい。なんだよこれ。・・・・こんな酷かったのかよ!!?」


「お、落ち着けライアン!」


 街は壊滅的だった。立て直すにはかなり時間がかかりそうだ。

 あちらこちらに兵士や、ゴブリンどもの死体がある。なかには子どものものまである。


「しかし、酷いな。」


「くそっ!!そうだ!じいちゃんが家で一人のはず!」


 そう言うとライアンは走り出してしまった。


「おいっ!?待てよ!!」


 俺も後を追って走り出す。と、勢い余ってライアンとぶつかってしまう。


「なんだよ!!邪魔すんな!!」


「あ、わ、わりい。・・・じゃねぇ!ライアン!落ち着け!一人で行ってどうにか出来るのか!?」


「うっ!?で、でもな!?」


「俺も一緒に行ってやるから落ち着け!」


「あ、ああ。じゃあ一緒に来てくれ。こっちだ。」


 そう言って通りを走り出した。俺も、全力にならないように加減しながら走ってみた。

 今度はライアンと同じ早さで走れている。

 何でいきなり走る速さが早くなったんだ?わからん。

 考え事をしながら走っていたら、また、ライアンにぶつかったしまった。


「っと?」


「い、家が・・・」


 ライアンの見ている方を見ると燃えている家がある。


「じいちゃん!!」


 ライアンはそう叫ぶと家の方に走り出そうとした。

 俺は慌ててライアンの肩をつかんだ。


「待てよ!」


「何でだ!?」


 ライアンがそう叫んだ次の瞬間、その家が音を立てて倒れた。


「っ!?」


「危ねぇ!」


 突然の出来事に唖然としているライアンを引き摺って火の粉のかからない位置まで避けた。


「あ、あ、ああぁぁぁぁぁあああ!!!」


「ラ、ライアン?」


 俺が声をかけると、ライアンは俺の胸ぐらをつかみあげてきた。


「お前が!お前がさっき邪魔をしなければ!!」


「なっ!?」


「お前が邪魔をしなければじいちゃんを助けられたかもしれないのに!!!」


「で、でも!お前が中に入っても直ぐに崩れたことには変わりないだろ!?」


「じいちゃんが助けを求めて入り口近くまで来てたかもしれないだろ!?」


「分かんねぇだろうが!それに、もう逃げた後って可能性もあるだろ!?」


「そ、そうか。逃げた・・・。そうだよ、じいちゃんは元近衛隊長だ!これくらい簡単に逃げただろう!わ、悪かった。取り乱したりして。」


 落ち着いたのか、ライアンはそう言って俺の胸ぐらを放した。ていうか、ライアンのおじいちゃんにつてすごいこと聞いた気がするが・・・。気のせい、だよな?


「さて、こんだけ騒いだことだし、こいつらの狙いは俺みたいだからしょうがないんだが。」


「囲まれたな。」


 気が付いたらかなりの数のゴブリンどもに囲まれている。


「結構いるな。」


 ライアンがそう言う。


「確かに。ゴブリン、オーク。おいおい。トロールまでいるのかよ?」


「逃げるか?」


 ライアン。さっきまであんなに焦っていたとは思えないほど落ち着いているな。

 おじいちゃんの戦歴を思い出したことと、戦闘準備に入ったからか?顔はただのチャラ男に見えるがメリハリはしっかりついているようだ。


「そうだな。逃げるか。俺が突破口を開くから、まずは俺の後ろに下がってくれ。」


「お、おう?」


 俺はライアンが後ろに下がったのを確認すると、鞘に収まった刀の柄に手をかけ、抜刀の体制をとった。

 曼珠沙華が出来たんだ。こっちも出来てしかるべき!


「<我ガ前ニ立チ塞ガリシものヲ一刀ノもとニ切リ捨テン>一刀流居合い『椿』!」


 俺が刀を振り抜くと、斬撃が飛んでいきゴブリンどもの首が飛んだ。身長差関係無しに。そして切り口に真っ赤な椿が咲き、落ちた。

 うわぁ。この刀、と言うか俺まぢチート。


「逃げるぞ!ライアン!」


「お、おう。・・・っていうかこんなに強いなら殲滅した方が早くね!?」


「あ。それは盲点だったな。良し。そうしよう。」


「はじめに思いつけよ!」


「よし。じゃあ殺るか!背中よろしく!」


「まかせろ!(つってもアヤキなら一人でも大丈夫な気が)」


 ライアンが俺の背後に回ったのを確認した後、その場のなかで一番背の高いトロールのほうに狙いを定めて、刀を握っている手を引き、突きの姿勢に入った。


「<我ニ刃向カウものヲ弾ケ>一刀流突き!届け!『鳳仙花(ほうせんか)』!」


 今度も斬撃が飛んでいき、トロールにぶち当たった。しかし、トロールは何事もなかったかのように立っている。


「やべっ!?失敗!?」


 そこで先ほどのトロールがこちらに向かって歩き出そうとした。次の瞬間、一瞬、トロールの姿がたわんだと思ったら、トロールが周りを巻き込みながら爆発した。


「エグッ!?そしてグロッ!?」


 いや、考えたとおりの技ではあるんだけどさ!想像以上に酷い!

 それを見たゴブリンどもが逃げ出した。


「まあ、そうなるな。だが逃がさん!」


 俺は刀を肩に担いだ。


「<凍テツク怒リ、全テヲ砕ク>一刀流担ぎ斬り『雪柳(ゆきやなぎ)』!」


 斬撃が走り、そこから幅5~6mが凍り付いた。もちろん逃げ始めていたゴブリンどもも凍り付く。

 俺は、刀を振り下ろした状態から体を戻し、刀を一度右に払った後、鞘に収めた。

 すると凍り付いていたものに亀裂が入り、次の瞬間砕け散った。


「おお!綺麗だなぁ。」


「自分の技の感想言ってないで手伝え!!」


 背中側からライアンが文句を言ってくる。


「えー。面倒。」


「は!?」


「嘘嘘。冗談だってば。」


 俺は軽口を叩きながらライアンの方を向いた。

 ライアンは、華麗な剣さばきでゴブリンどもを切り捨てていた。

 ライアンを巻き込むと危ないのと、スキルは溜めが必要なため、なれるためにも普通に二ゴブリンどもに切りつけながら、ライアンに話しかねた。


「ライアン、強かったんな。」


「まあな。小さい頃からじいちゃんにしごかれてたから。」


「なのに牢獄の見張りとかwww」


「騎士になりたかったけど筆記で落ちたんだよ!」


「ざまぁwww」


「うるせぇ!」


 なんて話ながら戦っていると、視界が陰った。


「「は?」」


 俺とライアンが同時に上を向くと、棍棒を振り上げた2~2.5mほどのトロールが目の前にいた。


「「う、うわーー!?」」


 俺とライアンはとっさに左右に飛んで振り下ろされた棍棒を避けた。


「くっそがっ!」

「はっ!」


 立ち上がってすぐに、俺は上段から、ライアンは下段からトロールに切りつけた。


≪ブォォオオ!!≫


 どうやらそのトロールで最後だったようだ。

 いつの間にか俺たちの周りからゴブリンどもはいなくなっていて、死体の山が出来ていた。


「今ので最後か。ライアン、避難所みたいなのはどこにあるんだ?」


「一応王宮になってる。」


「じゃあ行ってみるか。」


「そうだな。」


 そんなことを話ながら歩いていると、


≪見ツケタゾ!勇者!≫



 戦闘や、人の性格付けはかなりにがてのようです。

 違和感などあったと思いますが、済みませんこれが限界です。


 誤字・脱字、意見等があったらご指摘おねがします。

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