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エマ・カルディア  作者: マシュマロポテト
第二章 第六新規開発区調査編
18/27

天体観測のち驚愕

なんか最近見に来てくれてく人、お気に入り登録して行ってくれてるが激増していて驚いてます。


更新ペースは相変わらず適当なダメ人間が書いてますが、見てくれる人がいるだけでモチベイションが上がってます。ぜひ今後ともよろしく御願いします。

 さて、いきなりの再会と痛む頭のせいでしばらくイーニェイと並んでのんびり星を見ていた俺だが、意識がハッキリしてくるにつれいくつか聞きたいことが出来た。


「なあイーニェイ? 聞きたいことがあるんだが、いいか」


「ワタシも聞きたいことある。ラサからでイイ」


 先手を譲ってくれろとはありがたい。案外この問題は今後の俺の安全にも大きく影響するかもしれないこと。遠慮は出来ない。


「なあ、イーニェイ……」


「ナニ? はっきり言う」


「ああ、なら遠慮なく」


 俺の乗ってる、これ(・・)は何だ?


 さっきから気になっていたのだ。

 背中に当たるモフモフした感触。

 夜の砂漠の冷気を感じさせない程の保温力と、俺も一度しか寝たことの無い上等の寝床の様なふかふかの寝心地。

 

(最高じゃないか)


 最高なんだ。モフモフは最高だが、気になてしまうものは仕方が無いだろう。

 イーニェイが隣で笑ってるから危険なものではないと思うが、正直、正体不明な物の上で延々と寝ていられる程、俺の神経は太くない。


「ナンダ? て言われても…ねえ? 」


 いや、ねえって言われても……


「結局何? この不可解な程モフモフしてて気持いい不思議物体は!?」


「フシギブッタイって……あんなに可愛がっていたのに、ハクジョウなやつだな。らさ」


 え? 可愛がっていた?


「ちょ、ちょっと待て! なんだ? これは俺の知ってるものなのか? 生き物なのか!」


 ダメだ、ぽかーんとしてやがる。

 前にもこんなことがあった気がする。ただ前と違うことがあるとしたら、言葉云々以前にお互いに致命的な勘違いで会話が成り立ってないところだろう。


「…なあイーニェイ? 悪いんだが俺は今、体の自由が利かねえ」


「ヤ,知ってる。悪気が無かったとはいえ、ゴメン」


 やっぱ頭痛いのはお前のせいか!!!


「それは今はいい…そんな訳で後ろの確認が出来ないんだわ。自分が寝てるものがなんなのかくらい自分で確認したい、起こしてくれるか?」


 ん、となんとか動くようになってきた右手を少し上げ、助けを要求する。

 寝っ転がっている俺を上から覗き込んでいたイーニェイは、少し悩んでから、キョトンとした顔で俺の顔と差し出した腕を交互に見比べている。


「あれ? 言葉通じなかったか? 手を引っ張って起こしてくれ、って意味だよ」


 イーニェイの王国語があんまり堪能なのでつい忘れていたが、王国語はこいつにとって異国語。

 クヂャなんかに話す調子では伝わらないことだって当然あるのだ。今のは俺が配慮が足りなかった。


「ゴメン……」


 俺の言葉に慌てて助け起こしてくれたイーニェイだが、俺の顔を見てすまなさそうにシュンとなる。

 あーもう! そんな顔すんじゃねーよ。と取りなそうとした俺だったが。


「ぅおお!! 」


 普通にびっくりした。

 そして普通に腰を抜かした。


 目の前にいるのは、多分まんじゅうとか大福の親戚だろう。

 それなりに身長のある俺が寝っ転がれるくらい大きい。と言う点をのぞけばこんもりとした丸っぽい三角形の様な外観も真っ白なその姿も大福に似ている。

 最も大福はこんなに大きくないし、モフモフの毛の生えた大福など死んでも食べたくは無いが__


ーーみゃう


 大福が口をきいた。

 俺が騒がしかったのか、それとも単に姿勢を変えたかったからなのか、その白い大福はゴゴゴゴ!! と壮大な効果音がしそうな感じでこちらを向いた。

 

 大福と視線が合う。

 ーーいや、もはや眼前の物体を大福と呼ぶことは難しい。

 きれいな大福型のシルエットにはシュルリと伸びたしっぽが生え、大きな猫顔がこちらにどうでも良さげな視線を送っている。


ーーにぃゃあ 

 

 もう一度大福ーーもはや猫と呼ぶしか無いなにか__が声を上げる。

 猫と呼ぶしか無いのだろうが、俺はどうしてもこいつを猫と認めることが出来なかった。

 尻尾と顔が着いた大福は寝そべった猫そのものだし、鳴き声も猫のものである。

 

 だが。


「こんなデケー猫、聞いたことねぇええ!!! 」


「ドウしたラサ。いきなり奇声を上げて」


 あり得ないだろ。でかい大福よりもっとあり得ないものが目の前にいる。

 でかい猫ぐらいで、とは思うがそうも言ってられない。

 なんせ自分はそこにさっきまで寝ていたのだから。

 しかもどうやら自分はこいつを知っているらしいのだから。


「なあイーニェイ? お前さっき、こいつは俺の知ってる生き物だ、って言ったよな」


 出来るだけイーニェイの方を見ないように、目の前のでかい猫にしか見えない何かから視線を逸らさないように質問してみる。


「知ってるモなにも、ラサ可愛がってた。ポフかわいそう…」


 ついに致命的な名前が出たー!! 

 何となくそんな気がしてたんだ……

 

「なあイーニェイ」

 

「先にフポに謝れ!! 」


「あっああ、すまんすまん。なんせ最後に見たときよりずいぶんでかくなってるから、見違えたよー……」


 きっ! とこちらを睨みつけるイーニェイに慌てて言い訳しながら、状況を分析する。

 前は両手に収まるくらいの大きさ。毛並みは確かに白っぽかったがこんなに真っ白ではなかった。

 

(なにがあった。俺の知らない間にいったいナニが!! )


「ソウカ? そんなに変わって見えるか? 」


(あれ? なんかうれしそう……)


 直前までの怒り顔から一転、パッとうれしそうな顔になる。

 なんであのちっこかった子猫が化け物級に激変してることでイーニェイがこんなにうれしそうな顔になる?


「よく食べる子はよく育つ。ゴハンたくさん食べたからね」


 確かにあの大量の蟹を食べた様な食欲で食べ続ければこうなってしまうのかもしてないが……

 心配だ。自分の見ていなかった間にあったことは聞かない方が自分の精神衛生上、よろしいかもしれない。


 

 そんな俺たちを面倒くさそうに眺めながら、目の前の化け猫ーーフポーーはもう一度だけ。


ーーにぃゃあ


 とつぶやいた。

さて、毎度御馴染み次回予告詐欺のお時間です!!

・・・この更新ペースを見てもらえば分かるように、この「エマ・カルディア」に書き溜めと言うものは一切存在さません!なので次回予告も自分がこんなこと書きたいな〜と思ている程度のものなのであまり信用しないでください。

ほんとは予告通りにしたいんですがねぇ・・・


気を取り直して、次回予告

次回「離陸と◯◯◯」

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