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an.ADVENTURE  作者: 鈴木花子
[第1章] 初めての村・・・アンデス
14/16

★第12話:方向音痴〜龍樹*璃夢〜

「――――――…っ!」


ここ…は、どこ…だ?

前にもこんなことあったような…


「あっ!!龍樹起きたの!?大丈夫!?」

「あっ…はは…。大…丈夫だ…?」

「アホかっつーの!走るなら、ちゃんと前向いて走れっ!!」

「あ゛ぁ゛!?っと、璃夢か。」

「『璃夢か』じゃないわっ!あんた、自分に、なにおこってたかわかってんの!?」

「…走ってたら、いきなり扉が現れて…」

「現れたんじゃねぇだろ!龍樹がちゃんと前向いてないから…!」

「ごめんね!わたしが競争しようなんて言ったから…」

「いいや、佐紅羅のせいじゃない。」

「まだ、体起こさない方がいいよ!」

「あぁ。」

「あっ!!やっぱ、うちさっき鍵貸してくれた子に名前聞いてくるねじゃっ!」

「うん!!」

「…。」


――――――――――――


「2人とも、うまくいくかなっ!」

ズキッ………………。


「っ…」

はぁ、やっぱ暇だな…

名前聞いてこよ…。


ん―――――――――――


ここは―――――――――


どこ―――!?―――――


ま―――――――――――


まさか―――――――――


この――――――――――


方向音痴――――――――


でも――――――――――


なんでも――――――――


ない――――――――――


私が――――――――――


迷子――――――――!?


「ヤッヤバッ!」


…。

「どーしたんですか?璃夢さん。そんなところで。。」


「へっ!?」


迷子ってことがばれる…!!


「えっと…さ、散歩よ…!散歩!!」


「へぇー…、ほんとは迷子のくせに…?」


「はっ!?」


「普通だったら、こんな森の奥深くまでこないでしょ?」


「っく!散歩だって言ってんでショーが!!」


「ふぅん…だったらもうそろそろ帰った方がいいんじゃない?暗くなってきてるし」


「…。」


「宿までは、そこの曲がり角を曲がって、右に進んでいけばつくよ…?」

「あっ、ありがと!

名前なんて言うの?」


「僕の名前は…(じん)だ。」


「そっか!!ありがと!神!ばいばい!」


「じゃっ…!」


へー!神って名前なんだぁ…♪

じゃなくて、♪じゃないよ!わたし!

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