★第11話:よーいスタート!
「璃夢にはちょっと悪いな…」
「そうだよね…」
「俺、しかもさっきあいつに八つ当たりしちゃったしよー…。」
「あとから、お礼いっぱい言お〜」
「俺も言っとこ…!!」
「よしっ!んじゃあ、宿まで競争だー!よーいスタート!!」
「せこっ!」
とは言ったものの、佐紅羅をすぐに抜き、龍樹は宿の扉にダッシュした。
俺、一応手加減した…つもりだぜ?でも…みんながめっちゃ遅く感じた…そしたらいつの間にか…扉が目の前に表れて…
「うわぁぁぁあぁーーーーーーー!!!!!!!!」
「あぶない!!龍樹!前前前〜!!!」
ドンッ!
「だ、大丈夫…?龍樹?」
「い゛っでぇー!!」
「ポコッ!ってでてるよ?大丈夫?たんこぶじゃん!」
「ちょっ…も、無理…ヘ…ルプ…。」
パタリッ…
「…おばさん!龍樹倒れちゃったけど…どーすればいい?」←あんま心配してない
「じゃあ、おばさんが運ぶとするかね。よっこいしょっと…!!この子、軽すぎ!おばさんがいつも運ぶ、タルより軽いわ!」
「おばさん、そのタルってなにが入ってたの?」
「えーっと、なんだったかしらね…あぁ、そーだわ!ワイン(ビン)がだいたい…20本ぐらい入ってたかしらね…」
「それって…20キロ余裕でありますよね?」
「そうだねー、それを毎朝…10個だね〜」
「ほぇっ!?それって…100キロ超えますよ!?」
「そーかねー!」
「じゃあ、龍樹どれぐらいの体重だと思いますか〜♪」
「これはね…43キロ!!だねー!」
「おぉ!おばさんすごいっ!」
「ふふんっ!だてにタル運びやってないからね〜!」
「おぉ!今度龍樹にきーとこ!」
「それじゃ、まずはこの子を運ぶかね!」
「それじゃ、しゅっぱーつ!」
「っても、二階にあがるだけだからね!」
「あははっ!」
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「どっこいしょっと!ふぅ…疲れたねぇ」
「あはははははは」
「さて…この子どうするのかね?このまま置いといても、いつ起きるかわからないんじゃないかい?」
「そうなんですよね〜。にゃはは」
「まぁ、おきるまでまでいなさい。多分、明日には起きてると思うでさぁ」
「そうですね!ありがとうございました!」
「いえいえ、気にしないでね〜」
「あははっ」
ガチャリ
「龍樹大丈夫?って言ってもわかんないかっ…///」