恐怖の赤点再テスト
桜高の職員室。
銀香は赤点のテストを握りしめ、教師の高坂にしつこく直談判していた。
「先生!再テストなんて!もう…どうしたらいいんですか!お願い!見逃して!たった1点じゃん!それくらいなんとかしてよ!」
「お前な…」
高坂はもう呆れてなにもいう気もおきなくなっていた。
(どうするかな…て、どうにもできないか…こいつほんとにしつこいな…)
「だから、するものはするからな…」
「え〜!冷たい!生徒に嫌われるよ〜お願いだからさ〜なんでもするから!エッチなのはダメよ〜(笑)」
「お前は…」
高坂はそういう冗談は嫌いじゃないが職員室では…
こまりはてた高坂は銀香から視線をそらして机の上をみた。
「じゃあ…」
「なに!見逃してくれんの!」
「じゃなくて…おまえこの本読んどけ…」
そういって高坂が差し出したのは将棋の教本だった。
「はあ〜!なにこれ!ウケるんですけど!」
「俺に勝ったら再テストなしな…」
(勝てるわけないけどな…(笑))
「なにそれーひきょーそんなの無理に決まってるじゃん!パワハラ!パワハラ教師!」
周りの教師ももういい加減にしてくれと言わんばかりの表情だ。
「とにかく再テストするからな!それ読んどけ!さあ、帰った!帰った!」
そういうと高坂は銀香を無視して職員室から出ていこうとした。
「ちょ!待ってよ!先生!パワハラ教師!もう!」
銀香は子供のようなふくれっ面してその場からドカドカと職員室を出ていった。
でも、その手にはあの本が握られていた。
「どうすんの…」
銀香立ち止まってその本をただ見つめていた。
「将棋って…私には絶対無理しょ!」という思いでいっぱいだった。
家に帰ると、銀香はリビングのテーブルに教本を放り投げた。そのまま部屋に閉じこもった。
「あんなの読めるかよ…どうすんだよ…マジカ?あの教師…」




