プロローグ
ここまで長い道のりだったが、今シーズンも今日で終わりを迎える。
俺たちは現在リーグ2位、そして今日の対戦相手はリーグ首位。
その差わずか1ポイント、最終戦にしてこの直接対決で全てが決まる。
ロッカールームは戦場のような緊張感に包まれ、選手たちは試合への準備を黙々と進めている。
そんな中、監督の口が開く。
「みんないい?、この試合最初っから全力でいくよ」
「キツくても諦めるな、走り続けろ、出し惜しみをするな、後悔をするな、いいな」
「何より今日彼らが最高の舞台、雰囲気を作ってくれてるよ。それが俺らの心強い味方になってくれてる」
「しかもダービーだからね。ダービーは特別な試合。いつも以上に彼らは声を出してくれる。絶対に負けちゃいけない。負けは許されない。」
「彼らの期待に応えるために何としてでも勝つよ」
ロッカールームに全選手・コーチ・監督そしてチームスタッフが集まり円陣を組み主将が口を開く。
「俺たちはどんなにキツくても、どんなに疲れても足を止めるな、考えるのをやめるな、常に動かし続けろ」
「もう無理ってなったら後ろを振り向け、どんな状況でも俺たちにパワーをくれる仲間がいる」
「彼らが疲れた時は、俺たちのプレーを見せつけて奮い立たせよう」
「この試合、何としてでも勝って最高の景色を見せて彼らに恩返ししよう」
選手たちの想いはみんな同じだ。
「今年一年共に喜び、共に悲しみ、共に戦ってくれた "12番" の仲間の為に!」
「心を "ひとつに" !」
「よし!行くぞォ!」
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