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 早速、能力の測定に来てます。ご飯を食べて、一息ついて別室へ移動です。あら?別室というよりも別の建物ですね。礼拝堂みたいな天井が高くて白っぽい石造りの建物に柱が等間隔で並んで、更なる奥行きを出しています。その奥に何やら調べる道具があるようです。

 まずは私からやらせて貰いましょう。これ、危険は無いですよね?すたすたとライムント団長が進んでいきます。最奥に透明な玉がはまった台がありました。


「能力の測定は水晶玉に手を翳すだけで良いものだ。このようにっ」


 ぱぁっと真っ白の眩い光に青と赤が取り囲むように輝いています。その様子に少し焦ったようなライムント団長です。え?そんなに大変な測定なの?困ります。指の間から凄い光量が漏れ出ています。

 眩しい。流石、団長。凄い力の持ち主なんですね。それにしても、目映い。

 視界が真っ白になる程の光の中、ライムント団長が動きました。

 はあ。やっと目を開けられる。目を瞑っていても眩しかったですからね。手を外すと、光が収まり団長が建物から駆け足で出ていきます。指示を飛ばしながら。


「暫し、待て」

「はい」

「はーい」

「あい」

「眩しかったね。二人とも目は大丈夫?」

「うん」

「まぶちっ」


 二人の顔を見る限り、何ともないようです。良かった。目にダメージがあるような光では無かったんですね。


「それにしても、凄い光だったね。マノンとヨハンもあれくらい光っちゃいそうだね」

「えへ」

「うん」


 二人とも自信満々ですね。これからの成長を考えて、団長より少し弱め位の光でしょう。それでも充分眩しいですから、サングラスが欲しい所です。無い物ねだりをしても仕方が無いので、目を瞑って更に目隠しで対処しましょう。しゅっしゅっ。どうですか?この動作。


「お姉ちゃん?」

「?」

「な、何でもないよ」


 二人に不振気に見られてしまった・・・。怪しい動きをしてごめんね。目に光が残っているとか言ったら、心配させるだろうし、嘘は良くないだろうからね。変な行動は慎みます。


「待たせた」


 凄い勢いでライムント団長が戻ってきましたよ。しかも、二人ほど引き連れて。誰?しかも私達を見てホッとしています。勝手に触れたりしませんよ。失礼な。まあ、気持ちは分かります。マノンとヨハンは興味津々で後ろの二人を見ていますね。私達に今の所、敵意は無いのでしょう。良かった。対抗勢力を増やしたい訳では無いのです。


「いえ」

「急に失礼した。説明を」

「私から致しましょう。副団長のアラステアです。こちらが魔法に特化した副団長の」

「ダンオットーだ」

「ダダ!」


 あ、ヨハンが走って行って飛びついちゃった。あちゃー。


「うおっ! なんだ?」


 魔法使いっぽいダンオットー副団長に飛びついたので、よろめいています。ヨハン、飛びつくなら肉体派っぽいアラステア副団長か団長にしておいて。危ないよ。


「すみません。ヨハン。急に飛びついたらビックリするよ。おいで」

「なんで、俺に?」

「ええ。珍しいですね」


 言外に「子供に」というのが滲み出ています。うん。ヨハンは腹黒な人より、素直な魔法を使える人の方が好きだからからなー。後は名前の響きに何か拘りがあるようで、濁音系が好きなのかなとは思っていました。

 ダンオットー副団長に抱き上げて貰ってご満悦です。良かったね。充電でもしているのかな?


「魔法を使う方が好きなようで」

「そういうことか」


 何か分かりあっているのか、ダンオットー副団長とヨハンが頷きあっています。相思相愛なら何よりです。しかも抱っこ状態は双方に異論がないようで、継続となりました。良かったー。「ダダ」を突っ込まれなくて。私もそれは説明、出来ません。

 そこへ淋しくなったのかすすっとマノンが私の横にやって来て、手を繋ぎました。かっわっいっいー!!可愛いです。

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