幸せになりたかった
思えば私は、小さい頃から食べることが大好きだった。
ママは私のことを18歳から一人で育ててくれていたし、多分私とたまには遊んでくれていたとも思う。
小さい時仕事が忙しいママは、週末だけはおばあちゃんの家に預けられていた。
おばあちゃんもバリバリ仕事をしてたから、夜は基本的にいつも一人で過ごした。
寂しくて泣いたり、服を抱きしめながら眠ったりもした。
そんな中寂しさを埋めるためによくコンビニに行ってお菓子とかジュース、ホットスナックを買い漁って一日で食べきったり。幸せだったなあ。
自堕落な生活を繰り返していたら、あっという間に体重は小学5年生にして60㎏越え。
当時はそれでも気にしなかった。私は家族から可愛がられていたし、転校は沢山したが友達だっていた。
転機は高校2年生の夏が過ぎようとしてた頃だった。
何にも気にせず毎日好きなものを好きなだけ食べて、彼氏も出来ていたしほとんど切らしたことはなかった。
朝バス停で並んでいる時バスの中から撮られた外カメの写真。あまりにも自分の体がでかくて、醜くて泣きそうになった。
その時ダイエットの神が舞い降りた。
お菓子はもちろん禁止。動画投稿サイトですぐにダイエット方法や筋トレ方法を調べて毎朝毎晩繰り返した。
そのうちご飯も食べなくなった。水も飲まず半年で約15㎏のダイエットに成功した。
壊れたのはその辺りからだったと思う。急ピッチでダイエットを進めた私は、食べ物に支配されることになった。
毎日毎時間、考えるのは食べ物のことだけ。友達とたまに行く食べ放題では気でも狂ったんじゃないかというほど食べまくった。
そんなことした次の日からは水も飲まないでひたすらバイトをしていた。