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二度目の人生は異世界で幸せに  作者: 夜ペンギン
幼少期〜学園までの道のり〜
7/40

第7話 勉強の始まりとおもちゃ

 

 ナナ姉さんは5才になった為、少しずつ勉強を始めるようになった。

 今後学園に行くかは分からないが、勉強して賢くなっておく事は悪くないからだ。


 説明しておくと父さんが治める領地はこの国の端である。

 父さんは辺境伯という地位で王族、公爵の次の貴族の地位にあたる。


 この国では王族>公爵>辺境伯=侯爵>伯爵>子爵>男爵>騎士爵で偉いらしい。


 騎士爵、男爵は平民からでも稀に爵位を授与されるらしい。

 そこから爵位を上げられるかは頑張り次第で、堕落してしまうと爵位を取り上げられるので、横領や不正で頑張ってるアピールをする家も少なくは無いそうだ。バレれば最悪首が宙を舞うらしい。こっわ。


 まあ、俺の父さんが偉い事は通じただろう。なので繋がりを持とうとする貴族から多く連絡が来るらしい。

 その為の準備の意味としても勉強させておくのが良いのだろう。



 ルル母さん達が来た時、ナナ姉さんに息子との婚約を申し込む貴族から手紙がかなり来た。

 父さんはルル母さんに謝りながらも、考えておく的なうやむやな返事を返していた。ルル母さんも貴族の妻になった以上しょうがないとも思っていたのかもしれないが複雑な顔をしていた。


 でも、いつからか分からないが、父さんは完全に断る返事を書いていた。全文読んだわけではないが、2人の娘は既に心に決めた相手がいる、的な事が書いてあった。


 ナナ姉さんもリリアも屋敷から出ていくところを見ていない気がするんだが、いつ相手を見つけたのだろうか?


 リリアにいたっては2才だぞ…

 あぁ、本人の意思を尊重する的な返答なのかもしれない。


 父さんが

「ナナとリリアを頼んだぞ。」

 と真剣な顔で言ってきた。

 兄2人は学園が終わればかなり忙しくなるから、俺が防波堤になれと言っているんだろう。

 血は繋がっていなくても娘だもんな。大切にしたい気持ちは俺でも分かる。


「もちろんだよ、父さん!ナナ姉さんとリリアの幸せは必ず守るよ!」


 家族が幸せになる為なら何でもする。家族を不幸になんてさせない。そんな強い意思が伝わったのかもしれない。


「ああ、任せたぞ。」


 父さんは笑顔でそう答えた。




 ナナ姉さんの勉強だが何故か俺も一緒に執事から講義を受けている。

 俺にはあと1年まったりする猶予があったはずなんだが…


 まあ、早めに覚えて損は無いのでどんどん覚えていく。神様に成長促進のスキルは貰っている(はずな)のでこれくらい楽勝である。


 俺のほうが進んでいるのが嫌なのか、ナナ姉さんも負けじと勉強していて、多分短い期間で凄い進んでいる。

 セバスチョンが驚いていたし。一緒の部屋にいたリリアを抱いていたメイドも驚いていた。


 ん?リリアは寂しいのかナナ姉さんをバシバシ叩いている。

 リリアは甘えん坊だからなぁ…あっ、ナナ姉さんあそこ間違えてる。気が付いたので教えてあげようか。


 1ヶ月もしたら慣れる。魔力操作と魔力放出を同時にこなしながら勉強をしていた。途中で気がついたのか、ナナ姉さんもリリアも俺を真似て魔力操作と魔力放出をしていた。


 またリリアがナナ姉さんを叩いている。あぁ…姉さんあそこ間違えてるよ。教えてあげるか。


 最近父さんとルル母さんが部屋をよく見にくる。俺たち結構勉強頑張ってるからな。セバスチョンやメイドに聞いて、授業参観的なものをしているのかもしれない。


 父さんたちが来る時は、念のため魔力放出はやめて魔力操作をバレないようにやろうか。

 ナナ姉さんもリリアも大分魔力操作に慣れたのか、意識を向けないと気が付けないほど分かりにくい魔力操作をしていた。



 勉強の日じゃない日は、ナナ姉さんとリリアと室内で遊んでいる。

 追いかけっこはリリアが出来ずかなり拗ねるし、かくれんぼは皆魔力感知が出来る為、意識されるとすぐ感知され隠れても意味がないのである。


 なので最近は父さんに用意してもらった木材とそれを削る為のやすり類、それと染料を買ってもらい色々とアナログゲームを作り、それで魔法の訓練をしつつそれらで遊んでいるのである。


 作る作業も魔力放出した魔力を操り、魔力の型を作り固定、それに合わせて削ることで寸分狂わない大きさ、形の同じパーツを作れて、魔法すげーとなった。


 1つおもちゃを作るたびに、ナナ姉さんとリリアはそれにハマり、半月は同じ遊びを続けるのである。


 始めは久しぶりのアナログゲームで楽しめたが、勉強の時間以外これしかしないのは流石に辛かった為、沢山のおもちゃを作ることになったわけではないぞ。

 父さんにそれとなく勧めて商売を始めてもらう為でもある。


 父さんは「面白い!」と喜んでくれて、ルル母さんやメイドや執事達にも人気であった。

 手応えは感じていたのだが、父さんが売ろうとする事は無かった。NAZEDA!!!


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