表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二度目の人生は異世界で幸せに  作者: 夜ペンギン
幼少期〜学園までの道のり〜
16/40

第16話 街巡り

 

 少し話はズレたが契約書の残りを書き、奉納用と商会へのサンプルとして2セット丁寧に作った物を取り出す。


 ルクヴァンさんが契約書とおもちゃをそれぞれ神棚に掲げ祈る。どんどんとおもちゃが消えていく。なんか面白い。


「また何かあれば我が商会をお願いしますぞ!」


「はい!」


 そう言い握手を交わす。


「あっ、ルクヴァン。販売前に王家用に1種類ずつ特別な物を用意しておいてね。費用は私達の収入から引いておいて。」


 母さんが爆弾を落とす。


「えっ!?いや…拒否権はありませんよね。貴族として流行るであろう物を製作者として王家に用意しないわけにはいきませんものね…。精一杯努めさせて頂きます。」


「よろしくね。レオも販売前に一緒に渡しにいくわよ?流石に成人前に一度は貴族の子供が集まるパーティにはでなきゃいけないし、ナナもリリアも血の繋がっていない子供とはいえ貴族の子に変わりはないし、行かないといけないからね。守ってあげるのよ?私達も協力するから面倒な事にはならないはずだけど。」


「え゛っ!?」


 俺にも爆弾が落とされ変な声が出る。貴族のパーティは覚悟していたが王家に渡しにいくと言う事は会場は王都なのだろう。


 王都は楽しみだが、大量の貴族に囲まれるのは勘弁である。両親が尊敬されているという事は少なからず寄ってくる貴族はいるだろう。


 後継者では無いとはいえ、辺境伯の子供に変わりはないのだから。


 ナナとリリアも心配だな。変な男が寄り付かないように何か手を考えておくか?いや、父さんも来るだろうし、貴族の子供以外は相手してもらおう。子供の方は…まああの手を使うか…。



 俺たちは商会を出る。


 販売までどれくらい準備するのだろうか?貴族の殆どが集まるパーティは1年に2回ある。王家や辺境伯、公爵は立場や領地の位置のせいで、さほど出席率は良くない。


 あまり年齢が上がると嫁に婿にという貴族がうるさいだろうから、早めの方がいいなぁ…。


 予定にあった街巡りは後日という事になった。まあ道中眺められただけでも楽しかったしいいけどね。



 そして1週間後、母さんとルル母さんとナナとリリアと俺の5人で街に買い物に行く事になった。

 父さんは領地の側の森の見回りの仕事がある為いない。


 領地の北は森がかなり広がっており、隣国とは50kmは離れている。最近は結構きな臭いらしいので、魔物が蔓延る森が国境にあるのは意外と良かったかもしれない。


 馬車で街を巡る。

 途中母さんが、


「あら?あんな所に服屋なんてあったかしら?」


 そこにはそこそこ大きい服屋があった。ルクヴァン商会服店と看板に書かれている。


「昨年に出来てましたよ。」


 買い物にちょくちょく出ているルル母さんが答える。


 ルクヴァン商会は服にも手を出しているのか。幅広く、庶民にも買える値段で商品を売る。時間はかなりかかったであろうが、中々凄い商会だったんだな。あっ、ルクヴァンだ。


「ここやって行きましょう。」


 母さんもルクヴァンに気が付いたのか服屋による事にする。


「おや?ついこの間ぶりですな。ナルメア様。ルル様、ナナ様、レオ様、リリア様もようこそおいで下さいました。」


「ルクヴァン準備は大丈夫そうなの?」


「ええ、木工系の役職に依頼もしました。人員は足りるでしょうし問題は無さそうですな。」


「そう。それでこの店は?」


「ナルメア様の他にルル様、ナナ様、リリア様と女性貴族が増えましたからな。女性専門の服屋をご用意させて頂きました。」


「へぇ、ありがたいわね。今まで少し王都側の街に行かなきゃなかったから買い物が便利になるわ。じゃあ見させてもらうわね。」


 え?俺いるんだけど放置なのか?まあルクヴァンさんに会えたら渡したい物もあったしいいか。


「母さん、俺は外で待ってるよ。ルクヴァンさんに時間があれば少し話もしたいし。」


「あら?ふふっ、レオも大人になってきたのかしら?ルクヴァン時間があればお願いしたいのだけれどいい?」


「ええ、下のものが準備をしてくれているので私は確認がメインの仕事ですし大丈夫ですよ。急ぎのものは商品準備以外はありませんからね。ではごゆっくりご覧になって下さい。」


 そして、俺たちは別れる。俺は母さんにお小遣いとして中銀貨1枚を貰う。正直7才に渡す金額ではないと思う。


 俺とルクヴァンさんはルクヴァン商会本店へ向かう。

 ルクヴァン商会はルクヴァンさんと父さんが友人なので、ここに本店を置いているらしい。この国の各領地に支店もあり平民受けはいいようだ。


「それでおもちゃの商品作りに使えないかと作ってみました。」


 前回の部屋に通された俺はそう話しだし、魔道具を取り出す。


「それは魔道具ですかな?まさかその年で魔道具を作れるとは…。いやはや恐ろしいほど才能がありますな。それでそれは何に使うのですかな?」


「これは錬金術の術式の陣を付与させた魔道具です。こちらはジェンガの木の棒を形作るもの、こちらはリバーシのコマを形作るものです。材料は形作る為の大きさ以上の物を用意しなければ発動しませんが、細かい大きさ調整をする必要が無くなるのは作業が天と地の差かと思い、他のものより売れそうなこれらを用意しました。」


「これは…想像以上ですな…。付与魔法と錬金術もお持ちとは…。確かに私もその2つはシンプルで分かりやすい為売れる可能性が高いとは思いましたが…ありがとうございます。」


「いえ、お気になさらず。それとこちらがトランプ用の魔道具です。左に元となるものを置き、右に大きさの加工済みの紙を置き、上に器に入れたままの塗料を置いた後起動させれば寸分狂わず絵柄を入れる事が出来ます。先程のも含め、陣は錬金術スキル持ちでも解析は難しいように作り、他の物に利用出来ないように大きさ指定はさせて頂きましたが、今回はかなり役立つかと思われます。」


「…。」


 あれ?反応がない。便利だと思って盗まれてもあんまり問題にならないようにして作ったのは余計だったかな?


「…っは!驚きすぎて言葉が出せませんでした。技術の秘匿は承知しておりますのでその機能は問題ありません。むしろここまでして下さりありがとうございます。是非使わせていただきます!」


「じゃあ何かがあって破けたり汚したりしても問題無いように30セットずつ置いておきますね?使わなくなったら適当に捨てておいて下さい。付与魔法が必要なので、そちらでは量産出来無さそうですから、足りなければ屋敷までお願いします。街を散策したいのでこれで失礼しますね。」


「何から何までありがとうございます!全力で取り組ませて頂きます!」


「いや、程々でいいですよ。従業員に無理させない為のものなんですから。」


 笑顔でそう答え、俺は商会を後にした。



 へぇ〜。りんごっぽいやつ売ってるな。ていうか名前りんごじゃん。あっちはシルバーアップル?値段高いしより美味しいんだろうけど、名前統一してないのか。


 創造神は響きとかで名前付けてそうだな。名前は日本語と英語だけじゃなくて他の言語の名前もありそうだな。それを見つけるのも楽しいかもしれない。


 前の世界に無いものがどんな名前かも気になるな。


 そんな事を考えながらも街の様々な場所を巡り眺めていく。昼も食べたから買い食いをするほどお腹は空いていないが今度機会があれば食べに来ようと思った屋台をいくつか見つけた。


 母さん達と別れてから1時間程経ったので、待っているだろうと思い、服屋に戻る。


 …何となく分かってたけどまだ終わってないんだな。


「あっ、レオきてきて。こっちとこっちどっちが似合うと思う?」


 母さんに呼ばれた為店に入る。下着選びじゃないからまあ良いだろう。


「こっちが母さんに合うかな?落ち着いた感じがするし。でもこっちの色の服も捨てがたいかな?もう少し明るさが控えめの色だったら即決だったんだけど。」


「やっぱりレオもそう思う?今回はこっちにしようかしら。ありがとうレオ。」


「お兄ちゃん私のも選んで!」


 その後ナナとリリアの服も1着ずつ選んで店を後にした。


「じゃあ次はレオの服ね。パーティ用の服は直前に作れば良いから普段着を選ぶわよ。久しぶりにレオの服を選ぶから楽しみね。」


 ははっ…お手柔らかに頼むよ母さん…。


 その後1時間かかり2着の服を買って貰った。俺の意見を言う事はなかった。他4人の白熱した服選びにはついていけなかったからである。


 そうして初めての街巡りの日は終わった。


 父さんがいじけていたのは言うまでも無い。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ