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あべこべ武装店の被害者  作者: デューク東郷平八郎
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店主の悩み 整備点検

冒険者ギルドは初心者に対して基本講習するよね?




我輩はカイ シンク




あべこべ武装店店主であり鍛冶師である




最近の我輩の悩みは冒険者の武器の整備点検についてである




簡単に説明できる刃物と弓矢を例にしよう




まずは刃物




切れなくなる前に研ぐ




錆びさせない




刃こぼれがないか点検する




これは基本である




次に弓矢




弦の張り具合やほつれの確認する




矢の先端が鈍ってないか確認する




矢が何本あるか確認する




これも基本である




当然どんな武器にも整備点検の基本はある




そして基本すら出来ない馬鹿が一定の割合で居る




武器屋がすぐ近くにあるならまだ良い




武器屋に頼めば良いからだ




しかし遠出する時はどうするつもりなのか




刃物が切れなくなった




矢が飛ばないし無くなった




これでは死ぬだけだ




整備点検を出来ない馬鹿は冒険者になるべきでは無い




基本が出来ていても我輩はまだ半人前だと思っている




我輩が思う一人前の要素はまだある




それは武器を自分に合わせる事だ




手に入れた武器を体に合うまで鍛える事を否定しない




ろくに使えない武器でいきなり冒険や狩りに出るよりは100倍は良い事だからである




ただ鍛えるなら自分に合った武器でやればもっと良い




そして最後に予備の武器を用意する事




武器一本だけ持って冒険に出かける




武器が壊れ対処出来なくて死ぬ




当たり前だ




死んだら城や神殿で蘇るなんて夢物語でしかない




勇者の武器に対する認識は満点であった




武器の基本を押さえ作る




自分が使いやすい様に何度も調整する




その武器を持って自分を鍛える




手入れ方法をきちんと学び道具も良い物を揃える




予備武器を何本も臆病なくらい用意する




文句の付け所が無い




勇者はこれだけでは済まなかった




勇者は1人で魔王を倒した訳ではない




当然だが仲間も居る




勇者は仲間に武器だけでなく装備に対する認識を徹底的に叩き込んだ




仲間が泣くほど叩き込んだ




武器屋としては当然だと思ったがあの時は同情した




勇者いわく




武器と防具は命に関わる




やり過ぎくらいで丁度良い




なんとも嬉しい言葉だ




冒険者ギルドでは初心者へ武装に対する講習を義務としている




初心者の大半は聞き流している




勿体ない事だ




初心者は勇者を見習って欲しいものである

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