表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Realize  作者: 星野☆明美
9/9

エピローグ☆再会

満開の桜が咲き誇っていた。

二年が経って、その間どんなに想っても祐二には会えなかった。

「京子、大学は楽しいかい?」

昨夜、兄貴が微笑んで聞いた。一度無くしたものが私の元に息づいていた。両親も多少ケンカを交えながら仲良く過ごしている。

もうひとつの時間軸の私は毎日気をはって生きていた。でもここでは安心感と幸福感でいっぱいだ。

「美咲さん、新入生勧誘、気を入れていくよ」

先輩たちがはっぱをかけてくる。

「はい」

返事を返しながらも、弱小サークルに、みんな見向きもしないだろうとたかをくくっていた。

「超常現象研究会?」

「はい?」

「まーた、マイナーなとこにいるんだね」

「ほっといてくださ・・・」

相手の顔をまじまじと見つめる。

彼はパイプ椅子を引き寄せて座ると、入会希望の用紙を催促するように手のひらを上下させた。

「何?なんか顔についてる?」

「目と鼻と口が」

ははははは。と彼は笑った。

「せっかく再会出来たのに、それはないでしょ?京子姉さん」

「だって・・・」

自然と涙がこぼれた。

「今まで何してたのよ?」

「俺は15年前に戻ってたんだ。ちょっとくらい待っててくれてもいいじゃん」

「じゅうごねん・・・」

「オヤジは飲んだくれで暴力振るうまんまだけど、母さんを俺が守ってるから俺は施設には行かなくて済んだんだ」

「あなたはタイムトラベルもできるのね」

「違うよ。気づいてないの?京子姉さんと俺の二人が揃って初めて発動する能力で、一回こっきりのスペシャルだったんだよ」

私は絶句した。

「何々?タイムトラベル?15年前?」

先輩が好奇心むき出しで聞いてきた。

「あ、やっぱその手の話好きですか?・・・実は美咲さんとそういう『ごっこ遊び』いつもやってるんですよ」

「何?知り合いだったの?」

「そーそー」

笑いながら祐二は用紙に記入を終えると、「ちょっと借ります」と言って私を連れ出した。

「とりあえず、今から二年、大学の先輩後輩から再スタートってことで」

「うん」

「なんか、『姉さん』って感じじゃなくなったなぁ」

「そういう祐二もなんかしっかりして見える」

「前は俺、そんなにしっかりしてなかったの?」

くっくっく・・・。

よく笑うなぁ。

ま、いいか。

私は幸せな気分で祐二と手を繋ぎ、桜並木の下を歩いて行った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ