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エピローグ
一面の花畑。其処に、俺とリーンは居た。
その花畑の中央に、多くの墓標がある。俺達の、レギオンのメンバーの墓標だ。その数、およそ何百万にも及ぶだろう。
あれから千年の時が流れた。人類文明は既に滅びた後。もう、誰一人居ない。
俺が遺した足跡も、傷跡も、何もかもがもう無い。全て滅びた。
「少し、寂しそうだね?シン・・・」
「・・・・・・ああ、そうかもな。けど」
けど、全部俺が選んだ道だ。俺が選んだ結果だ。其処に後悔はありはしない。
「大丈夫。俺はお前と出会えて幸せだよ」
それだけは、俺の偽りの無い本音だ。だから———
「おーいっ、そろそそ帰るぞ!!!」
背後からユウトの声が聞こえた。振り返ると、其処にはユウトが手を振っている。
「行くぞ、リーン」
「うん。私、貴方と一緒ならどこまでも付いて行くから」
その返答に、俺は頷く。あれから千年の時が過ぎた。人類は既に滅びた後。
しかし、それでも俺達は今を生きている。俺達は、これからも生きていく。
この物語はこれにておしまいおしまい。




