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サジラスト  作者: 駄作に飼いならされた男の末路
4/12

二人の知らない現状


 純白の石畳が緻密に敷き詰められた大通りの上を、一人の少女が天の光にさらされながら悠々と歩いていた。容姿は十代後半程と若々しく、しかしながら、その足取りは熟練した大人相応の優雅さであり、顔つきも可愛さを残しつつ凛々しさが強調されている。だが彼女の身に付けている衣装だけは、少し風変わりであった。


 ローブ或いは白衣の様な、ゆったりとした大きさで清潔感溢れる真っ白な衣装を身に付け、その下から覗かせるスラックスもまた、汚れ一つない白地のものである。そして、ひし形をした透き通ったクリスタルのネックレスを首から下げ、それが陽の光で時に眩しく輝いている。


 正直に言ってしまえば、お洒落とはかけ離れたファッションであり、クリスタルだけが無駄に強調されてしまっている不釣り合いな姿容。だが、それらは別に着飾る為に身に付けている訳ではない。


 その衣服は、平たく言ってしまえばこの国の軍服の一つなのである。

 すなわち、彼女はこの国の武官組織の一員であり、彼女の身に付けている物こそが、それを象徴しているのである。


 そんな彼女であるが、変わったところは衣装だけではない。背中から露わになった白黒二色の翼もまた、特徴的であった。


 とはいえ、この国ではその翼は珍しいものではない。何故なら、この国のほとんどの者が翼を保有しているからである。


 ——クルーム族、それが彼女の様に背中から翼を生やし、人間と酷似した容姿の種族名である。厳密にはヒト属の一種であるのだが、その特徴は人間と全く異なり、他種族よりも秀でた身体能力と飛行能力を有している。


 その種族が集い形成された国家——リーフ共和国が、他でもなく彼女が今いる場所である。その為、彼女の存在自体は珍しいものではない。だというのに、彼女同様に翼を露わにした者は誰一人としておらず、街往く人々の姿形は、どこからどう見ても人間そのものであった。


 そして彼女とすれ違う者、彼女が視界に入った者は、皆彼女を軽蔑するように避けていた。彼女を異質な存在と認識しないのは、街中を全自動で動くドラム缶ほどの大きさをした掃除ロボットだけであり、彼女の歩く大通りに面した木目調のカフェ、そのテラス席で優雅にくつろぐ紳士淑女でさえ、眉をひそめる者は少なくなかった。


 その理由の一つが、彼女の大っぴらにしている翼である。


 通常クルーム族は、特に理由が無い限り翼を縮めて隠すことができる。というよりも、隠さなければならない。


 翼自体が弱点の一つである為隠す必要があるという合理的な理由と、公然の前で公にするのはあまりよろしくないという倫理上の理由があるからである。後者の場合、言い換えるならば特に理由もなく街中を水着で歩くのと同等の行為に変わりないのである。


 だから、彼女が冷たい視線を浴びるのは当然のことであった。とはいえ、彼女自身もそれは重々承知しているし、軍に所属する立場であるからその規律に従いたいと思っている。


 だが、彼女がそうできないのは彼女自身がよく知っているし、それは周知の事実でもあった。故に、彼女の姿を見て不快感をわざと表面に出す者はいても、彼女を警察に突き出す者はいない。


 それでも、理解と納得が全く異なる意の通り、彼女自身もまた、その視線の違和感を拭えずにいる。

いや、そもそも彼女が異質な存在と成っている大きな要因は、それだけではないのだから——。


 そんな視線をくぐり抜けながら、一定の歩みを進めて辿り着いた先にあったのは、街中にある噴水の広場であった。

 観光名所ではないが、かなり目立つスポットである為、よく人々の待ち合わせ場所として利用されている。


 そんな噴水の縁に迷わず腰を掛けて、おもむろに天を仰いだ。


 誰に会う為でも待っている訳でもない。ただ、何も考えずにいる時間が欲しいだけである。

 事実、周囲の視線が未だ彼女を貫いているのだが、それでも不思議と心身穏やかになるのは確かであった。


 時折翼を休めすぎて冷たい水と触れる瞬間もあるが、それはリラックスしている証拠だろう。そうして彼女と世界の境界線が曖昧になりかけたその時——。


 「やはりここにいたか」


 突如として彼女に声を掛ける者が現れた。そいつは三十代前半程の男であり、服装はキッチリとした紺が基調の軍服を身に付けている。そして首からは彼女同様のネックレスをぶら下げている。


 そのネックレスと服装から察するに彼もまた軍人なのだろうが、彼の表情は柔らかく優し過ぎる為、些か軍人とは不釣り合いな印象を与えている。


 「トレンですか……何しにここへ?」


 少女は依然として天を仰いだまま、声だけで人物を特定しそんなことを言った。彼の名はトレンと言うらしい。


 「何しにって、そりゃあリーペを探しに来たんだよ」


 困り顔で彼はそう言ったが、その口調さえ柔らかかった。そして、リーペというのが、皆から蔑まれている彼女の名前のようである。


 今更であるが、そんな彼女に対してトレンは普通に接していた。同じ軍人ということもあるのだろうが、彼の優しさも関係しているのだろう。


 「私を探してどうするんですか?」

 「仕事の話だ……できれば場所を変えたい」

 「私はここがいいです。別に私の話を盗み聞きする物好きな人なんて、滅多にいませんよ。そもそも私に近づく者なんて、トレンぐらいですから」


 リーペの発言が自虐なのか本音なのかはさておき、トレンはやれやれとため息をついた。


 「流石にその発言は看過できんな。軍人としての立場をもう少し弁えろ。情報の漏洩は国家転覆に関わってくるのだから」

 「……失礼しました。ですが、私の発言も事実かと。それに、私に接近するのはトレンくらいですし、私の戯言など誰も気にしないでしょう」

 「盗聴も考えられるだろ。第一、情報は鮮度が命。所有者の地位や立場は時に関係のないことだ」

 「分かりました……ならせめて、誰もいないところで——」

 「部外者のいる所で仕事の話はしないよ」

 「……」


 そうしてトレンはリーペの腕を軽く握って彼女を半ば強引に立たせた。


 「悪いが、時間が無いから急ぐぞ」


 二人はその場を後にして、仕事の話ができる場所へと歩き始めた。といっても、トレンが噴水近くの駐車場に車を停めており、途中からは車での移動となった。


 トレンが運転し、リーペが後部座席に座る。翼のあるリーペをのせるため、車は大きめのものであった。移動している間、二人は一切会話することなく、リーペに限っては目を瞑り外界との接触を極力避けていた。


 それから車を二十分ほど走らせて目的地に到着した。


 「リーペ、起きろ。着いたよ」

 「別に寝てませんよ……て、よりによってここですか」


 リーペが目の前に広がる光景を目にして愚痴をこぼす。それと同時に、リーペの表情が不満一色に染まった。


 それもそのはず。何故なら、彼女の視界には見慣れた軍事施設が広がっており、ここから逃げるように噴水広場へと足を運んだのだから。


 「さあ、もう皆が待ってる。急ごう」

 「え? 誰もいないところって、言ったじゃないですか」

 「俺はそう言ってない」

 「……噓つき」

 「文句なら後で聞く」


 そうして急ぎ足でトレンが足を動かし始める。全くもって乗り気ではないリーペであったが、観念したのかトレンの後についていく。


 その後二人が到着したのが、とある建物内の一角に位置している比較的大きな会議室であった。それはつまり、大勢の人がここにいるということ。


 それを理解したリーペの表情がより一層陰り始めた。


 「……今更ですが、私も参加しなければいけませんか?」

 「当然だ。下の者に示しがつかないからな…………安心しろ。ここにお前を排斥する者はいない。寧ろ、皆がお前を必要としている。それでも嫌か?」

 「そういう話ではないです……もっとシンプルに、私が彼らを嫌っているのです」

 「……」


 言葉を詰まらせた訳ではないが、トレンの口が閉じた。それでも、リーペから視線を逸らすことはなく、力強く見据えていた。


 そしてそのままリーペの肩にそっと手を置いた。


 「ああ、知ってるよ。リーペの気持ちも、本音も。それがこれから先、変わることがないことも。それでも、私たちにはリーペが必要なんだ。それに、お前の力は未来を変え、お前と同じ境遇の者の支えになる。だから、必要としているのは私たちだけではない」

 「何故そう断言できるのですか。ヒトは……状況によって意見や立場を都合よく掌返しする軽薄な存在です。私はそれをよく知っています」

 「逆に、そうじゃないヒトがいることも、お前なら分かるだろ」


 そう言ったトレンの眼差しは今日一番で優しく、リーペにとって心地良いものだった。それが何故なのかは分からないが、それだけは確かであった。


 「……分かりました」

 「問答はこの辺でいいか?」

 「はい……時間を取ってしまい申し訳ございませんでした」

 「気にするな……とは言えないな。何かしらのペナルティは覚悟しておいたほうがよさそうだ」


 そう言葉を漏らしつつ、重々しい扉を開けてトレンが入室し、リーペがその後ろに続く。

 会議室内には既に三十人ほどの隊員と議長が席について、会議の開始を待っていた。服装はトレンと同じものであり、ここでもリーペの存在が浮いてしまったのだが、誰もそれについては気にしている様子はなかった。


 「遅くなりました、トレン並びにリーペ特殊位官到着致しました」


 トレンがそう言いながら左腕を後ろに回し、右手でクリスタルを軽く掲げた。リーペは何も言葉を発さなかったが、トレン同様の動作を見せる。


 この所作が、彼らにとっての敬礼に該当するのである。


 「よい。遅刻と欠席未遂は実に遺憾な事だが、状況が状況である。故に、今回は特例で不問とする」


 その二人に対して、精悍な面持ちをした議長らしき男がそう言葉を投げかけた。


 トレンとリーペは再度クリスタルを掲げた後に、出入口付近に最も近い席に腰を掛けた。


 「では、これより特別指定危険領域への現地調査、及びバウハーム帝国との軍事費についての協議を開始する。その前に、これらの内容に対して大人数での会議は異例中の異例であり、当然不満を持つ者もいるだろう。だが、我々には時間が無い。故に、今回の対応については国の命運の為に理解して頂きたい」


 議長のそんな前口上から会議が始まり、皆の顔つきが一層険しくなる。


 因みに、特別指定危険領域というのは、この世界に十ヶ所しかない危険地帯の総称のことである。危険地帯たる所以は、激しい気候変動や劣悪な環境などあるが、一番の要因は、神獣と呼ばれる危険生物のテリトリーだからである。言い換えるならば、神獣はこの世界に十体しか存在せず、奴らの一挙手一投足で世界が揺るぐ程の危険性を有している。


 また、バウハーム帝国というのが、羽を持たない普通の人族で構成された、軍事国家である。ただの人であるから能力は他の生物と比較すればかなり劣るが、それでも古来より戦争で生き抜き、古くからの伝統、文化を継承し続けている力を持っている。その国とリーフ共和国は現在、戦争が激化している真っ只中なのである。表面上は平和な生活だが、国境付近では毎日死者が数えられ、市民も安全というわけではない。


「先の大戦を鑑みて、軍備増強は無視できない。だが、特別指定危険領域の件を先に延ばしにすることもまたできない。何故なら、今回の目標地点が色殺の森だからである。知っての通り、危険領域は全て神獣のテリトリーであり、奴らの行動範囲が限定されているとも言える。しかし、色殺の森に住まう神獣だけは例外であり、テリトリーの範囲外への進出も報告されている。その要因やトリガーは不明瞭なままであるが、神獣の動きが活発化する予兆があると、観測班が特定した。今回の任務では神獣の生態系を調査し、バウハーム帝国との戦争における不安材料の一切を取り除くのが目的である」


 言わずもがな、議長が口を開いている間、皆の表情はより一層険しいものとなっていた。リーフ共和国の今後の命運が左右されるのだから、当然と言えば当然である。だが、リーペは依然として興味なさげに目を瞑り、緊張感の欠片もなかった。それでも、耳だけはしっかりと言葉を拾い、無視することだけは無かった。


 「さて、今回の危険領域調査についての具体的な任務内容については、ミレ第一位官が伝える」


 議長がそう言うと、最前列に座っていた一人の男が何らかの端末を手にして前方に移動し、特有の敬礼を見せた。


 ミレ第一位官、それが彼の名と階級である。階級は当然この国限定のものであり、上から特翼等、準特翼等、一から六の位官、そして一から六の白位官の十四階級から成っている。


 因みに、リーペの特殊位官という階級は無く、彼女特有の称号である。前回の大戦で国を救った証として、その称号が付与されたのだ。


 「本任務については、私が説明させていただく。今現在、我々に許された資金や兵器、弾薬等あらゆるものが限られている。その理由は言わずもがな、先のバウハーム帝国との大戦で多くのモノ、そして命が失われたからである。しかし、戦争は終結することは無く、バウハーム帝国の脅威は未だ健在というのが現状。人が統治する国でありながら、その国力は恐らく、並みの国であれば三ヵ国は同時に相手できるであろうものだ。故に、リーフの歴史で最たる大戦として刻まれることが予想される。しかし、色殺の森の遠征を先延ばしにすることは現実的ではない」


 そう言いながらミレが手にした端末を前方に向けた。次の瞬間にはホロスクリーンが突如として現れ、解像度の高い地理情報が表示され始めた。


「先程議長が話した通り、色殺の森に巣くう神獣はテリトリー外に進出することがある。その範囲は、森の東西南北それぞれの最端から百キロメートルは広がり、そして、その範囲内に我が国とバウハーム帝国が位置している。故に、交戦中に神獣との遭遇も予想されるだろう。そうなれば、戦争どころか最悪双方共に全滅もあり得る。その最悪の事態を防ぐために、この度遠征を実行する次第である。なお、今回の危険領域調査、改め色殺の森への遠征は、あくまでもバウハームとの戦争に備える準備に過ぎない為、この遠征は二十名で臨むこととする」


 二十名という言葉に、この場の空気が揺らいだ。この世界の最上位危険地域に少数で向かうのだから、無理は無いだろう。それでも、あからさまな動揺を見せる者は誰一人としておらず、ミレの話が途絶えることは無かった。


 「内容は、色殺の森の攻略ではなく、神獣の生態を明らかにすることである。よって、森内での戦闘は極力避けるとともに、やむを得ず交戦状態となった場合、人命優先で逃避するものとする。これらを踏まえて、本任務の指揮をリーペ特殊位官が執ることとする」


 さも当然かのようにリーペの名を口にしたミレ。しかし、当の本人は予想していなかった展開に、思わず目を開けて、


 「——は?」


 そんな間抜けな声を出していた。


 「私はそのような話は一切窺っていないのですが」


 そしてミレの話の最中だというのに、勢い良く立ち上がってそう言葉を発した。ミレがその言葉に一瞬の動揺を見せたのだが、すぐさまその真偽を確認しようと口を開いた。だが。


 「トレン準特翼等から話は聞いていなかったのですか?」


 代わりに議長がペンを軽く頭に当てながら、そう問うていた。


 「はい」


 代り映えの無い声音でそう答えるリーペ。


 議長の顔色が明らかに困惑したものとなる。そして少し悩んだ末に「では、作戦の概要を今から伝えるので、別室に移動して頂きたい。トレン準特翼等も同行して、内容の補足をしなさい。それから、情報伝達の不備については後日改めて言及させていただく」


 「……はい」


 議長の鋭い眼差しに対してトレンがそう返事を返す。一方のリーペは会議室から脱出できることに安堵しつつ、静かにトレンの様子を眺めていた。


 それからトレンとリーペは会議中ではあったが、すぐさま少人数用の会議スペースに移動し任務に関する書類に目を通し始めた。——のだが。


 「わざとですよね」


 書類に手を付けるよりも先に、別室に入るなりリーペがそんなことを言った。


 「わざとって?」

 「遠征の件を伝えなかったことです。トレンに限ってその様な失態はあり得ません。そもそも私も関与している作戦ですから、断片的な情報すら伝達されていないのは不自然です」

 「……ああ、そうだ。前々からこの件については協議されて、それをリーペに伝えるのは俺の役目でもあった。まあ、別に隠す気はなかったが、言うつもりにもなれなくてね」


 さも当然かのようにそう言いながら席に座り、書類をめくり始めるトレン。


 「そうですか。理由は……私を作戦から外す為ですか?」

 「そうだ。たったの二十人で危険領域に赴くなんて馬鹿げている。正気の沙汰じゃない」

 「でも、私が参加しなければ全員死にますよ」

 「どの道全滅は必至だ。この資料にも書かれているが、映像や音声は全て本部に即時伝達される。つまり、帰還の有無にかかわらず情報は手に入る算段だ。言い換えるならば、命を賭してでも情報を手に入れろということだ。リーペはその確率を上昇させる要因であって、皆を帰還させる為に派遣されるわけじゃない」

 「でも、トレンも参加するのでしょう?」

 「いや、俺は参加しない。だがまあ、お前が断れば俺が代わりに行く。でも、それでいい」

 「良くないです」

 「お前はこの国の未来だ。お前が消えれば、この国の進歩は数十年滞ることになる」

 「それはトレンも同じことです」

 「どうだかな……」


 一周周ってお互いのそりが合わない状況にトレンの手が止まる。


 「取り敢えず、リーペも座ったらどうだ?」

 「……はい。失礼します」


 納得いかないといった表情のまま、静かにトレンの対面に腰を下ろす。


 「真面目な話、お前じゃなく俺が行くべきだ。こと情報取集においては俺の方が向いているし、戦争の件もある。戦力は出来る限り温存しておきたい」

 「だから私が行くんです。なけなしの生存確率を上げて、後の戦争に尽力するために」

 「無理だ」

 「無理じゃありません。先の大戦で英雄が尽力したように、私はやれます。もう誰も、失いたくないから」

 「……」


 一瞬、トレンの言葉が詰まる。


 「お前は、怖くないのか?」


 そして何とか言葉を口にしたトレンの面持ちは、様々な感情で満ちているような、そんな複雑さを漂わせていた。


 「はい」


 そんなトレンの真剣な問いに淡々と返事をして、微かな笑みを浮かべるリーペ。


 「死よりも怖いことは、もう沢山経験してきましたから」


 意味深と悲哀に満ちた言葉を耳にして、トレンは静かにため息をついた。


 「そうか……なら、リーペ特殊位官に命ずる。特別指定危険領域探索の指揮を執り、我が軍の未来の礎となれ……頼んだ」

 「拝命いたしました」


 二人しかいない室内にリーペの声が染み渡る。それと同時に、死への片道切符がリーペの手元に、静かに舞い降りたのであった。



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