数時間の憂鬱(ディルナ)
ディルナの憂鬱は本作品にはあまり関係ありません。
時間がある方。また、暇な方はどうぞ。
俺の名前はディルナ。俺が暗殺部隊に居る理由は簡単だ。両親に借金返済のために俺の身体が売られたからだ。そこから俺の人生は狂い始めた。恨むべきは両親なのだが、俺を買い取ったやつ等も許せない。
実際の所、俺は元奴隷という身分がある。
魔術師達の実験道具として俺は使われた。元々、俺は身体が頑丈にできていたので死ぬことはなかった。6歳の時に両親に売られ、20歳になるまで実験道具として耐え続けた。
俺と同じ境遇に居た友も皆が死に、俺はその都度泣き叫んでいたのが記憶に残っている。
そして俺は、もうすぐ21歳を迎えるであろう時に、暗殺部隊隊長と名乗る人物に出会った。俺の目の前で俺が恨んできた奴等を殺して、俺達を救ってくれた。
俺以外の奴隷達は皆逃げていったが、俺だけは隊長の後を追った。
―――・・・俺は隊長の殺し手際の良さには惚れていたのだろう。
入隊できる程の実力をつけ、隊長に恩返しをしたかった。
入隊後も隊長の技をみて盗み、努力する毎に暗殺者としての階級があがっていき、俺はついに副隊長という立場に付けた。
そう、俺は隊長に憧れているのだ。
だが!これは流石に......。
2時間以上廊下で待たされっぱなしの俺。
「隊長、絶対俺の事忘れてる・・・・・」
―――・・・肢が痺れて痛い。
今年で一番、絶望できた日だったかもしれない。
能力紹介でディルナを紹介した意味はなんだったのでしょうね。
次回をお楽しみに。