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鉛色の夕空

作者: 龍源寺直介

ボルサリーノの中折れ帽子は鉄兜で

バーバリーのトレンチコートは甲冑だった


デンツの革手袋は手甲となり

ブリックの傘を太刀のように振るった


鉛色の夕空に峻烈な豪雨が吹き荒れた

そう幾度も

臼歯が痛み出すくらい

弊衣破帽の私は彷徨い歩いた

くわえた煙草の穂先も崩れ落ち

いつしかオイルも無くなった


幾筋の雨の滴が私を融解させていったのだろう

そして新たに改鋳された私の鋳型に

亜鉛のように流動化した私の身体が流れ込み

新たな私が

創られて

鉛色の憂雨で


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