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シル・ストア~来訪者(旧サブタイトル:風の通り道)  作者:
第2章 レナ・カサル

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2-17.その頃のリオン達

村長制圧シーンを追加しました。

運転をクロップに任せ、リオンは周辺の気配察知に集中する。

近くの村、自分の生まれた村、ルンゲ。

村長の家に異様な気配がある。

「ルンゲ村で魔人化の兆候確認。」

リオンの声をエポリアが復唱し、通信機で本部となるテントに連絡。

『了解。制圧を頼む。増援を送る。』


ミラ・マーデの前でジーンと別れてから2時間、最初の魔人化の兆候を別の村で確認。

魔人化を起こす前に対象者を気絶させたので被害はでていない。

対象の女性は異能封じの腕輪を付けて本部に送っている。

それから1時間後にケイロスが他の村で魔人化を対応をしている。

この二つの村で他に魔人化を起こしそうな気配のある者がいて、村長や増援のギルド職員に警告している。


魔人化対策は制圧可能な者以外は近付かない、刺激しないが鉄則である。

今、この場で魔人化の制圧実績があるのはリオン達以外もう一チームだけだ。

リオンとケイロスは制圧実績あり、残りは無しなので、リオンとクロップ、エポリア、ケイロスとウェルシー、モロゾフの二チームに分かれた。

魔人化の容疑者を隔離、異能封じの腕輪を付けられれば良いのだが魔人は禁忌の存在として認識されている。

実際に魔人化を起こし始めたのならともなく、疑いの段階では抵抗が強い。

自分の家族が魔人の疑いを掛けられるそのことを受け入れられないのだ。

そして実際に被害が出てからこちらを詰る・・・警告を無視したのはそちらなのに・・・


「マリスが居ないのがきついな。」

「ジーン先輩が戻ってきてくれただけでも有難いですよ。」

リオンの愚痴にエポリアが答える。

『リオン、ルンゲ村はこちらで対処しようか?』

ケイロスが交代を申し出てきた。

リオンがルンゲ村に良い感情を持っていないと同時にルンゲ村の住人から悪感情を持たれていることを知っての申し出だ。

「いや、そこからだと間に合わない。こちらで対処する。」

『分かった・・・すまんこっちも魔人化の兆候を確認した。そちらに向かう。』


リオンがルンゲ村に到着し、村長の家に向かった時、ルンゲ村の住人が立ち塞がった。

「貴様等一体何者・・・リオン、何しに来た!」

「非常事態です。どいて下さい。」

感情の籠らぬ声にいら立ち怒鳴り声を上げる住人。

村長の家の前で押し問答をしていると家から女性の悲鳴が上がった。

住人を押しのけ、扉を開ける。

奥から血の匂いさせて村長が姿を見せた。

「間に合わなかったか・・・」

「リオン、貴様・・・」

村長の手には孫であろう幼い子供の首なし死体が握られている。

リオンは周りの住人を威圧して下がらせた。

「制圧を開始する。離れろ。」

血走った眼をした村長は子供を投げ捨てリオンに襲い掛かってきた。

魔人化すると身体能力がは上がる・・・が戦闘訓練を積んでない村長など敵ではない。

すっと躱すと後頭部に衝撃波を叩きつける。

並みの人間なら即死だが村長はたたらを踏んだだけでリオンを睨み返してきた。

再度殴りかかってきたところを躱して足払い。

倒れたところで急所を一突き入れる。

そこでやっと村長が沈黙した。

すかさず異能封じの腕輪を付ける。


村長の家を検めると村長の息子とその子供の死体、負傷した女性二人、村長の妻と嫁だ。

エポリアが外に連れ出して治療を始める。

それを見ていた村の住人の一人の様子がおかしくなった。

「魔人化の兆候を確認、暴れだす前に抑える。」

「了解。」


この後、複数の村で同時に魔人化が発生、リオン達は周辺の村を何度も往復することになる。

リオン達の長い一日が始まった。

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