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シル・ストア~来訪者(旧サブタイトル:風の通り道)  作者:
第2章 レナ・カサル

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2-7.ミラ・マーデの事件

風の生まれるところの方で、佳澄達が何をしていたか載せます。

ギルドの依頼でマーデ5都市の一つ、南のミラ・マーデに行くことになった。

依頼内容は外周区で発生したマッドマウス退治、下水道掃除も含まれるので嫌がられる仕事である。

ジーン以外、マーデの城塞内に入ったことが無いので受けることにしたものだ。

人形師は匂いが付くの嫌がって不参加である。


「こういう仕事、初めてです。」

シル・ムレアからきた二人は楽しそうにしてる。

ヤーレやデ・カサルで似たような仕事を新人時代に経験している他のメンバーは嫌そうな顔だ。

「海洋国には下水道は無いんですか?」

佳澄の言葉に二人はピンとこず首を傾げている。

「城塞都市と海洋国の街じゃ規模が違うから、イメージが付かないんだろ。」

「ゼ・ドナでも似たような仕事していたと思いますが???」

「ゼ・ドナは街として新しいし、そこら辺をきっちりと考えて作っているから掃除と言っても大したことない。」

「そうか・・・マッドマウスが湧く様な環境を見たことないんですね。」

「覚悟しておけよ。3日は匂いが落ちないから。」


「良いんですか、彼らだけで。」

「良いんだよ、佳澄を含め全員ランクがDだ。初めての場所でこういう仕事をやってもギリギリおかしくない。」

ジーン、リオン、マリスの3人はミラ・マーデのギルドの資料室でここ10数年の出来事に関する資料を閲覧している。

ジーンが前回ここに来たのは12年前、シル・サーレに居た時だ。

それ以降で、閲覧可、持ち出し禁止の資料はこうやって資料室で確認する。

「大体ああういう仕事は何らかのペナルティを負った何でも屋がすることだ。

何もしてないのにやると色々面倒になる。」

「はあ・・・」

マリスとしては資料確認より一緒に下水に潜っている方がマシと思っているようだ。

実際にやったら匂いで音を上げるだろうが。

そうやって2時間程が経過した頃、佳澄から緊急通信が入った。

「ジーン、死体を発見しました。責任者に連絡をお願いします。」


さらに3時間後、ギルド内の更衣室でシャワーを借り着替えた佳澄達5人とジーン及び街の警備担当者他がギルドの会議室に顔を揃えた。

「こちらで分かっていることを報告します。」

死体は死因は刺殺、死後1日程度経過した男性

身分証明書等は持っていなかったが、持っていた聖印から教会関係者と推測

ミラ・マーデの教会への聴収で発見されたのはマーデ正教会で事務員ではないかとのこと

その事務員の宿泊先のホテルに確認したところ、昨日から戻っていないそうでほぼ間違いないだろう。

「こういう時には見つけた皆さん方を疑うのですが・・・」

「俺達がこの街に入ったのは今朝だぞ。」

「はい、ゲートで確認済みです。犯罪歴無し、ペナルティも無いのにこういう依頼を受けた理由を伺っても良いですか。」

「経験と実績作りだ。俺達はゼ・ドナに来たばかりだからな。」

暫く聴収に応じていると警備担当者は言った。

「申し訳ありませんが暫くこの街に居て頂けないでしょうか?」

ジーンの用が済んだら帰る発言に対する言葉である。

「日帰りの積りで宿は取ってないんだか。」

「ギルドで宿は用意します。」

ギルド職員はAランクなので内陣の特上ホテルを案内しようとしたのを抑え、食事の付かない外周区の宿を二部屋を押さえて貰った。


「どうだった?」

「不味くはないけど・・・もう一度行きたいかというと考えます・・・」

「・・・内陣の料理ってこうなんでんすね・・・」

食事はギルドのおごりで内陣のレストランに案内された。

「これでも相当マシになった方だがな。」

「12年前はどうだったんです?」

「・・・携帯食が少し加工された状態で出てきた・・・」

案内された宿の一室、大きい方の部屋で食事の愚痴を会話中

テーブルに置いたタブレットには高速で文字が流れ消えていく。

その内容は資料室での調査内容と死んだ人物に関する考察。

『あの人、事務員と言う話でしたがフランツ卿の配下だそうです。』

『最後に会ったのはデミアン卿の関係者の様です。』

『その人も現在行方不明、現在消息を警備関係者で確認中』


「明日はどうします?」

「まずはギルドに確認、動きがあってもなくても一度ゼ・ドナに戻る。」

そう言ってこの場はお開きになった。

翌日、ギルドに顔を出すと険しい顔のギルド職員に会議室に案内された。

「捜索中の関係者の死体が発見されました。」

発見場所は外周区の空き家の一室、死亡想定時刻は2日前の夜、佳澄達が発見した死体よりは後だろうということ。

「で、余所者の俺達に何を望む?」

「本件の調査を依頼したいのですが・・・」

「無理だな。土地勘も権限もない。他を当たってくれ。」

「そんな・・・」

「殺人事件の捜査は警備隊の仕事だろ。ゼ・ドナにいるから何かあったら連絡してくれ。」


何とかミラ・マーデを出て装甲車に乗り込む。

「リオン、ここまできたんだ、墓参りでもするか?」

「やめておきます。第一兄の墓はヤーレにありますし。」

「リオンが生まれた村ってこの近くなんだ。」

「はい、まだ残ってますが家族は誰もいないので。」

リオンはレナ・カサルの西側から避難してきた農民を両親に持つ。

村で余所者として扱われ、両親の死後、兄と二人暮らしだった。

そんな暮らしの中、教会の巡回牧師によって異能の素養があると分かると祭りの生贄にされかけたのだ。

その事件で兄は死亡、ジーンの好意でシル・ヤーレに引き取られ、兄の墓もそこにある。

両親の墓はその村にあるが物心つく前に亡くなっているので彼にとって家族は死んだ兄だけだ。

今はシル・ストアが彼の家であり家族だった。

乗り込んで早々に殺人事件

コナンじゃないので探偵ごっこはしません・・・


第3部、星祭の唄の舞台はマーデ近郊の農村です。

ハーレンの村は大災害後に新しく作られたものが大半ですがレナ・カサルは城塞の外に昔からの農村が東側には残っています。

デ・カサルのある西側はほぼ城塞都市以外全滅してます。


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