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シル・ストア~来訪者(旧サブタイトル:風の通り道)  作者:
第2章 レナ・カサル

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2-5.新メンバー

人形師登場、彼については設定資料に記載しています。


ゼ・ドナの飛行場で降りてくる飛行船を見ている。

シル・ムレアからエポリアとクロップ、

シル・サーレからケイロスとウェルシー、どちらも男女のコンビだ。

どちらも数年前にジーンが会っており、佳澄も顔が分かる。

4人とも10代後半でジーンは暫く彼らの教育係を頼まれている。

他にもいるという話だったが誰だか教えて貰えていない。


ゆっくりと飛行船は地上に近づき、タラップを下ろしてきた。

リオン、マリス、二組の男女、ここまでは事前に聞いていた通りだ。

巨大な白い犬に極彩色の大型オウム・・・そして40代の男性一人・・・

「ルーに、モルゾフ、人形師、なんでお前まで来ているんだ・・・」


ゼ・ドナの拠点につくと指定した部屋に荷物をおいて会議室に集まり、席についた。

皆、収納を使えるので着ていた外套を置く位であるが・・

ルーはジーンの後ろで丸くなっている。

モルゾフは近くのボードの上に陣取った。


簡単な自己紹介を済ませるとジーンは唸った。

「どうしてお前がここに居る?」

「私だって来たくなかったんですよ。やっとゼノバーンでも良い顔出来るようになったのに。」

「トニオがお前を寄越したのはあれが理由か。」

「はい、どうもレア・マーデにいるみたいです。」

3年前の追放劇で追い出されたゼノバーンの前元首、カルロスはハーレンを脱出し、レナ・カサルに渡ったことを知っていた。

「その様子じゃ内陣にいるのか?」

「ええ、外面だけは良いので被害者面して潜りこんだようです。」

「マイセンの連中が3年前の一件を知らないとは思わないんだがなあ。そこまで落ちてないだろ。」

「使えると思ったんじゃないですか?こっちとしてはマイセン家と足の引っ張り合いをしてくれると嬉しいのですが。」

「やれやれ、ジルフォードも居るみたいだし、レア・マーデは伏魔殿か?」

「あのお方もいるんですか?」

人形師が嫌そうな顔をする。

「説教されたくないか。」

「ええ、少々苦手です。」

ジルフォードに悪い印象のないシル・サーレとムレアの4人は首を傾げた。

「ジルフォード卿は立派な方だと聞いてますが・・・」

「法王国の枢機卿の中じゃまともだと思うが、一筋縄でいく相手じゃないぞあれは。」

「金の亡者や原典の狂信者よりはずっと話の分かる方ではあるんですが。」

「デミアンとフランツか・・・あいつらも居たな。」

「誰です?」

「二人とも法王国の枢機卿だよ。片方はレア・マーデの教会トップ、もう一人は昨年の襲撃の首謀者の片割れだ。」

「トレイス卿だけで終わりにするとはジルフォード卿にしては手ぬるいと思いましたが」

「多分、泳がせていたんだろ」

ここで簡単な情報共有を行う。

レア・マーデ近郊の教会はハーレンの法都の教会よりも大きいし、信者の数も断然多い。

聖地のある法王国から本拠地を移すことはないだろうが影響力はこちらの方が大きい。


「さて、今日はこの位で飯にしよう。」

「それは楽しみです。」

嬉しそうな人形師に、

「明日からはお前にも作ってもらうぞ。」

出された料理は飛行場に行く前にジーン、佳澄、ステファン、ジュディで用意したものだ。

仕上げはステファン、ジュディに頼んだ。

料理の説明の後、ジーン、佳澄、マリス、リオンが手を合わせ、

「頂きます」

と言うと他の5人が面を食らった顔をしているので

「佳澄の故郷の習慣で食材や食事を用意してくれたものに対する感謝を表すものだ」

と説明する。シル・ストアではそれを真似してするのが当たり前になっていた。

「食前の神への祈りって訳じゃないんですね。」

人形師の言葉に

「ああ、感謝するのは食事そのものと作ってくれた人に対してだ。」

「それなら私も、頂きます」

「ほう。」

「神など信じていませんが、美味しい食事には感謝です。」

人形師は料理を口に運び、満足そうにうなずいた。

その様子に4人も頂きますと言って料理に手を付ける。

「別に真似する必要はないんだがな」

「「美味しし食事は正義です。」」

ルーがその通りだとワンと吠えた。

人物紹介の人形師の?は改心ではなく餌付けだったからです・・・

ご飯で懐柔しました。


ルーやモルゾフは流石に同じものは食べてませんがジーンが用意してます。

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