深山家の日常2
元の題名は朝の風景
朝4時、佳澄が目を覚ますのに合わせ、ジーンはマリオネットを稼働させた。
収納から服を出して着替える。
ジーンの服は深山家の面々が色々買ってくるので数が多い。
流石にこれは不味いと最近母から禁止令が出た。
「お早う、ジーン」
「お早う」
トレーニングウェアに着替えた佳澄が居間に出てくる頃には食卓に前日の内用意しておいたお握りなどの軽食にお茶、牛乳が並んでいる。
「自分でやるから用意しなくても良いのに、有難うね」
と礼を言って椅子に座り手を合わせる。
「頂きます。」
二人で用意した軽食を食べる。
食べ終えると食器を流しに持っていて簡単に洗い、佳澄はランニングをするべく家を出て行った。
それを確認するとマリオネットを休眠状態に戻し調べ物に戻る。
ジーンは料理を作るのも食べるのもどっちも好きだ。
この後、起きてくる悟や佳澄、その両親の為に朝ごはんを作りたい。
だがそれをやると佳澄と悟が自分の仕事を取るなと怒る。
その為、ジーンが料理を作れるのは自分が当番の時だけだ。
深山家では当番は1週間交代、土曜日だけは父または母が当番なので日曜日から金曜日までは家事をする。
ジーンの場合、買い物は外出禁止の為、免除というかさせてもらえないのでジーンが当番の時の買い出しは佳澄か悟が代行している。
今週の当番は悟、5時に目覚ましの音ともに起きだしてきた。
「お早う、ジーン」
悟はマリオネットに前に置かれたスマホに声を掛ける。
ジーンはスマホから返事を返した。
マリオネットを動かすにはジーンが食べる食事だけでは効率が悪いのですることが無い時は休眠状態にしている。
ジーンがマリオネットを動かせばその分佳澄の負担となり佳澄の食事量が増える。
結果、当番の週以外は食事時以外非稼働にして、食卓のジーンの席に座っている。
「どうだっだ」
悟の問いに
「美味しかったがおかかが欲しい」
今回のお握りの具は梅干し、鮭、たらこ、悟の好物で構成されている。
「次は用意するね」
佳澄が作ると梅干し、ツナマヨ、高菜になる。
梅干しだけは定番で誰が当番の時も一つはそれになる。
ジーンが作ると梅干し、おかか、最後の一つは時々で変わる。
一度チョコを中に入れて顰蹙を買った。
食べてみたかったらしい。
自分の軽食を食べ終えると悟は慣れた手順で朝食とお弁当の準備を始めた。
今日の朝ご飯は洋風で、パンにコーンスープ、目玉焼きと野菜入りのスクランブルエッグ、ポテトサラダに、温野菜
食べる量が多いのでスーパーで総菜を買うととんでもない金額になる。
それで大半は材料から作っている。
今回のメニューで市販品はパンのみ、コーンスープは昨日の夜の内に圧力釜で仕込んでおいたものだ。
野菜も地物で旬の安いものを使っている。
5時半に父、母が起きだしてきた。
挨拶をして二人は居間で新聞を読みだす。
父は経済新聞、母は一般紙だ。
テレビは点けない。
そろそろ炊飯釜に火を入れようかと言う頃に佳澄が帰ってきた。
「姉さん、お帰り」
「ただいま、お早う悟。」
佳澄はそのまま汗を流しに風呂場に消える。
佳澄が風呂場から戻ってくると皆で朝食だ。
朝の洗濯は最後に着替えるのが佳澄の為、佳澄がセットしてスイッチを入れている。
佳澄は外の様子、父母は新聞の記事、ジーンはネットで拾った情報を話しながら賑やかに食事を食べる。
悟は台所と食卓を往復していて会話は聞く専門になっている。
深山家の当番は作るのと食べるので忙しく会話に参加できないのだった。
食事が終わる頃にはご飯も炊けてお弁当の最後の仕上げとなる。
弁当が出来上がるとまず父母が家を出る。
佳澄が洗濯物をベランダに干している間、悟は食卓と台所を片付ける。
そして悟と佳澄が家を出る。
「いってきます」
「いってらっしゃい、頑張ってこいよ」
7時半、深山家の朝は終わった。
ジーンはマリオネットを休眠状態にして頼まれている原稿の校正を始めた。




