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シル・ストア~来訪者(旧サブタイトル:風の通り道)  作者:
間奏曲1

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35/105

神の加護と試練

1章エピローグ後

佳澄が再び姿を消した3日後、マリスはデュー、マギ等とステバノ達と会合をしていた。

「来訪者は帰られたか。」

「はい、また戻ってくると信じていますが。」

「そこが不思議なのだが、お二人が居ない今は控えよう。」

「今回知りたいのは試練と言うことだったな。」

「私達が知っていることで禁忌に触れぬことならお答えしよう。」


「まず、試練とは何かということだがいくつか種類があるし与える神によって内容は異なる。」

「神の試練は大きく分けると2種類でまず加護を受ける為の試練、そして加護を受ける資格を得るための試練だ。」

「僕が皇帝の霊廟で受けた試練はどちらになるのでしょうか?」

「マーデの試練か。マーデはエルダの試練に打ち勝ち、エルダの加護を受けた。」

「彼が生きていたのであれば、加護を受ける為の試練になるが、霊体による試練であれば加護を受ける資格を得るための試練になるだろうな。」

「ということは今度は加護を受ける為の試練を受けなければならないと?」

「いや、マギ殿、マリス殿は、マーデに認められた。なので後はエルダに対して加護を願えば叶うだろうな。」

「私もですか?」

マギの言葉にステバノ、ボリスが頷く。

「マギ殿は弱いとは言え、既にエルダの加護を受けている。」

「試練時のお話を聞いたが、マリス殿、マギ殿は双方ともマーデに認められたと考えて良いだろう。」

「後はエルダの面談だけだ。」

「・・・どうすればエルダとの面談が叶うのです?」

「コアは再起動された。なので後2,3年もすればエルダは目覚める。」

「エルダが目覚めればエルダの申し子も目覚める。」

「そうなればコアも教えてくれるだろうし、面談も可能だろう。」

「承知しました。暫くは現状のままと言うことですね。」

「我々としても新たなリ・エルダの誕生を心待ちしている。」

「リ・エルダ?」

「エルダの加護を受けしものと言う意味だ、私はリ・ヤーレ、彼はリ・セドン、貴方はリ・ソナだ」

そう言ってデューを見る。


「100年前、多くの神々が眠りについたが、眠らなかった神もいる。」

「ソナは眠らなかった神の一柱だ。」

「故に海はここのように荒れなかった。」

「では再起動は必要ないと?」

「コアが停止しているのは事実、再起動すれば祠の道は開くだろう。」

「デュー殿はソナの申し子に認められた。」

「故に貴方はリ・ソナ、アナ・ソナの正当なる後継者だ。」


「ステバノ殿はどうやってリ・ヤーレとなったのです?」

「私やボリス殿が加護を得たのは大災害前だ。今とは状況が違うがお話ししよう。」

「アナ・ヤーレで生まれたものは神殿で祝福を受ける。」

「アナ・セドンも同じでこの祝福が加護を受ける資格を得るための試練にあたる。」

「リソーナも同じだな。ということは海洋国の民の異能の発現率が高いのもこれが原因か。」

「あなた方の言う異能は神の力、神殿の祝福により神の力に触れることが出来る。」

「逆に祝福を受けない人が異能を使う方が異常ということですか?」

「今、大陸に神の力がバラまかれている。祝福を受けずとも神の力に接するものは多いだろう。」

「ハーレンの都市が発現率が高いのは?」

「今残っている都市は全て我らの同胞が作った都市、他よりも神の力が強く働いている。」

「辺境民達は?」

「貴方方の言う、辺境民の多くはアナ・ハルナから逃れた者たち、彼らは元々神の力を受け継いでいる。」


「話を戻そう。次の加護を受ける為の試練は成人の儀と呼ばれる。」

「アナ・ヤーレの場合はヤーレの申し子との対話だ。」

「対話?」

「そうだ。対話で課題を出され、課題に対する回答を申し子が認めればリ・ヤーレとなる。」

「セドンの場合は刻印とその刻印を使った何かの提出だな。」

「今は、ヤーレも申し子も眠りついているので新たなリ・ヤーレは生まれていない。」

「セドンも同じだよ。」


「そう言えは何故、アナ・エルダは滅亡し、アナ・ヤーレ、アナ・セドンは無事だったのでしょう?」

「リソーナも同じだが、神殿と街が少し離れていたことが理由だろうな。」

「リソーナは神が眠らなかったということもあるだろうが。」

「神殿のコアの停止と同時に街の防衛機能働き、閉じ込められてしまった訳だが。」

「他の都市はどうなのでしょう?」

「分からなぬ。東のアナ・バーンは元々神殿のみで街はない。」

「バーンもまた眠らなかった神の一柱。あなた方の言うモンスターがバーンを越えなかったのもそれが理由。」

「山人やバーンの申し子に会えれば封印も解かれ、再起動も可能だろう。」

「山人はどこにいるのでしょう?」

「彼らは流離うもの、彼らに会うことそのものが試練なのだろうな・・・」


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