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シル・ストア~来訪者(旧サブタイトル:風の通り道)  作者:
第1章 ハーレン

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異能者狩り

現状を認識するとすぐさま脇に移り空間収納からフードを出して被る。

続けて通信機を出して拠点に連絡を入れた。

「佳澄、戻ってきたのね!」

「はい、あの、今は何時ですが?」

「・・・、10月1日、1週間経っているわ」

「・・・また噴水前にいるのでトラムでそちらに戻ります・・・」

「噴水前?前と同じ場所ね。ちょっと待って近くにマリスが居るから迎えに行かせるわ。」


「戻ったか」

「はい、ただいまです」

ジーンは早速マリオネットを操り始めた。

「佳澄は向こうの格好のままだ。まずは着替えてから・・・」

フードをとったところでミオに捕まった佳澄に背を向け、出迎えたガイに

「情報交換をしたいが今から時間はあるか?」

「そうだな」

触らぬ神に祟りなし。会議室に移動した。


「こっちで2週間が1時間、向こうで約2か月が1週間か」

「今回も予兆無し」

「向こうではまあ平穏だったが、こっちでは何かあったのか。」

「ギルドの査察が2日後にあった。」

「・・・」

「名目はお前の状況確認、本命は佳澄だろうな。」

「何でも屋になるかどうか悩んで一度実家に戻ったことにしたよ。」

ヤーレでは外周区とその外側の農業区の境の隔壁は一部壊れ、簡易なものとなってる。

シル・ストアの拠点前は広大な農場となっており簡単な柵だけで簡易な壁もない。

※元々はあったのだが農場との出入りが面倒なので申請して簡単な柵だけにした。

「かなりしつこく確認していたが居ないものは居ないからな」

ムードとリノンはギルドの査察の翌日に海洋国に戻ったとのこと

暫く状況確認が続く。


「裏切者」

やっとミオから解放されて着替えた佳澄が会議室にやってきた。

が、部屋の雰囲気に眉を顰める。

「異能者狩り?」

「ハーレンでか?」

「ハーレンでは殆どないがレナ・カサルやエマルドで何でも屋が行方不明になる事件が起こっているらしい」

「事故とかでなく?」

「ああ、マーサの実家からも連絡があった」

「狙われれいるのは情報処理系に強い異能者か。」

「そうだ。戦闘系に比べて情報処理系の異能者は元々少ないし、都市から出ることも稀だからな。」

「獅子の目覚めの時とは状況が違うか。」

今から70年前、トーリ・サイデンの小説「獅子の目覚め」のモデルとなった出来事で犠牲となったのは大半が一般人で異能者や辺境民は殆どいない。

「レナ・カサルのギルのところにも変な依頼があったと、受けなかったがその前後から周りに張り付いているのがいるようで、用心している」

「百眼も暫く海洋国にいるっと言っていたな」

「ゼ・ドナにも影響が出ているのか」

「ギルド職員に対する警備も上げたようだ」

「その話、調べた方が良さそうだな」

「ああ、ギルドからも協力要請がきている。」

佳澄は会話についていけず説明を求めた。

「ジーンから聞いてないのか?」

「ジーンとは夢で五感を共有しているけど感情や思考、記憶を共有している訳じゃないので」

「高速言語で会話した内容は音は耳にしても内容まで聞き取れてない。」

「今は平気だよな?」

「俺が共存するようになった覚えた」

「すみません、私が理解できるように一度整理して説明して頂けませんか?」


モンスターの襲撃について

モンスターが襲ってくるのはレナ・カサル製の装備を使っているもの。

アナ・ハルナ系列の装備の使用者には縄張りに踏み込んだり、怒らせたりしない限り襲ってこない。

現在、ハーレンに存在する城塞都市は全てアナ・ハルナで作成されたコアを使っている。

ハーレン大陸においてレナ・カサル製のコアを使用していた都市は大災害後、10年で全て襲撃に遭い滅亡した。


レナ・カサル西端のデ・カサルはギルが拠点を置いていた30年前のタイミングでアナ・ハルナ系列のコアに切り替え、以降都市を狙ったモンスターの襲撃を受けていない。

最近のモンスターとの交戦は全て逃げてきた商隊に巻き込まれたケース

レナ・カサルやエマルド大陸でもモンスターの襲撃が頻繁になりレナ・カサル製のコアからアナ・ハルナ系列のコアに切り替える動きが出ている。

ただし、生産のメインだったアナ・ハルナは滅亡しており、作れるだけの技術者はアナ・ハルナの避難民を多く受け入れた神聖帝国及び海洋国にしかいない。

シル・ストアはコアそのものは作れないが整備・保守は出来るのでその関連の仕事をよく頼まれる。


「アナ・ハルナとレナ・カサルのコアの違いって何?」

「アナ・ハルナのコアは刻印、金属や鉱物に刻印を施したものを核としている。」

「佳澄の故郷だと陰陽師の使う式神が一番イメージに近いだろう。」

「今だとコンピュータのチップかな?」

「対するレナ・カサルは生体素子だ」

「・・・」

「万能細胞の研究に卵子を使うようなものかな」

「もしかしてコアの元って生き物の脳髄か何か?」

「ああ。」

「・・・レナ・カサルのコアって大量生産出来て汎用性が高いって聞いていたけど・・・」

「逆なら理解できるって?」

「うん、刻印の方が量産に向いていると思うけど」

「刻印だけならそうかもしれないがコアとして使えるだけの刻印をする技術や実際に使えるようにするのには熟練の技が必要だ」

「300年前、レナ・カサルではその代替として生き物を使うことにしたんだ」

「生き物の持つ本能を利用してコアを作った。」

「一般的なコアは養鶏場の鶏とかを使っている。」


「70年前の事件の時、滅亡した都市では人間を使ったコアの製造疑惑があった。」

「あの当時、レナ・カサルやエマルドでモンスター被害で広がり、城塞都市に避難民が殺到していた。」

「野生動物が急激にモンスター化したハーレンと違ってあの二つの大陸は発生から活性化するまでに結構な時間があったからな」

「ハーレンじゃ大災害後、最初に東の都市が滅亡したのは2か月後だった」

「準備も避難もする暇もなくモンスターと戦わざるをえなかったハーレンでは避難民や異能者は貴重な戦力だったから差別とか起こらなかったが。」

「東や南の大陸ではそうではなかった。」

「あちらでは異能者そのものが数が少ないんだよ」

「ハーレンじゃ一般人でもある程度異能は使うし、異能者も全体で10%、十人に1人は異能者だ。辺境民だと半分以上がそうだし。」

「海洋国も同じ位だがレナ・カサルやエマルドは違う。異能を使えるものは百人に1人、ハーレンで異能者と言われるレベルだと千人に1人いるかどうか」

「あちらの城塞都市にいる市民の異能者は大体10人未満なんだよ。」

「そして全員都市の要職についている」

「総人口を比較したらレナ・カサルやエマルドはハーレンの10倍以上だがその数は減少傾向にあり、その傾向はドンドン強くなっている。」

「70年前、避難民を受け入れきれない都市が排斥に乗り出し、それが異能者狩りと言われる事件に繋がった」

「その裏で人間を使ったコアの開発の動きもあったと」

「こっちは噂レベルだがな・・・」

逆にハーレンや海洋国では人口が回復傾向にあります

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