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シル・ストア~来訪者(旧サブタイトル:風の通り道)  作者:
第1章 ハーレン

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嵐の前の静けさ?

「その前提で動く必要があるということだな」

「そうだね、ギルドにはジーンの妹として仮登録しているよ」

食事が終わり、食後の珈琲の時間になった。

「ギルドから本登録を促す通知が来ているけど叔父さんが戻ってくるまで保留ということにしている。」

「何で保留にしたんです?」

「逆に保留にするくらいなら何故仮登録したんです?」

マリスとリオンの言葉にマーサは頭を振った。

「この世界の住人じゃない佳澄はそもそも認識票を持ってない。」

「辺境民なら普通だと思いますが」

「ただの辺境民ならな・・・」

ビジョンから疲れた顔のジーンに皆の視線が集まった。

「ジーンと佳澄は似すぎているのよ、最初に登録しようとした時、ジーンと認識されて焦ったわ。」

「「えっ!」」

「俺も似ているとは思ったがまさかそこまでとは思わなかったよ」

「で、どうしたんです。」

「狸寝入りで俺の影響を消してやっと別人として登録できた。」

沈黙が流れた・・・

「百眼はともかく、ギルドも一枚岩じゃない。」

「様子見で出来るだけ情報は抑えておきたいのよね。」

「叔父さん、どこまで公開します?私は最低限に抑えた方が良いと思うけど。」

ガイは目を瞑って暫く考えた後、口を開いた。

「ジーンのことは法王国の報告待ちで回答を保留、佳澄も仮登録からの更新はジーンの結果待ち」

「こっちからこれ以上の情報は出さない、ムードとレノンにも同じ返答にする。」

「わかった、ムードとレノンが押しかけてきたらどうします?」

「その時は二人には話すが・・・親父も同様、他は佳澄はジーンの妹で通す。以上だ」


それから2日後、やってきたガイとマーサの息子であるムードとレノンにガイも加わって大掛かりになったドッキリを仕掛けていた。

翌日の隠居したガイの父親、ゼンに対しても同様である。

「レナ・カサルにいるギルからもどうもきな臭い話が多いと言ってきているし、暫くはおとなしくした方が良いだろう。」

ゼンが来てから3日後、法王国から届いた報告書を元にソルやマリス達を抜きにした家族会議が始まった。

参加者はガイ、マーサ、ミオ、ムード、レノン、ゼン、そしてジーンと佳澄

ジーンは扱いが慣れたのかビジョンではなくマリオネットを使って参加している。

襲撃者の黒幕は魔人に操られた断罪派の枢機卿とされ、この1件で断罪派は大きく勢力を落とすであろうことが記されている。

「しかし、魔人か・・・最近はあまり話を聞かくなったんだがな」

「始祖と言われる魔王衆が討たれたという話は聞かないし、なりたての弱い魔人の発生が減っただけじゃないか」

「力のある魔人は人に化けるのも上手いのが多いからな」

「ジーンの予想通りだけど・・・どうしたの?」

難しい顔で黙り込む佳澄と表情のないマリオネット、少し置いて佳澄が顔を上げた。

「ジーンと色々話していたんですが、これ、100%信じて良いのかな」

と言って報告書を指す。

「報告書に嘘があるっていうのかい」

「嘘じゃない、虚偽はないけど本当でも無い。」

「こちらに全てを明らかにするなんていうのは無理だろうけど隠していることがかなり多そうだ。」

「問題の枢機卿、神が命じたのだって言っているんだよね」

「魔人が神を騙るのは珍しくないだろう」

「そうだけど、レオンも気が付いていたし、俺も違和感を覚えている部分だが実行犯とそれまでの手口、最後に出てきた魔人?」

「三者の動きがチグハグで印象が一致しないんです。」

「襲撃まではレオン達も違和感を感じないほど緻密で計算されている。

対する襲撃犯はこう言っちゃなんだがかなりお粗末だ、ついでに黒幕とされる枢機卿も」

「魔人に操られてたというのはその通りなんでしょうけど、そんな人が切れ者揃いのジルフォード卿配下を欺けるような作戦を立てられるとは思えないんです」

「魔人が計画を立てたとするとどうやって情報を得たのかって問題がある。」

「いくら人に化けるのが得意でも法王庁内に仕掛けられた感知器は半端な数じゃないし、主だった警備隊員や使用人は全員感知器を持っていると聞いてます。」

「それらをどうやって欺いたのか?黒幕の枢機卿やその部下がその手引きを出来ると思えないんだよなあ」

「言いたくないけどジルフォード卿が指示したといった方がよっぽど信じられます」

「ジルフォード卿が黒だと思うのかい」

「うーーん、そこまでは。ジーンとジルフォード卿が仲違いしたとは思えないし。

でも他の人だと相当難しそうで、かなり黒い灰色?」

「後もう一つ、最後に出来てきた奴から悪意とか害意とかを感じなかったんだよな。

それで対応が遅れた。」

「それでか、お前が何重にも展開している自動防御スキルがあるはず何にどうしてと思ったんだよな」

暫く検討を続けたが・・・

「結局情報不足で続報待ちか・・・でも法王国からこれ以上が出てくるとは思えないし、こっちから動くか」

「それはちょっと、せめてジーンがまともに動けるようになるまで待機して」

「ジーン、あとどれくらい掛かる」

「オートマタの方はほぼ終わるがこいつはまだまだ。もう少し方向性を検討したい」

「期間は?」

「一週間後には結論を出す」

「わかった」


1週間後、拠点から佳澄の姿は消えた。

動かなくなった2体のマリオネットを残して・・・」


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