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#8 壱〜First battle〜

「気づいたらもう大会の日ってマジ?」

 俺は困惑していた

「ま〜じでどうしよ」

「まぁやるしかないか!」

「え〜とタイムテーブルは…」

 確認すると

「俺が一番最初?!」

「面倒くさいなぁ〜」


♦︎


 というわけでいつもの空間で対戦相手と対峙する。

「はじめまして、私は鹿島春香(かじまはるか)

「よろしくね!」

「こちらこそ」

「俺は如月未来(きさらぎみらい)!お手柔らかに!」

《試合開始!》

 彩音の一言で戦闘が開始される。

「先手必勝!」

 まっすぐ突っ込んでくる春香。

「はぁっ!」

 春香の繰り出す拳に合わせてこちらも拳を繰り出すが

「ぐぁぁぁぁ!」

 簡単に押し負けてしまう。

「なるほど…身体能力系の能力か」

「えぇ」

「私の能力は剛腕(ごうわん)

「私の腕の前ではどんなものも無力よ!」

「…な〜んだ」

「どうしたの?」

「姉貴の劣化品じゃねぇか」

「それなら余裕だ」

「そう言ってられるのも今のうちよ!」

 拳をすごい勢いで繰り出してくるが

「種がわかれば余裕!」

 それを姉貴と同じく掴み、投げ飛ばす!

「何?!」

「ガハッ」

「よし、あとはなんとかなるな」

「これでも喰らえ!」

 回し蹴りを繰り出す!

「ふん!」

 案の定腕で受けられるが、

「かかったぁ!」

「よっ!」

 この前の朝見たく、軸足と蹴った足で腕を挟み、回転をかける!

「しまっ」

 ドターン!といい音がこの空間に響く。

「とどめの!」

「腕挫十字固め!」

「っ…!」

 腕がミシミシと音を立てている。

「この!」

「マジかよ!」

 腕力だけで持ち上げられてしまい、叩きつけられ拘束が解けてしまう。

「危なかったぁ!」

「マジかぁ」

 ただ、怪力乱神がないだけマシだな。

「まぁ、そっちの得意な距離で闘う必要はないわけで」

「ツインパルスレーザー!」

 ツインブラスターからビーム弾を連続で発射する!

「ちっ!」

 春香は回避に専念するようだ。

「まぁこれ決め手に欠けるんだよな」

 なんて言っていると

「極魔奥義!」

「デビル・シンフォニー!」

「うぇっ?!」

 極太の虹色の光線が放たれる!

「ヤヌス!」

≪応よ!≫

「ぐぎぎぎぎ……重すぎ!」

 そのまま後ろにどんどん押されていく。

「このまま倒れてね!」

 さらに出力が上がり、どんどん押されていく!

「しまっ――」

 爆音が響き、辺りは煙で満たされる。

「はぁ…流石にやったでしょ」

「ブラスター!」

「ツインフレイム!」

「何?!」

 熱光線を春香に向けて発射する!

「あっつ!」

「あの光線痛かったけど…これでやられるほど弱っちゃいないんでね!」

「ハデス!巻き返すぞ!!

≪よし、行くわよ!≫

冥府の斧撃(ハデス・バニッシュ)!」

 戦斧を担ぎ、春香に急接近する!

「近距離なら私の方が!」

 お互いの攻撃がぶつかり合う!

「さっきよりも、重い?!」

「そりゃハデスの力を使ってるからな」

「さっきよりも重いのは当たり前だ!」

「押し負ける?!」

「はぁっ!」

 押し切り、斬りつける!

「なんのぉ!」

「これで終わりだ!」

冥府の闇(ディープ・ハデス)!」

 目の前に漆黒の闇を展開する!

「何これ?!」

「どんどん飲み込まれて…」

「それを抜け出せるのは中々いない」

「諦めて俺の養分になれ!」

「そ、そんなぁぁぁぁ!」

 闇に飲み込まれきったと同時に俺の勝利を知らせるアナウンスが入る。

「よしっ!」


♦︎


「そういや、大会用のマシンって特殊だから室内同士が隣なんだっけ?」

「強かったわ」

 隣の部屋から出てきた春香が手を差し出す。

「あぁ、お前もな」

 その手を掴み、握手する。

「またいつか再戦するわよ?」

「マジかよ」

 お互いに笑い合う。

『ふむ、仲がいいのはいいことね』

《だれだ?!》

 放送で彩音(あやね)が質問する。

『あら?もう忘れたの?』

「スプリング…」

《なんだって?!》

『まぁ今日会いたいのは貴方じゃなくて』

『こっち、だけどね』

 そして春香の方を指差す。

「何?」

『その子、返してもらうわ』

「返す?」

「よくわかんないけど」

「やるしかないか!」

《未来!逃げろ!》

《早く!》

「ちっ、彩音が言うってことはやばいらしいな、お前」

『今頃?』

「走れるか?春香」

「な、なんとか」

「逃げるぞ!」

「う、うん!」

 そこから全力で走る俺と春香。

『逃さない!』

 スプリングの放つ弾丸が俺らを襲う!

「ちょっ、あいつ銃使うのかよ!」

「ツインパルスレーザー!」

 後ろに向けビーム弾を放つが

『私の前でそれは避けてくださいって言ってるようなものよ』

「ちぃっ!」

「ブラストマホーク!」

《未来?!》

「悪い!校舎壊すぞ!」

《何する気?!》

「こうする!」

 斧で地面を斬り、煙幕を作る!

『んな?!』

「そんで!」

「一瞬だけ頼むぞ!」

≪しょうがないな!≫

 体が赤く光る!

「冥府の闇!」

 前方に漆黒の闇を展開する!

『ちっ!』

 バックステップで回避されるが

「これだけ距離を稼げれば十分!」

 ハデスとの融合を解除する。

「あとは教室棟に逃げるだけ!」

 その場から走り去る俺たち。

『ちっ…また逃したか』


♦︎


「はぁ〜ビビったぁ〜」

「あ、ありがとう」

「なぁに、目の前で死にかけてるやつを助けるのは当たり前だろ?」

「死にかけてる?!」

「そりゃあいつとやりあえばお前の能力じゃ相性が悪すぎる」

「仮に生け取りだったとしても向こうで何されるかわからない以上死にかけてたって表現は間違ってないだろ?」

「た、確かに」

「じゃあ貴方は命の恩人ね」

「そんな大層なもんじゃないよ」

「いやいや!何かお礼させて!」

「じゃあ、俺の友達になってくれ」

「…そんなのでいいの?」

「あぁ」

「割とみんな俺とあんまり関わろうとしてくれないからな」

「どうしてなのかしら」

「多分彩音とか九十九(つくも)とかと知り合いなのがデカそうだな」

「…ほんと?」

「あぁ」

「どうやったらそんな人たちと知り合えるのよ!」

「か、家族の縁?」

「そんなことあるのね」

《予選第一回戦第二試合が終了しました》

《勝者は1-1の泡沢月乃(あわさわつきの)選手です!》

「はっ…流石」

「クラスメイトなのね」

「あぁ」

「俺が負けた相手さ」

「負けたの?!あんなに強かったのに?!」

「あぁ」

「そんなに強いんだ…」

「リベンジするためにこの大会に出てるまであるからな」

「いや、この大会ってくじで選ばれるんじゃ…」

「担任の彩音のせいで俺とあいつがなぜか推薦されたんだよ」

「なんで?!」

「知らんがな…一応反対意見があったら却下らしいけどなかったし」

「まぁこの大会に出るの嫌がる人多いからね」

「そうなのか?」

「うん」

「だってめんどくさいもの」

「確かに」

「そういや、何年なんだ?」

「私は2年よ」

「…マジで?」

「それどう言う意味?」

「いや、2年ってもっと怖いもんだと思ってたから」

「優しくてびっくりしたよ」

「ならいいけど」


♦︎


「…スプリング、また逃げられたのね」

「しょうがないでしょ」

「あの闇に突っ込んだら如月未来の養分になる以外に道はないんだから」

「…戦闘データからは1人逃れた人間がいますけど」

「あれは例外でしょ?クレッセント」

「…確かに」

「でもあんなのが栄光ある勝利(ジークシュトルツ)を倒したなんて信じられないわね」

「肉体強化…それも腕しか強化できない能力者に苦戦するようじゃとても倒せるとは思えないわ」

「まぁでも仮に彼が大地だとするなら」

「あの【最強の能力】を失ってる可能性があるのね」

「最強の…能力」

「あら?クレッセントって知らないんだっけ?スプリング」

「あ〜教えてなかったかも」

「教えてあげて、ウェーブ」

「わかった」

「クレッセント、大地が魔神と言われる要因がその能力なのは知ってるわね?」

「えぇ」

「その能力は」

「再生・吸収・強化・未来予知・形状変化」

「そして」

「現実改変能力で構成されるわ」

「でも、その改変能力は大地の意思では操れず」

「大地の強い思いに呼応して何かを変えると言われてるわ」

「そして、彼の体には無尽蔵の魔力があったの」

「でも魔法の才能はなく、まさに宝の持ち腐れ状態だった」

「でも、能力を制御できるようになった時」

()()()()()()()()()

「体を…?」

「えぇ、その魔力を利用して行使できる全身武器人間のような存在なったわ」

「腕からは刃が、指からや背中からは弾幕が、さらに翼に尻尾を手に入れ、挙げ句の果てには目からビームを、口からは竜巻を、胸からは熱線を放つようになったわ」

「…すごい」

「それも人間としてやってみせたの」

「でもみんなはある意味魔族と考え、彼を裏切り者と呼ぶものも現れたわ」

「最初から敵なのに?」

「えぇ」

「話がずれたわね」

「さっき言った6つの力を失っているなら体の改造も消え、完全な人間となっているはず」

「じゃあ」

「今がチャンスなの」

「だからこそ早く見つけないと」

「もう少し未来に対して粘ってみましょうか」

「了解」

 そうして少女たちの密会は終わるのだった

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