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#21 昇~Rank up~

「ん~」

 朝、目が覚める。

 今日こそは平和な一日が過ごしたいと思いつつ体を起こす。

 3日なんて一瞬で過ぎるもので、今日は久しぶりの登校日。

 改めって振り返ってみると最近はいろいろなことがあったなぁ…石化が予定より早く解除されたり、偽名使って高校入ったり異能大会にでて3位になったりよくわからない組織に狙われたり狙われてる人を助けようとしたり。

 俺のここ最近やばすぎるだろ。

「大地~起きたなら早くご飯食べちゃいなさ~い」

「わかったよ九十九~」

 昔俺を拾ってくれた九十九にはお世話になってるよなぁ。

 高校に入れてくれたのも九十九だし。

「さてさて、今日の朝食は?」

「ツナマスタードサンドよ」

「よっしゃぁ!これ大好きなんだよね」

 そう言い水を一口飲んでからかぶりつく。

「うっめぇぇぇ!やっぱりこれこれ!こういうのが朝食だとテンション上がるんだよね!」

 そう言って感動していると

「まるで親子だね」

 摩耶が松葉杖をつきながら食堂に入ってくる。

「摩耶!もう大丈夫なのか?」

「これを見て大丈夫というならね」

「まぁ、もう少し休めば大丈夫じゃね?」

「ごめんな大地、私がいないと不便だろ」

「別に?…といいたいが結構困る」

 摩耶の能力『結合』にはだいぶお世話になったなぁ。

 糸で両腕を無理やり編んでもらったり、武器を編んでもらったり、汎用性が高いんだよなこの能力。

 そんでやろうとすれば運命すらつなげるんだもんなぁ…まぁ無理に等しいみたいだけど。

「あ、そうそう」

「貴方クラス上がったから」

「え?」

 九十九の突拍子のない一言で俺はフリーズしてしまう。

 なに?クラスが上がる?進級とは違うのか?

「貴方CクラスからAクラスだから」

「マジで言ってる?!」

「えぇ、だって異能大会の優勝候補といわれる人を蹴散らしながら3位に入ったんだもの」

「まさか月乃に芽衣、凛を倒すなんてね」

 九十九が俺を俺をほめると

「まぁ紗綾には負けてたけど」

 と、付け足す摩耶

「一言余計だぞ、摩耶」

「そんで?他にクラスが上がる奴はいないのか?」月乃とか」

「貴方月乃ちゃんのこと好きよねぇ」

「ばっ!…何言ってんだよ九十九!俺が復活して初めて負けた相手だから気になっただけだし!」

「はいはい、そういうことにしておいてあげますよ」

 まったく…違うって言ってるのに。

「顔をそんなに真っ赤にしてたら説得力ないわよ」

「摩耶まで…」

「はぁ…」

「安心しなさい、元からAクラス入りが検討されてたから」

「今回貴方が出てた本戦以外にも予選順位が大体同じくらいの人たちのリーグがあるんだけど」

「そこで好成績だったからAクラスよ」

「はえ~」

 そう言いながら飯を口へと運ぶ。

 それにしてもCからAって一段階スキップしてるのか。

 元から検討されてたって相当な実力者だったんだろうなぁ、月乃。

「ごちそうさま!」

「気を付けて行ってくるのよ!」

「九十九!お前は俺の母親か!」

「みたいなものでしょ?今は」

「否定できねぇ」

「んじゃ行ってきます!」

「「いってらっしゃい!」」

 二人の声が重なる。

 送り出してくれる人がいるってなんかいいな。



「んで?一旦面談室で待機かぁ」

 いやぁ…たまたま異能大会後に三連休があってよかったぜ。

「貴方もAクラスになるんですね」

「おっ月乃!」

「俺にはタメって約束だろ?」

「なれないん...なれないの」

「まぁ、敬語使ってると治せないのはわかるけどな」

「なら無理言わないでよ…」

「ごめんごめん」

「二人とも微笑ましいわねぇ」

「あっ!」

「九十九校長!おはようございます」

「いやぁ~若い子たち見てると生き返るわぁ~」

「やめてくださいよぉ~」

 顔を真っ赤にして照れる月乃。

 こいつってこんな顔もするんだ。

「あっそうだ、九十九」

「ここでは校長つけなさいって言ったでしょ」

「いやだって面倒だもん」

「未来って顔広いよね」

「色々あったからなぁ」

 本当に色々あった結果拾ってくれたこいつらだけじゃなく古都や摩耶、ほかにもいろいろな奴に知り合えたからな。

 正直古都が摩耶を助けてほしいって依頼しに来た時はびっくりしたけど。

 まさか魔族のせいで荒神になってるから助けろなんて言われるとは。

 なんか懐かしいなぁ…あの頃よりも今の方がいいけど、みんな年取ってるのが悲しいな。

「未来さ――未来?どうしたの?」

「いや、昔思い出してちょっと懐かしんでた」

「私ら齢16よ?そんな懐かしむほど昔なんてないでしょ」

「いや、小学生のころとか懐かしいなぁ~ってなったりするだろ?」

「にしてはすごい昔のこと考えてそうだったけど?」

「いやいや、そんなわけないぞ」

 こいつ絶対まだ俺のこと疑ってるだろ。

 某子供になった探偵の気持ちだなこれ。

 自分の知識とかを使うと年齢に合ってないから疑われる…難しい世界だな。

「さて、そろそろ教室に行きましょうか」

 九十九に連れられ、Aクラスとやらに行く。


♦︎


「と、いうわけであの大会で優勝候補を薙ぎ倒して行った未来と元からAクラスが検討されてたのを今回の大会の結果から入ることになった月乃よ」

「みんな仲良くしてあげてね」

「よろしく!」

「よろしくお願いします」

 さてさて…これからどうなるのやら。

 クラス内を見回しながらどんな人がいるかを確認していると不意に見知った顔が目に入った。

「おっ芽衣と紗綾じゃねぇか」

「「だ――未来!」」

 おいおい今大地って言いかけただろこいつら。

 と言ってもまぁ未来って名前はあの大会でしか聞いたことないから無理もないか。

「よろしくな、2人とも」

「ほんと貴方って顔広いですよね」

 こいつらのおかげというか、せいというか、まぁそれで俺の石化が想像よりも早く解けたのはラッキーだったなぁ。

 なんてしみじみしてると

「待ってください校長!」

 Aクラスの男子生徒が声を上げる。

「そんな簡単にAまで上がって来れるわけがないじゃないですか!」

「前年度の鹿島夏海さんですらここまでじゃありませんでしたよ」

「淡沢月乃さんはわからなくもないですが、如月未来さんは納得がいきません!」

 確かに、こいつのいう通り月乃はわかるが俺は何でだ?

「じゃあ、貴方に未来が勝てばいいのね」

「おいこら待て九十九!俺は別にクラス上がらなくても――」

「わかりました、それじゃあやりましょう未来さん」

「待て待て待てお前もじゃ!」

「なんで俺の了承なしに始まって――」

 そう言いかけた時肩にポンと手を置かれる。

「ドンマイ、未来」

「なぁにがドンマイじゃぁぁぁぁぁ!」

 クラスには俺の絶叫が響き渡るのだった…

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