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#14 伍〜fifth battle〜

「なんやかんやもう本戦か」

「なんか緊張してきた」

 最初の対戦相手は芽衣(めい)か…有芽と同じなら空中戦になるな。

 空中戦なら一応できるけど他のことをされたらちょっときついな。


♦︎


《遂に本戦一回戦目!今回注目するのは快進撃を続ける転校生!如月未来!》

《そして対するのは!かの英雄、空野有芽(そらのゆめ)の娘の空野芽衣だ!》

《今回から私、九十九紫苑が実況に入るわ!》

《如月未来は毎度注目されている選手と戦い、勝ってきた大型新人!今回はどんな戦法を見せてくれるのか!》

「ったく…買い被りすぎだっての」

「一回戦ってみたかったのよね」

「そりゃこっちのセリフだ」

《試合開始!》

 そう紫苑の言葉が響くと同時に、やはり芽衣は空へと浮かび上がる。

「流石に俺も対応できるよ!」

「ウェブウィング!」

 糸で翼を作り、芽衣の後を追う。

「私に空中戦を挑むってのは、私のこと舐めすぎなんじゃない?」

「言ってろ!」

「ブラストマホーク!」

「確か、そのトマホークって遠距離もできるのよね」

「さぁ?」

「その力、試させてもらうわ!」

「幻象魔法・霊魔弾(れいまだん)!」

「有芽のオリジナル魔法…教わってたか!」

 七色に光る光弾がこちらを追尾してくる。

「ほんっとそれ綺麗なのに殺意は高いんだよな!」

「あれならいけるか!」

「ウェブカノン!」

 右腕にぱっと見は白色のレールガンに見えるような武器を作り、霊魔弾に向ける。

「神弾装填!」

「アトム!」

 少々火力が高すぎる気がするけど、しょうがない!

「喰らえ!」

 霊魔弾に向け、発射する。

 もちろん光弾は俺めがけて飛んできているため、ウェブカノンの神弾にあたる。

 当たった次の瞬間、巨大な爆炎が発生する。

「あっち!」

「何これ?!」

 余波が強すぎて俺と芽衣の体にも多少のダメージが入ったようだ。

 こりゃ使う機会もうないな。

「お母さん直伝の霊魔弾をそんな方法で回避するなんて…」

「昔からそれの対策は練ってたからな」

「でも実際に使えて良かった」

「なら!」

霊魔砲(れいまほう)!」

「待った!それは知らんぞ」

 芽衣の目の前に戦艦に積むような主砲の砲身のやつなものが出現する。

「私と紗綾(さあや)の2人で考えた、お母さんたちを越えるための技よ!」

「なるほどね」

「なら、あれを試すか」

≪あれって?≫

「重力波だよ」

≪なるほど!≫

「行くぞ?芽衣」

「来なさい!」

「≪グラビティ・ショックウェーブ!≫」

「≪カノォォォォォン!≫」

 ウェブカノンから強大な重力波が放たれ、芽衣の放った霊魔砲の弾道が歪んでいく。

「んな?!」

「この世で絶対に逃れることができないもの」

「それは重力!」

「絶対に重力からは逃げられない!」

「くっ!」

 霊魔砲を身代わりに逃れたか。

「まぁ、それでも地面には叩きつけられたっぽいな」

 というかこれを開発した魔族は何を思ってこれを作ったんだよ。

「その技って、魔族が使ってた技よね」

「悪いが俺は人間だぜ?」

「何も言ってないじゃない」

「どうせなんかいうと思ったからな」

「さて、芽衣」

「次はどんな技を見せてくれるんだ?」

「こんなのはどうかしら!」

 そう芽衣が叫ぶと芽衣の背中からお札のようなものが出てくる。

「うわぁ…これどうやって回避するんだ?」

「これはお札に見えてお札じゃないわ」

「私の魔力で練った光弾を薄くしているだけ」

「だから空気抵抗も少ないし、相殺されることはほぼないわ」

「喰らいなさい!」

 光弾が俺めがけて飛んでくる。

 あれだけ薄いと確かに連射で破壊するには無理があるな。

まぁ、そうなればやることは一つ。

「摩耶!龍咆哮(ドラグハウル)だ!」

≪わかった!≫

 腕に糸で龍の頭を作る。

炎龍咆哮(フレイムドラグハウル)!」

 腕から熱線を放ち、光弾を薙ぎ払う!

≪数発残ってるぞ!≫

「いいや!これでいい!」

 あいつは多分当たると思って油断するはず!

 そこを叩く!

「やっぱり薙ぎ払いきれてないみたいね!」

「ウェブミサイル!」

 即座にミサイルを作り芽衣に向けて発射しつつ糸で残った光弾をガードする。

「ミサイル?!」

 爆発音と共に後方へ大きく吹き飛ぶ芽衣。

「いったた…そんなのあり?」

「なんでその程度で済むんだよ!」

 おっかしいなぁ…

「霊魔弾!」

「霊魔砲!」

「そして!」

霊雷波(れいらいは)!」

 3種類の異なる攻撃を交わしながら接近するが

「そこ!」

 雷撃に当たってしまい、そのまま壁に叩きつけられてしまう。

「この雷撃はね…拘束だってできるのよ」

「な…なるほどね?」

「これに当たった時点で、私の攻撃を全弾受けることになるってわけ!」

 前方から大量の光弾と強大な光線が向かってくるが

「摩耶!」

≪あとでパフェ奢ってよ!≫

 雷撃に摩耶を残して分離する。

「そんなのあり?!」

「ありなんだよね!」

 背中に背負ったトマホークを取り出して発射態勢のままの芽衣に向かって跳ぶ!

「このぉぉぉぉ!」

 光弾と光線をこっちに向けるが、そのせいで摩耶からこちらに目を逸らしたために

「もっかいいくよ!」

「応!」

 トマホークを弾幕に当て、さらにそれを足場として摩耶の方へ跳ぶ。

「「憑依合体!」」

「≪神帝モード!≫」

「≪さぁ、どんな縁を結ぼうか!≫」

「何をしても無駄よ!」

「貴方に私は越えられない!」

 先程よりも膨大な量の光弾を放ってくる。

 しかし

「月乃の方が弾幕が多かったな!」

 糸で足を保護して光弾を足場にして飛び移りながら芽衣のところへ向かう!

「万象魔法!」

「トルネード・カタストロフィー!」

「そりゃ霊魔弾とか打てるならこれも打てるか!」

 万象魔法の中でも最高位に位置するトルネードカタストロフィーをこちらに向けて全力で放ってくる!

「トマホーク!」

 糸でトマホークを回収し

「スタッフモード!」

「からの!」

「万象魔法!」

「ブリザード・カタストロフィー!」

「凍りつけ!」

 2発のカタストロフィーがぶつかり合い、衝撃波が巻き起こる。

「やっぱ衝撃波があると、戦ってるって気がしていいね!」

「それは同感かも!」

 結局互いの魔法は相殺されてしまう。

「ちぃっ!」

「幻象魔法!」

「サンダーストーム!」

 今度は俺が竜巻と雷の混合魔法を放つ!

「幻象魔法!」

「フレイムストーム!」

 炎の竜巻を芽衣が放ちまたしても相殺される。

「なぁ知ってるか?」

「魔法の撃ち合いってだけなら、俺に敵う奴はいないんだぜ」

「そんなバカなことあるわけないでしょ!」

「理紗おばさんより強いなんてことあるわけないわ!」

「言っただろ、『撃ち合い』ならって」

「そりゃテクニックじゃ敵わないさ」

「でも俺には無限に等しい魔力があるからな!」

「だから俺に魔法勝負を挑むのはやめた方がいいぜ!」

「そうみたいね」

「だから、こうするわ」

 芽衣がフィンガースナップをすると、地面から光でできた鎖が俺の四肢に巻きついてくる。

「ただ貴方と空中戦をしてたわけじゃないのよ?」

「これで、勝ったつもりか?」

「えぇ、だって手足が動かなければ何もできないでしょ?」

「さらにこの鎖には人外の力を封じる力があるの」

「だから魔法だって使えないし分離もできないはずよ」

「…みたいだな」

「これに囚われたら最後、私の攻撃を喰らうしかないのよ」

 そうして魔法を練り始める芽衣。

「一か八か…戻ってることを祈るしかない!」

≪戻ってるって…何をする気?≫

「吸収する」

≪無理よ!仮に戻っていたとしてもほんの少しよ?絶対に限界を迎えるわ!≫

「やってみるしかない!」

 魔神…第二段階。

 心の中でそう唱え、奇跡を信じる。

「信じてるぜ?神様」

≪なるほど…?わかったわ≫

「何かぶつぶつ言ってたみたいだけど」

「これで終わりよ!」

「霊魔砲!」

 俺に向かってビームが放たれる

「勝った!」

 そう芽衣が勝利宣言をする…

 が

「あっぶねぇ!」

「ギリギリだろ今の!」

≪この鎖の効果を消すのに手間取ったんだよ!≫

「助かったぜ、アポロン」

≪まぁ、まさか僕の力が効くとは思わなかったけど≫

「まぁ人工生命体だから使えたんじゃない?」

≪なるほどね≫

「なんで無事なのよ!」

「この鎖の効果をなんと消すことができたからな」

「鎖の効果を?!」

「そんで摩耶に結んでもらったんだよ」

「…何を?」

「俺がなんとか耐える縁だよ」

「そんなのあり?!」

 いやぁ…耐えるだけならほぼ確定事項でよかった。

 確率が低いと結ぶのむずかしくて負けてるからな。

 吸収の縁が遠くにあるのは見えたから正直負けを覚悟したんだけど…マジ助かったな。

≪言っとくけど下手に結びすぎるとどうなるかわかるよね?≫

 わかってるっての

「いいや?奥の手も奥の手さ」

「下手にやると何が起こるかわからないからな」

「そうなのね」

「さて、この鎖を糸でっと!」

 背中から生えた糸で鎖を切り捨て、そのまま2本のキャノン砲を編む。

「お返しだ!」

「グラビティショックウェーブカノン!」

 2箇所から一点に向けて発射する!

「当たるわけ!」

「あぁ、別にそこが狙いじゃないからな」

「何?!」

 2門の重力波がぶつかり合い、強大な重力により、空間に歪みができる。

 そしてそこには

「喰らえ!芽衣!」

「これがお前への対抗策だ!」

「…あなたって無茶苦茶じゃない?!」

「なんとでもいえ!」

「このブラックホールから逃れられたらな!」

 俺は糸と摩耶の脚でなんとか地面に体を固定し耐えている状態だ。

 空を飛んでいる芽衣の方が早く吸い込まれるはずだからその時間差による勝利を狙うしかない!

 正直真っ向勝負で勝てる気がしなくなってきてたし。

「ぐぎぎぎぎ」

「ブラックホールは一度飲み込まれれば光すら出ることはない!」

「このまま塵も残さず消えちまえ!」

「覚えておきなさいよぉぉぉぉぉ!」

 吸い込まれて消えてしまう。

「…あのブラックホールってどうやって止めるんだ?」

≪私が知るわけないでしょ?≫

「彩音…早く宣言」

《あ、あぁ》

《勝者如月未来!》


♦︎


「危ねぇ」

「俺も吸い込まれるところだった」

 なんて独り言を言っていると

「お疲れ様です」

「月乃!」

「あぁ」

「さ、この次の試合も頑張らなくちゃいけないからな」

「作戦会議作戦会議〜」

 そうして本戦第一試合は終わりを迎えた。

 そして第二試合の相手に勝つための会議を摩耶たちとするのだった…

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