第2話
星空を見上げた私は、ふっと思った。魔王や勇者が存在する世界なら…魔物とかもいるんじゃ?!やばいよね?襲われちゃ…あ、結界とかないのかな?頭の中で考えると使えそうな魔法が浮かんでくる。
聖域結界
神域
魔物避け結界
ちょ!なに?!聖域とか神域とか!そなんか物騒すぎて逆に使いたくないんだけど!
「魔物避け結界にします!!」
私は手を上げて手のひらを天にかざすと、手のひらから見たことも無い魔法陣らしきものが空に向かって解き放たれた。
…どこまでが魔物避けで魔物がいなくなったのかな?かなり広そうだったけど…まぁいっか。とりあえずは普通に生活できるだろうし。
店の中に戻った私はこの辺りの地図とかないか探してみる。カウンターの奥に本棚があったので、上から探してみた。
薬草学
役立つグリモワールの言語
勇者と魔王と
異世界の魔王
神剣一覧
なんだか役に立つ物なさそう…あ、あったこれだ。
グリモワールの世界地図
私は地図を手に取るとカウンターに座る。地図を広げてみた、【グリモワールの世界】から始まる地図は広げたページが立体に浮かび上がる。さすが異世界、本なのにスマホみたいだだね。ついつい二本指でスっとやってみたけど拡大はされないよね、ホログラムとか言うのかな?立体に指が吸い込まれちゃった。
私がいる場所は何処かな?あ、なんか赤く光った、あ〜これが私がいる場所かー、お?近付くに街があるじゃん。名前は、ふむふむ、デガルーデンって言うんだ、明日行ってみよーっと。
地図を閉じた私は奥の部屋にあるベットに入って寝ることにした。
翌日、デガルーデンに行く為に準備をした。
「カバンでしょ?ハンカチでしょ?それから、あ、地図…はカバンに入らないか…試しに入れてみよっと。」
カバンの口に地図を持って行くと、カバンのくちが地図をスポっと飲み込んだ、あー、これってあれじゃない?マジックバックってやつ。初めてみたーって当たり前か異世界自体が初めてなんだから。
「すごーい!ほんとに重さとか気にならないんだ!どれくらい入るのかなー?」
とりあえずではあったけど、近付くにあった薬の瓶とか手当り次第入れていくけど、全然いっぱいにならないのよ、無限に入りそうだったから途中でやめて、私は地図を頼りにデガルーデンに向かって歩き始めた。
知らない土地をこんな風に歩くなんていつぶりかなー?上京したての時は右も左も分からないまま渋谷の町を歩き回ったっけ、若かったなーあの頃は。
色んなことを考えながら、色んな風景を見ながら街道を進んでいく。1時間くらいたった頃かな?街の城壁のようなものが見え始めた。
「うわぁー、城壁とか初めて見た!!万里の長城とか写真でしか見た事無かったし、実物見れるとか嬉しー!!」
感動しながら城壁にある入り口のようなものに向かって歩いていく。入り口は列が出来ていて荷物検査やらなんやらが行われていた。私も最後尾に並び順番が来るのをまつ。
荷物検査…え?!カバンの中全部見せるの?!大量に入ってるんだけど!そんな事を考えているうちに私の番が回ってきた。
「次の者、こちらに。」
西洋風の甲冑を着た兵士らしき人が私を呼ぶ、とりあえず私は恐る恐るその人の前にたった。
「こちらに来た目的は?」
「あ、はい。薬を販売出来たらなーと思いまして。あとは観光です。」
「そうでしたか、では販売用の許可証を見せて頂きたいのと、販売する薬をお店いただけますか?」
「え?!販売するのに許可証が必要なんですか?!薬はこれです。」
私はマジックバックから数本のポーションと解毒薬、万能薬を取り出し兵士に渡す。
「薬は問題ないですね、むしろ上級になりますのでこの街でもおおいに需要があります。許可証が無いとの事でしたね。こちらの街は初めてですか?」
「はい、まだ引っ越してきて間もないので…」
「そうでしたか、ではこの先にある冒険者ギルドで発行して頂けるはずですのでそちらに向かってから、販売場所等を決めて頂き、各種手続きを完了していただければと思います。」
「そうなんですね!親切にありがとうございます!色々教えて頂きましたのでそちらのポーション類をお礼としてお受け取りください、本当にありがとうございました!」
兵士は受け取れないだ何だ言ってたけど無理やり渡して逃げてきちゃった、だって親切にしてもらったんだし、それにあれあの店にあったやつだから私のじゃないしwとにかく教えてもらった冒険者ギルドに向かう。
街並みはThe異世界って感じだよねー、レンガ造りの家が多いかなー?そんなこんなで歩いていると目の前に馬鹿でかい二階建ての建物が見えてきた。入り口には、【デガルーデン冒険者ギルド】と看板が掲げられていた。これはあれかな?扉を開くと無法者達が、
よぅねーちゃん!ここは女、子どもの来る場所じゃねぇぜぇぇ!俺と一緒に遊びたいなら別だがなぁぁぁぁ!アヒャアヒャ!とか言ってくるやつじゃ?!
…舐められないように気合い入れてかないと!
私は扉を行き良いよく両手で押し、バーン!と開いた扉の中に入っていった…
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