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様々な世界・世界の詩

実力の世界

作者: リィズ・ブランディシュカ






 その世界は。


 実力が全てを決める。

 実力以外のものは役に立たない。


 そんな世界だった。





 その世界では、力のあるなしが、幸せの度合いに直結していた。


 強い事こそが正しい。


 強い者は、奪う事ができる。


 強い者は、より多く奪う事ができる。


 強い者は、奪ったもので楽ができる。


 強い者は、奪った者でいい想いができる。


 だから、幸せになれる。


 だから、もっと強くなれる。


 だから、もっと強くなりたいと思える。


 だから、幸せになりたかったら、強くあらねばならない。


 その世界のてっぺんは、「力がある」という成功体験をすりこまれた者達でまわっていた。


 強くなれないものは、奪われて当然だ。


 弱い者は奪われて当然だ。


 てっぺんにいる彼等は。そう考えていた。






 その世界では弱者すらも、それを信じていた。


 多くの人がそれを信じていた。


 実力こそが全てだった。


 なせなら、その世界では、力のないものは生き延びられないから。


 恐ろしい生き物がわんさといて、大変な病がいくつもあって、土地が砕けるような災害がいくつもある。


 だから強くならねば生きていけなかった。


 だから実力をして、自然と世界が中心にまわるようになった。

 

 





 いつしか皆は思った。


 自分は生きてこれたのは、自分が成功してきたのは、実力があったからだ。


 だから、実力のないものは、どうせ生きられない、成功できない、と。


 そして強い者は弱い者から奪っていき、繰り返す。


 そこはそんな、実力者達が動かす世界。


 正義も悪も、法も。


 実力のあるものが左右していく。






 だから他所の世界からより強い者達がやってきた時。


 彼等は文句も言わずに滅んでいった。


 だって、彼等は弱かったから。


 だって、それが普通だったから。





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