あとがき
現代社会の様々な病理に対して危機感を持った多くの識者は、自然法則に従った生き方が必要であると訴えています。
その考え方に賛同して、私も「暮らしに活かすやさしい人間学」をテーマにストレス学、健康心理学、心身健康科学、カウンセリング学、人間総合科学などを踏まえた新しい人間学について学習を進めてきております。
この物語はその一環として、日本で昭和初期に、自然法則に従った生き方の研究に生涯をささげた先駆者である廣池千九郎博士を紹介したものです。
聖人の生き方から新しい人間学を構築する試みはこれまでも数多く行われてきたことかもしれません。
しかし、廣池先生は学者として「モラロジー」という総合人間学を創建しただけでなく、その発見した自然法則を自ら実行して、大自然の心と聖人の心を伝える「標準」となる人生を選びました。
このことは、今後、自然法則に従った人生を研究しようとする者に大きな示唆を与えることではないでしょうか。
この物語は、廣池千九郎博士の伝記でもなく、研究の紹介でもなく、私という個人が先生の著書をかなり大胆に「意訳」して得たイメージを、ひとつの読み物として綴ったもので、文責はすべて私にあります。
先生の関係者の方にご迷惑をおかけする点がありましたら、どうかご容赦ください。
さらに興味がある方がおられましたら、先生の残された「公益財団法人モラロジー研究所」が千葉県柏市にありますので、詳しくはそちらにお尋ねください。




