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30.先生も同じ体験をする

 ここで大切なことは、天照大御神は、自然法則に心を近づけて、品性を向上させようという一心であったということです。


 問題を解決しようとか、結果をどうしようとかは気にしていません。


 ですから、私たちも自分の心の使い方が自然法則に合っているかどうか、それだけを気にするべきなのです。


 それから自然法則に心を近づけるために、自分の心を整え、相手を憎まず、許そうとしていますが、それでも問題が続きます。それが絶好の機会なのです。


 先生は「自分が良いことをして、それで結果が悪いときが反省の機会です。」と言っています。


 その反省により、自分の心が「自分が正しい」というこだわりから離れ、さらに自然法則に近づいていけます。何度も何度も鉄を製錬していくように不純物を除いていくのです。


 先生は学者としての名誉を捨て、節約を重ねて手に入れた学者の命である貴重な専門書もすべて寄付して、人生をかけて尽くそうとした団体の中で、苦しめられ、反対され、あげくのはてに追い出されてしまいます。


 そのときに先生は次のように考えられたのです。


「自分は相手のために良かれと思って努力をしてきましたが、こうして反対者に苦しめられるのは、自分の心がまだまだ自然法則に合っていないということを大自然の心が教えてくれているのでしょう。」


「大自然に対する罪や借りを軽くして、私の心を磨くためにこの苦労はあるのだと思います。その意味で私を苦しめてくれる反対者は私の恩人です。」


「その恩人に対して不平を言い、争うようでは聖人の生き方によって世界人類を救うことはできません。むしろ、この苦しみのおかげで天照大御神の実行の内容を体験することができました。その恩を忘れずに恩返しをしていきます。」


 先生は、大変な苦しみの中で、この天照大御神の実行と同じ体験をしようと努めて、相手方と一切争うことなく、相手の言い分に素直に従って過ごすことができました。


 この体験により、先生は聖人の深い心を、身を持ってつかむことができました。


 このときから先生にとって大自然の心は実際にいつもそばにある「生きたもの」となったのです。

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