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24.義務を先に行い結果を求めない

 先生によれば、人類の歴史に照らすと、古くは人間の果たすべき「義務」を明らかにして守らせるために「法律」があったのです。


 それが現代では法律で個人の権利を守るようになり、市場経済の仕組みの中で競争に打ち勝ち「自分のもの」を増やしていくことが人間の生き方になってしまいました。


 この所有という考え方がどこから出てきたかというと「自分の心と体は自分のものである」と思うことが出発点です。


 つまり、自分の心と体を使って創り出した「道具」は自分のものであり、それを使って耕した畑は自分のものであり、そこで収穫できた作物もまた自分のものだというのです。


 ですから、自分とは宇宙自然の現象であり、自分の身体も心も本当の意味では「自分のものではない」ということを自覚することが、不平不満の「迷い道」から抜け出す方法となります。


 むしろ、自分の身体や心は大自然から、自分が生存している期間中、「借りて使わせてもらっている」と考えれば、自分の努力や生み出したものへの執着が薄れていくでしょう。


 それに、すでに確認しましたように、新しい生き方の動機である「自分自身や自分につながる先人の罪をつぐない、先人の借りを返していく」という考え方に照らせば、各人の「罪」や「借り」の量は異なるはずです。


 従って、この自覚に立てば、法則に従った生き方は他者との比較が出来るようなものではなく、それぞれの「義務」として結果を求めずに取り組むしかないのです。


 しかも、この新しい生き方の実践は、内面では「暗闇である自己中心的な心を光である大自然の心が照らしている状況」であり、外面では他者との関わりの中で他者に役立つ「具体的な行動」に取り組んでいくものです。


 私たち人間は日常生活では外面的には他者のために行動しているように見えますが内面は自己中心的な心で暮らしています。


 従って、新しい生き方では、その具体的な行動は従来と同じであっても、内面としては、国・社会・職場・家庭・祖先・聖人や継承者・大自然の心などに対する「義務」を果たしていくという自覚で、結果を求めずに取り組むことを勧めているのです。

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