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23.所有という考え方

 古くからの自然状態に近い生き方を守ってきた人たちは、すべては自然からの恵みであり人間はそれを頂いて分け合って暮らすものだと考えています。


 そのように、大きな宇宙という生命の中で、有限の人生を送る小さな生命である人間にとっては、すべてが恩恵であり「自分の所有」という考え方はないはずです。


 しかし、実際には現代社会では「自分のもの」という考え方を前提にして、競争で自分のものを増やしていこうとしますので、仮に自分のものを無条件で他に分け与えるようにと言われると自分の権利が侵されているようで不満が湧いてきます。


 このような状況で、「新しい生き方」を実践しようとすると、自分が他者を愛して犠牲を払った場合に何か権利が発生したと考え、その成果を相手に求めたり、それがかなわない場合には大自然に結果を要求したりするのではないでしょうか。


 また、「新しい生き方」を人生の標準として進んでいくには、自己中心的な心を乗り越えるための苦労がありますが、その中で、何も取り組んでいない他者に対して「なぜ、自分と同じように実践しないのだ」と非難する気持ちが湧いてきたりします。


 しかし、これではせっかく自己中心性を乗り越えようと「入門」し、大自然の心に近づこうと努力したはずなのに、またもや自己中心的な心の「迷い道」に戻ってしまうことになります。

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