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19.先生が大自然の心を知った体験

 先生は、このお手本となる大自然の心を知ろうとして、ある寝たきりの病人を助けようとしました。


 研究や仕事で忙しいときでしたが、先生は何度も病人のところに足を運びました。


 苦しんでいる病人を前にして、何とかしてやりたいのに、自分の学力や能力が通用しないことを知った先生は、自分の無力さを痛いほど感じるとともに、大自然の心が、まだ自分の中には育っていないことにも気づきました。


 すると、先生の心の中には「自分はどのような苦労をしてもいいので、この人を助けてください」と、大自然の心に誓い、祈る気持ちが自然に湧いていました。


 それと同時に先生は「自分の病気を治そうと尽くしてくれている恩人も、そのような大自然の心に祈りながら自分のために苦労を重ねていたに違いない」と気づきました。


 その恩人の親心は、まさしく大自然の温かい心であり、それが自分にも注がれていたことがありがたく、その恩人や大自然の心に対して恩返しをしないではいられないという気持ちになりました。


 そして、その恩返しのためにも、目の前の病人の方の心を救わせていただきたいという一心で、さらに大自然の心にすがりながら、自分の体験を伝え、心からの反省を伝え、自然法則についてお話しながら、その方の心を照らしていかれました。


 このときの先生の心こそが、大自然の心に合ったものだったのです。


 先生の心は相手の病人の心にも届き、次第にその人の心を自然法則に合ったものに変えていくことができました。


 そのような関わりを続けていくうちに、その方の重かった病気も回復に向かっていき最終的には健康を取り戻されたのです。


 先生は、相手の病人を救おうとしましたが、本当に救われたのは先生のほうでした。


 そこで、先生はこの体験をとても大切に考えられて、聖人方が残された「生き方」を研究していくうえでの原点とされました。


 そして、先生はその後も病気の方や問題を抱えた多くの方々の心を救っていかれたのです。


 先生の体験が示しているように、私たちも、他の人と関わる中で、その人の幸せを祈る気持ちになり苦労をさせてもらうことで、自己中心的な心を乗り越えて、大自然の心に近づいていけるのです。


 ここから先は、この先生の体験も踏まえながら、さらに「新しい生き方」の原則について確認していきましょう。

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