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12.人間の認識の限界

 さらには、私たち人間の認識の限界によって現象の変化が見えないことが多いのです。


 たとえば、季節の変化にしても本当は春だけを取り出したり冬だけを取り出したりすることはできません。


 その一連の気候の変化を比較によって、人間が「冬」と呼んでいる時期がありますが、それが次第に温かくなり当てはまらなくなると今度は「春」と呼びます。


 ですから、私たちには春になって桜が突然咲いたように見えますが、草木染をしている人の話では、冬に桜の枝から美しい桜の花色が取り出せるといいます。冬の間に見えないところで春の準備がなされていたのです。


 また、病気のことを考えてみても、私たちは健康だと考えていた日々の生活の中で、健康の法則に従ったり違反したりしながら暮らしていますが、その法則違反の積み重ねによって様々な小さな変化が起こっているのが分からずに、あるとき突然、病気になったと思います。


 さらには、人との関わりにしても、うまくいっていると思っていたのに、法則違反の小さな変化の積み重ねに気づかないうちに次第に信頼を失い、あるきっかけで人間関係が突然、壊れてしまうこともあります。


 つまり、人間にその変化が見えないからといって、健康の法則や人間関係の法則がないわけではありません。人間の認識に関わらず厳然として働いていることを忘れてはならないでしょう。

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